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ここから始まる表と裏の物語-the back a story-episode1  作者: 鈴菜
第16章-武器に込められた思い-
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第128話-嬉しい服選び-

しかしエステ自身、服にたいする意識は薄く……どの服を選んでいいかわからない

そんな状態のエステにアスクが声をかける


「大丈夫か? よければ服を選ぶの手伝うぞ?」


「いや、大丈夫……きっと似合う服もの見つかるはず……」


「そうか? まぁ、スティナちゃんを呼んで来るよ」


「それはいい」


アスクがスティナを呼びに行こうかと思った時、エステはそれを止めた

アスクはどうして止められたのか気になりエステに聴いてみる



「どうしてだ?」


「いや……なんか嫌な予感がするんだよ……本当に」


「わかった、エステがそう思うのならそれでいい」


アスクはそれ以上言うのをやめた、エステの言う『嫌な予感』があたって

いるような気がしたので……アスクはそれで納得してしまった

そんな時、先程の服を着たままのスティナがエステの真横にやってくる

それに気づかず服を選んでいるエステにスティナは服の裾を引っ張ると

エステは引っ張られたほうを方を向くと驚いた顔をする


「スティナ?! 服を選んでたんじゃないのか?」


「フィリシアさんが他に可愛い服探すって言っていっぱい持ってた服を

 試着室で試してます」


「ああ、なるほど……フィリシアは服が好きなんだな」


「かもしれないですね、えっと……エステさんは服を選んでるんですか?」


「あ、ああ……良い服があればいいんだが」


「それなら……これなんてどうですか?」


スティナが『これでいいのかな?』と言った感じで両手で持ってエステに見せる

服は『黒色の長袖の服』、無地で服自体の生地は集めである

それを見たエステはスティナからそれを受け取るとスティナに言う


「これいいな! スティナ、もしよければズボンとかも選んでくれないか?」


「私でよければ……」


スティナはそう言いながらハンガーに掛かっている物を見て行くと

ある物に見が行き、それを片手で取りエステに見せる

それは『白のズボン』、今エステが履いているズボンも白なのだが

色褪せたり破れたりしている箇所がある

しかし、それだけなら別に今履いている白のズボンでいいとエステは思ったのが

スティナはそれを知ってか、エステに持っているズボンの説明をする


「エステさん、このズボン後ろにもポケットがあって合計3つあるんですよ

 それに破れにくい素材らしいのでこの先いいと思います」


どうしてスティナがそんな事を知っているのか疑問に思ったが

そのズボンに紙で貼ってあり、そこには『破れにくい素材でできています』

と書いてある、ちなみにポケットの数はエステが履いているズボン

より1つ多い、それも後ろのポケットなのだが……そこはさほど重要ではない


「たしかにいいな……それにコートは今使っているやつを使えばいいな」


「え、でも……コートならこれ似合いそう」


スティナはハンガーに掛かっている白のコートを指さした

そのコートは白、丈は長く、肩から腰ぐらいまであり、見た目も悪くない

しかし、エステはそこで悩んでしまった

その理由は……金

エステはこっそり、スティナが持って来てくれた上下の服の値段を見ると

上は『20,000』、下は『10,000』、コートは『25,000』

明らかにオーバーである、しかし……スティナが進めてくれたのだから欲しいが

金はないと諦めかけた時、アレクがその上下とコートをエステから奪う


「おい?! それをどうするんだよ」


「いや、見た目がよかったから見たかっただけさ、ほら……返すぜ」


「……? なんだ?」


エステはそこで気づいた、アレクはエステから奪った時、その一瞬で値段を調べ

服と服の間にお金を入れてくれたのだ、もちろん嬉しいがエステにとっては

少し悔しいというか……情けない気持ちになるが、ここはアレクに甘える事にした


「よし……金はちょうど足りるかな、スティナも速くその服脱いできて

 服を買ったらどうだ?」


「あ、これはアレクさんが買ってくれたんです、ミヤの服も買って

 今はアレクさんが袋を持ってくれてます」


『あいつ何時の間に……まぁ、何時か、この借りは返す』


エステはそう思いながら服を買い、店の袋に服を入れてもらう

そしてそこで気づく、フィリシアが試着室から出てこない事を

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