表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ここから始まる表と裏の物語-the back a story-episode1  作者: 鈴菜
第8章-ミナセ・フィーナベルクの過去-
68/190

第60話-ミナセの過去-5

「ねぇ、ローラント……この意味わかる?」


ローラントにミナセは先程の本を見せるとローラントは不思議な顔で本と

ミナセの顔を見ながら言う


「swordの意味は剣だけど……ミナセ、この本をどこで見つけた?」


「え? この本はさっきの遺跡関連の所に置いてあったよ?」


ローラントは椅子から立ち上がり、ミナセに『本』があった場所を

案内するように言うと、ミナセはその場所までローラントを案内し、

あった場所を指差す

しかし……ローラントはその場所を見ながら顎に左手を当てなにやら考えている

その光景にミナセは気になり、聴いてみる事にした


「ねぇ……何か可笑しな事があったの?」


「僕はこの図書室の本の場所を覚えている、もちろん遺跡関連の場所だけを

 言うなら完璧と言って良いぐらい覚えてる……だが、僕はこの本を知らない」


「え? じゃあ誰かが勝手に本を置いたってこと?」


「いや、それはない……この図書室は毎日、整理整頓する

 それも巡回してる管理の人もいる、変な本があったらすぐ回収するはず」


「……なるほど」


ミナセが『本』を見つけたのは偶然……見つけようと思って見つけたわけでもなく

偶々……そこに行ったらあったと言うだけのお話


「まぁ……いい、ミナセ、この本を僕に調べさせてくれないか?」


「別にいいですけど、そのあいだ私は何をしてればいいかな?」


「そうだな……遺跡探査に行くのなら武器は必要だろ、僕の金を挙げるから

 適当な武器を勝手きなよ」


そう言ってローラントは茶色のズボンのポケットからお金をテーブルに置く

その置かれたお金は紙幣の束……50枚はあるだろうかの金額である


「ねぇ……これっていくらあるの?」


「ん? たったの500,000マルクだろ? その程度の金額なら

 本何冊か解読すれば貰える金額だしな」


正確には500,000マルク、マルクと言うのは『アルストナハト』にある単位で

ゴールドとさほど形や紙幣は変わらない、ある意味『名前』だけ違うのである

ちなみにだが、500,000マルクあれば、家を1つ立てれる金額である


「……解読の費用って高いんだね?」


「いや? 一冊5,000ぐらいじゃないか? ほとんどの本は僕が解読したし

 金も持て余すほどある……それならミナセが使ってくれよ」


そう言うとローラントはずれたメガネを手で元に戻し、本に目をやる

その光景をミナセが見た後、テーブルの上のお金をワンピースのポケットに入れ

武器屋を探しに外にでる


「えっと……武器屋、武器屋……看板はっと」


ミナセは武器屋の看板を探しながら街を中をうろつくが武器屋は見つからない

そんな状況を見かねたのか、道を歩いていた老人がミナセに話かけてくる


「……探し物かい?」


「えっと、武器屋を探していまして」


「それなら……家の壁を見なさい」


そう言うと老人は歩いて言ってしまう、ミナセはその言葉に従い、家の壁を

見て行くと……壁を見る理由がわかった

それは……壁に『武器屋』と彫ってあるのだ、建物も他とかわらず

普通に看板だけを探していたら、普通の民家だと思って通りすぎるだろう

ミナセはその武器屋の扉を開けるとそこには武器が乱雑に並べれていて

店主の男性が腕を組みながら話かけてくる


「嬢ちゃん、欲しい武器があれば適当に選べ、今なら格安だ」


ミナセは言われた通り……武器を見て行く、どれも新品と言うわけではなく

刃毀れしている物もある、要は『拾った武器』も混ざっているのだろう

そんな中、ミナセは1本の『ツヴァイヘンダー』と『ショートソード』3本

を取り、店主の前に並べると、店主は笑顔で値段を言う


「ふん、合計で150,000だ」


「150,000……、1本50,000するのね」


「あん? そう思うなら買わなくてもいいぞ?」


「いえ、買うわ……ただ、少しだけ安くしてくれないかしら?」


「いいぞ、それなら……120,000でどうだ?」


「90,000でどうかしら?」


「おいおい、嬢ちゃん……そんなに値段下げたらこちとら廃業だ」


「ウソつきなさい、この武器達は遺跡で亡くなった人達の武器よね?

 それを拾って高値で売ってるのだから、まけてくれていいじゃない?」


「ちっ、嬢ちゃんの癖に鋭いな、わかったよ……90,000でいい」


「ありがとう」


ミナセは店主にお金を渡し、武器を受け取ったあと……鞘が並べられた場所に行き

買った武器に合いそうな物を見繕い、店主に言う


「これ4つで10,000で、どうかしら?」


「いいぜ……嬢ちゃんに高値な金額付けたらこっちが潰れちまう」


「そう? そんな事はないと思うわ」


ミナセはそう言い、笑顔で店主にお金を渡すと武器を鞘に入れ、店の外に出て行く

すると、店主は裏口で待機していた男達に話かける


「あの嬢ちゃんの武器を奪ってくれ、報酬は……あの嬢ちゃんでいいだろ?」


男4人は笑顔で頷くとミナセを追っかけたのを確認した店主は椅子に座り

微笑みながら独り言を洩らす。


「くくく……俺から安く武器を買ったんだ、ただで済むとは思うわよ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ