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ここから始まる表と裏の物語-the back a story-episode1  作者: 鈴菜
第17章-ハンナ・アスミルの過去-
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第135話-アスミの教え-巡り合う武器-

「さて、ハンナ……次は私の番だ、この中から好きな武器を選びな」


アスミは持っていた練習用の武器を地面に置く

その中には『剣』『斧』『槍』『投擲武器』『弓』

数多くの武器がある中にハンナはある武器に目が行き、その武器を手に取る

ハンナが手に取った武器にアスミはその武器について説明する


「ほぅ……その武器は『トンファー』と言うんだ、使う人間はそんなにいない

 それも接近しないといけないうえに打撃武器だ、ハンナ、大丈夫か?」


「これ面白そう……私、これにする」


「わかった、私はこれにしよう」


アスミは練習用の武器から槍を取る

練習用の武器は柔らかい木でできており、実際の武器より強度がないかわりに

打ち合いや訓練に優れていて、刃の部分も木でできており、殺傷能力はない

だからと言って当たれば痛いのだが……


ハンナは練習用のトンファーを2つ取り、両手に持つが、トンダー独自の持ち方に

違和感を覚えるが、数分素振りをするといとも簡単にトンファーの使い方に

なれてしまう、それを見たアスミは笑顔になり、ハンナに言う


「よし、そろそろ私と打ち合いをしてみよう」


「うん、最初に一撃いれたほうが勝ちねっ」


「いいだろう……私も負けるつもりはないぞ、ハンナ」


お互いがある程度距離を取るとほぼ同時にお互いの距離を積め、武器を振るう

アスミが両手で持った槍の突きとハンナの左手から放たれたトンファーが

ぶつかり、鈍い音を響かせると、同時に後ろに下がり、武器を構え直す


「いい打ち込みだ……次は当てる」


「私もアスミに一発いれるっ」


再度お互いが距離を積め、お互いの攻撃が届く範囲まで来た時

最初に動いたのはアスミ、両手で持った槍を右手で持ち、素早く振るう

それは普通の槍の攻撃と違い、速度がある攻撃となる


そしてアスミはハンナめがけてひたすら突きを放つ

それをハンナは後ろにじりじりと下がっていく……

それによって決着は付いたかに見えたその時

ハンナはアスミが放っている突きが届く距離に行くと避け始める


そうそれは……アスミの速い突きにひたすら耐え、速度を眼で覚えたのだ

アスミは器用に一定の速度で突きを放ち続けるお陰でハンナに取っては

簡単に見る事ができた、それはフィルナは放つ突きよりも遅いと言う事

だからこそ、ハンナはアスミが放つ槍の連撃を掻い潜り、アスミの懐に行き

お腹めがけ左手のトンファーを当てに行く

しかし……アスミは槍の一番後ろ、即ち持ち手からはみ出てる部分で

ハンナのトンファーを防ぐと、そのトンファーを弾き、後ろに下がる


「甘い、良い所まで行ったが、まだ私を捉える事はできないな」


「むぅ……今のは上手く行ったと思うんだけどなぁ」


「たしかにな、ハンナにはトンファーがあっているのかもしれないな」


「ほんと?」


「ああ、レイピアなんかよりはずっと似合っている」


「じゃあ私はトンファーの練習する」


「わかった、練習するときは私が付き合おう、だけど

 奥様に見つかると不味いからレイピアとトンファー両方練習しよう」


「えートンファーだけでいいよー」


「それなら……まぁ、見つからないように練習するか……」


「うんっ! アスミおねがいね!」


そう言うとハンナとアスミは武器を練習用の武器が置かれている地面に置く

そしてハンナは先程カナとした指きりのように、左手の小指を出す

アスミは少し恥ずかしそうに左手で頭をかくと右手の小指を出しながら

ハンナの背に合わせるように片膝の状態でゆびきりをする


その光景を見たナリアは『アスミがゆびきりしてる』と驚いた顔をしてる

カナは『アスミちゃんやさしー』と茶化すように言う


それを聴かない振りをしてるアスミだが、耳たぶまで真っ赤にしてるあたり

恥ずかしかったのだろう、ハンナと指切りしてる間のアスミの顔は真っ赤

だったのをハンナは知っている


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