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ここから始まる表と裏の物語-the back a story-episode1  作者: 鈴菜
第14章-世界は何時も知らない所で動いている-
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第103話-ミナセが気づいていた事-

スティナ達が『エルミィティガルド』で戦いの繰り広げいた頃

ミナセ達は港で船に乗る事ができた、しかしその船はスティナ達が乗っていた

船にまったくと言って良いほど似ている


しかし、そんな事を気にせず乗り込んだミナセ達だったが

ミナセは船の甲板をうろうろと歩き、落ち着きを隠せないでいた

それを心配に思い、アイリスはミナセに声をかける


「ミナセさん? 大丈夫ですか? 何か心配事でも?」


だがアイリスの言葉はミナセに届いていないようにミナセは反応しない

その行動を心配に思ったアイリスは慌てだす、それに見かねたのか

ローラントがミナセの肩を叩き、ミナセを止めるとミナセは平然とした顔で

ローラントに話かける


「どうしたの? 何かあった?」


「はぁ……さっきからアイリスがお前の事が心配で話かけていたぞ?」


「え?! そうなの? それはごめんなさいね、それで何かかしら?」


「あ、えっと……何か心配ごとでも? もしかして娘さんの事ですか?」


「……違うわ、そっちは対して心配してないから」


ミナセは笑顔で2人言うと、2人は頭の上に『?』をだしたような顔で

ミナセの事を見ている、2人が思っていた事は娘であるスティナが先に

行き、今どうなっているかがとても心配で……と思ったからである


「私が心配してたのは『こっち』」


ミナセは背中のツヴァイヘンダーを構えると誰もいない方向に武器を構える

その光景にさらに疑問に思ったアイリスはミナセに質問する


「ミナセさん? 武器を構えてどうしたんですか?」


「アイリス、あなたは平和ボケでもしたの? この船の甲板に誰もいない

 それも船員すらいないのよ……これがどういう事かわかるわよね?」


「たんに船の中にいるか、見えない位置に立っているとかでは?」


「そんなわけないでしょ、たぶん……娘の時は警戒心が強い子がいて

 襲うに襲えなかったんでしょ、でもこっちは3人、それも女2人よ」


そうミナセが行った直後、船の中から頭に緑色バンダナをした男と女

総勢10名ぐらいが甲板にでてきて武器を構えている

その武器は『バデレール』

全長50cm~60cmの正式名所は『反り刀』と呼ばれたサーベルの種類

値段が安く、海賊によく使われる武器の1つとされており

『俺達が海賊』だ言わんばかりな顔で立っている


「ほら、言った通りでしょ? だから落ち着かなかったのよ

 船が来るのは2週間後なのに数時間で来たのだもん」


「なんだ、お嬢ちゃんわかっていたのか?」


海賊の1人がミナセにそう言う『お嬢ちゃん』と言う当たり

ミナセの実年齢より若く見られすぎなのだろう


「まぁね……それと、10人でいいのかしら? あと2倍は欲しいわね」


「へぇ……そんなに『相手』にできるなんてお嬢ちゃんは意外とあれなんだね」


もう1人の男がにやけ顔でそう言う、もちろんこの男性が言っているのは

下半身の話だろう、それに呆れたようにミナセが言い返そうとした時

ミナセの横をロングヘアーの金髪の女性が走り抜け

大剣の似ている剣を持ちながらジャンプすると頭上に構えたまま

その男に斬りかかる、その男は咄嗟に武器を構え防ぐが

その一撃に剣が耐えきれずへし折れ、頭から真っ二つにその男が斬られる

その後、その女性は血が付いた剣を払い後ろにバックステップをすると

武器を他の海賊に付き付け言う


「……下種共が、ミナセさんに手を出すことは私が許さない」


「そういって貰えるのは嬉しいけど……私の分は残してよね? アイリス」


「僕は別にかまわないぞ? 戦い自体得意ではないからね」


「じゃあ、ローラントはそこで見てなさい、アイリス

 どっちが先多く倒せるか……競争しましょ」


「いいですよ……ちょーど気分が悪いので、全力でいきます」


ミナセとアイリスは武器を構え残りの海賊走り込む

それに対応するべく武器を構える海賊達が声を震わせて言う


「な、なんだよ……あいつら男を真っ二つにしたのになんとも思わないのか

 可笑しいだろ……それも男じゃなくて女が強ぇのかよ」


「あ、あいつは油断しただけだ! こっちの人数が多い、やっちまえ!」


海賊達はミナセとアイリスを囲むように立ち、包囲陣形を取る

その外側にローラントが甲板の端に寄りかかったまま、欠伸をしながら

その光景を腕を組みながら見ると内心でこう思う


『あーあ……馬鹿な海賊だな、僕ならすぐ逃げる、こんな女2人を相手に

 して生きて帰れるわけないだろ……特にミナセは化物レベルだしね』

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