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ここから始まる表と裏の物語-the back a story-episode1  作者: 鈴菜
第6章-出会い、そして旅立つまでの戦い-
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第42話-第1階級・アイリス・ローレライ-

戦闘が開始されると、アイリスさんは敵の中心まで駆け込み

戦列の注意を集め、両手に持った『クレイテス・ヘイム』を回す

しかし、ヒーナさんはその攻撃を後ろに避ける

クレイテス・ヘイムの武器の長さはロングソードと同じ


圧縮した分、武器としても射程は落ちた

落ちたと言っても、どのような圧縮をしたのかは謎なのだがわかっている事は

威力と重さがバスタートソード

長さがロングソードと言う事で間違いない


「……後ろに避けるのはわかっている」


アイリスさんはさらに体を一回転させながら武器を振り回しながら

ヒーナさんが避けた位置にアイリスさんが武器を振るう


「何? 第1階級ってもしかして飾り?」


ヒーナさんはアイリスさんの攻撃を軽々と避け、微笑みながら挑発するが

アイリスがヒーナさんに微笑み返し言う。


「……これでいい、今私は1人じゃないからな」


アイリスさんに気を取られていた賞金稼ぎ5人を私は背後から接近し

賞金稼ぎ1人の武器めがけて剣を払い、吹き飛ばされた武器を見ず

……次の賞金稼ぎに襲いかかろうとした時

アイリスさんはヒーナさんを挑発する


「どうした? まぁ……所詮、お金で雇った群れでしょ?

 連携意識や視野なんて……インペリアルガードの上位に負けてる」


「ちっ……じゃあこれでもくらえ!」


ヒーナさんは両手に持った銃を交互に1発ずつアイリスさんに打つが

アイリスさんはそれを涼しい顔で2発とも避け、ヒーナさんに突撃する


「……甘い、遠距離が優秀なのは! 数があるからだ! 覚えておけ」


アイリスさんの剣による薙ぎ払いはヒーナさんの目の前を霞める

その一撃は当たらないにしろ……そうとうの恐怖を与える事はできる


「ちなみにだが……その服、破けるぞ」


アイリスさんがそう言った直後、ヒーナさんは全裸になる

賞金稼ぎをしていた男達はヒーナさんに目が行くのを確認すると

私はロングソードを鞘にしまうとアイリスさんに手をひっぱられ路地を駆け抜ける


駆け抜けながらアイリスさんは息を切らさないで私に話しかける


「大丈夫か? 無理して戦う必要がないから逃げた、安全な場所まで行こう」


「あ、でも……私の仲間の人達が……依頼発行場に来るんです」


「そうか、ならば伝令を出させよう……安心しなさい、信用の置ける人を出す」


アイリスさんはまるで私が言いたい事を理解したようにそう答えると

私をある場所に連れて行く、そこは『インペリアルガード』の本部

本部と言っても家を2個くっ付けたぐらいの大きさで国兵が全員入るとは思わない

私がそんな事を考えていると、アイリスさんが手を握ったまま言う。


「大丈夫だ、ここは第1階級しか入れない、問題ないよ」


そういってアイリスさんが扉をあけ中に入っていく

私は手を握られたままなので引っ張られる感じで中に入っていくと

中にいる国兵がこちらを睨んでいて、その中の1人の男兵士が怒った口調で言う


「おい! そいつは手配書のやつじゃないか?」


その男兵士の周りにいた兵士達も『まじかよ』『隊長が捕まえたのか?』

など、思い思いに話をしている中、アイリスさんはその兵士達に声をかける


「この子は私が保護する、後ほどここに客人が来るが……手を出すな

 出したら……お前らの首が飛ぶぞ、天高くな」


そう言った後、アイリスさんが私を引っ張り奥の部屋に入っていく

部屋に入る前、私は兵士達の顔を見ると皆、下を向き体を震わせていた


「悪いね、気性が悪い連中がいる」


アイリスさんはそう言いながら私に椅子に座るよう勧めてくる

その部屋は、宿屋の部屋より少し大きく、ベットはない

その部屋を見回す木のテーブル、木の椅子6つに

紅茶セットが端っこのテーブルに置いてある


アイリスさんは紅茶セットを取り、高級ような白いカップに飲み物を注いで

私の目の前に置く、私がそれを見ていると笑顔でアイリスさんは私に言う


「毒は入ってない、普通の紅茶だよ」


私が恐る恐る飲み物に口を付けるとアイリスさんも椅子に座り

私に話かける。


「スティナはお母様……ミナセさんの事をどこまで知っているのかな?」


「私の母親ですか……?、いつもノンビリとした感じで不器用な人でした」


そう、私が言うとアイリスさんはクスクスと笑いながら私に言う


「ふふふ、あの人は特定の事以外はやる気がないと言うか、気を抜くタイプね」


「……アイリスさんは私の母親、ミナセの事をどこまで知っているんですか?」


アイリスさんは私の質問に紅茶を一口飲むと喋り出す。

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