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ここから始まる表と裏の物語-the back a story-episode1  作者: 鈴菜
第4章-旅は何時も行き当たりばったり-
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第26話-心配と仲間と-

私は部屋に戻るが、まだ2人とも寝てると思い扉をゆっくり開くと

目の前にハンナさんとミヤが立っていて怒った顔をしている。


「えっと……その……散歩してました」


私は誤魔化すように散歩していたと言い訳をしたが、それは2人にばれてる

ようで言い返される。


「散歩か……夜遅くから朝方まで……長いな」


「……散歩はいいですけど男を連れてくるとは……」


私の後ろでエステさんが唖然とした表情で今の会話を聴いていたが

我に戻り私に小さな声で聴いてくる。


「スティナ、あの2人の名前を聴いてもいいか?」


指名手配で賞金が高い2人の名前を教えていいのか、少し悩んで2人に聴いてみると

『別にいい』と言われたので教える事にした。


「えっと、黒髪の方はハンナさん、緑の髪はミヤです」


「ハンナってハンナ・アスミル?! ミヤはミヤ・ステイラーか?!」


「そ、そうです」


エステさんの急な驚き方と大声に私は驚き、その後、私はエステさんに

どうして驚いたのか聴いてみると……


「バカ、あの『有名』な賞金ハンターと殺人鬼が目の前にいるんだ……」


2人が有名なのは賞金額である程度わかってはいたがここまで有名なのは

私も知らなかった。


「で、スティナ……こいつは誰で……お前はどこに行ってた?」


私はエステさんの事を説明しながら『依頼発行場』に言った事を話

依頼をし、そのお礼に貰ったお金を2人に見えると怒られた。


「まったく……お金の事はどうでもいい、スティナが……無事でよかった」


「そうそう、お姉様が無事じゃなかったら……こいつ殺してました」


「ごめんなさい」


私は2人に頭を下げると『次からは私達も行く』と言ってくれた

私が勝手に1人で不安になり、勝手にやった事を怒るのではなく

1人で『出かけた』事に怒ってくれていたのだ。


「スティナ……お前すごい奴だったんだな……」


「私は一般人です……2人が凄いだけですよ」


「しかしだ」


私とエステさんの会話にハンナさんが割り込み、話を始める。


「……名前がこいつにばれた、こいつを殺すか雇うか、スティナどっちがいい?」


「私は殺した方が楽ですけどねぇ……雇うお金も勿体ない」


エステさんは嫌な顔をしながら半歩後ろに下がり、私の顔を見てくる

でも『私の中で答えはでている』


「私はエステさんの事を護衛にしたいと思います」


3人は驚いた、ハンナさんとミヤからすればエステさんは他人だが

私からすれば私を助け、一緒に依頼をし、ここまで連れて来てくれた人だ


「スティナ、だが俺の依頼料は高いぞ?」


エステがそういった直後、ハンナさんがポケットから袋に入ったお金を

エステの手を上に乗っけながら言う。


「その中に300,000ある、それでどうだ?」


「300,000?! そんな金をいいのか?!」


エステさんは驚いている、もちろん私も驚いた

ハンナさんが賞金稼ぎハンターと言うのは張り紙で知ったがここまでお金を持ち

簡単に大金を差し出すのは……凄い、しかし……そこにミヤが割り込む。


「ねぇ、エステとか言ったけ、その金『受け取った』わよね」


「あ、ああ……俺の手の上に……」


「その300,000でお姉様、スティナに『死ぬまで護衛』だからよろしく」


それを聴いたハンナさんはクスクスと笑っている、そんな事ハンナさんは言ってなく、もちろんエステさんが『簡単に受け取った』事もあるのだが……

用は、エステさんがはめられたと言う事になる。


「……まじかよ、まぁ……有名な2人と一緒だからいいだろ、スティナもいるし」


「お姉様は渡さないわよ」


「お姉様ってスティナの事か? どうみても『幼稚』だろ、ミヤより全然

 年下なのに、どうしてお姉様なんだ?」


それを聴いたハンナさんはベットの毛布を口に当て笑っている

多分だが私に対する気遣いなのだろうが……ミヤは違っていた。


「お前殺すよ? お姉様は『15』、私は『14』、お姉様より年下

 ちなみに背が低いだけで判断すんな、雑魚」


「え……まじかよ……10歳ぐらいかと思ったぜ……」


「エステさん……」


私は真面目な顔でエステさんを呼び、エステさんが反応した所でミヤに言う


「ねぇ、ミヤ……この人『半殺し』にしちゃっていいよ」


「やった! お姉様の許可でたし……エステ……りましょ!」


「ちょ……スティナ悪かったって……まじで、本気で……死ぬ!」


ミヤは狭い部屋の中に飛び回り、エステさんにナイフを振り回す

エステさんも器用にそれを弾きながら私に抗議している中

ハンナさんが真面目な顔で窓の外を見ながら動き回るミヤに言う。


「インペリアルガードが街をうろついている……気づかれたか?」


「……お姉様の顔割れてないし、大丈夫だとは思うけど……まさか!」


「ああ、御旗の連中が密告したんだろんな……」


王都に来て1日ちょっとにして王都が『危険地帯』となった。

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