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第4話-歓迎会-

リドラーさん達と戦うために広い場所へ行く前、ハンナさんが私に話かける。


「スティナ、剣預かっておく……後で取りにきて」


『持ち運び』に不便だろうとハンナさんが預かり、持っていてくれた

たしかに私の剣は鞘に入ってはいるが……鞘を持ったままだと片手を使えない

だからと言って私みたいな力のない子が常に持っていられるかといえば……


そんな事を考えながらリドラーさんに案内され食堂らしき場所に案内される

そこは先程戦った場所を同じぐらい広く、大きな木のテーブルと木の椅子があり

奥には料理をするであろう器具が置いてあるが、どれも綺麗である。


「スティナ、預かっていた剣だ」


私が食堂に来たのを確認したハンナさんは私の剣を渡してくれる

そこには背中に背負えるのと腰にも付けられるように金具が付いている。


「これで……大丈夫、無くさない」


私はまさかここまでしてくれるとは思わったので喜びのあまり

ハンナさんを抱きしめて言う。


「ありがとうございます! これで手放さないです」


「わかった……から……離れて」


周りにいた数十人の中の数人はこちらを見ながら『ハンナ、モテモテじゃん』

『絞殺されるなよ』と声をかけているのがわかる。


私は慌てて離れると『大丈夫、生きている』と笑顔の左手でピースする

何が大丈夫なのかわからないが、とりあえずハンナさんの隣の席に座り

周りを見回すと……そこには20人ぐらいしかいなかった。


今日出会った人……アジトの中に居た人々、外で出ていた人

合わせても少数精鋭と言った所だ。


その中でも今日出会ったリドラーさん

私から見た感じは30台、身長は170ぐらいで、髪の長さがショートで茶色の髪

服装は黒服に黒のズボン、そして目立つ赤色の羽織


そして、隣にいるハンナさん

年齢は20に近いかそれよりも少し若いぐらい、身長は167ぐらい

黒い髪で長さはロング、服装は白い服と黒いロングスカート


遠くでリクさんと喋っている女性はヒーナさん。

年齢は私と同じぐらい(16歳)、身長は私よりも高い(160ぐらい)

私自身、身長は150ぐらいなので皆高いのだが……

茶色の髪で長さはセミロング、緑の服に黒いズボン


そしてリクさんは……

身長は170ぐらいで、赤い髪、髪の長さはショートで

服装は茶色の服と茶色のズボン、腰に黒色の服を巻いている


私が傍観するように皆さんを見ているとヒーナさんが近寄って来て言う


「今日の主役なんだから楽しみな! ほら、これあげるから」


ヒーナさんが私にお皿で渡したのは……


『肉』と『肉』、それも両方とも生で匂いがきつく

もう1つの肉も違う肉なのだろうが、違う匂いで臭い……


「食べなよ、歯ごたえ合っていいからさ」


ヒーナさんは笑顔で私にそう言うが、何年も自分で料理してた人間からすると

生で食べる習慣はなく、無意識に器具の所に行き、フライパンを用意し

近くにあったマッチで火を起こし……肉を焼き出す。


そして、近くにあった塩らしき物を少し舐め、塩だと確認したら肉にかけ

さらに焼き、その後……死んだ魚が水の中に放置されていたのをさば

肉と一緒に焼き、美味しそうになった所を皿に移し、火を消して我に返る。


これは1人で家で過ごすようになってから、自分で料理ができるように

簡単である物を美味しく食べるために考え抜いた方法である

魚の捌き方は、母親から教わっており……できない事はない。


しかし……急にそれも勝手にやったのだ。

周りの人に引かれたかと思ったが、ヒーナさんとハンナさんが近かよって来て

笑顔で私に話かけてくる。


「これ美味しそうだな!」

「私……食べたい、貰ってもいいか?」


2人とも生肉や生魚を食べていたらしく、料理の腕は南無だったらしい

そのため……この御旗では『料理する人はいなかったと言う』


その後、私は皆のために料理と呼べるかわからない料理を作り、振る舞った

自分の歓迎会だと言うのに自分が振る舞っているのが少し不思議だったが

皆が喜んでいるようで……少し嬉しかった。


そして疲れた私をリドラーさんがおんぶしながら部屋に運んでくれた

その部屋は自分が最初に寝ていた部屋でリドラーさんが私をベットに上に降ろすと

声をかける。


「今日はいろいろ悪かったね……それも歓迎会で料理を振る舞ってくれて

 この部屋を自由使ってくれて構わない、あと……」


「なんですか?」


『あと』の次の言葉が気になり、私はリドラーさんに聞き返すと

少し微笑みながら私に言う。


「まだ迷子になりそうだろ? 朝になったら誰かスティナの部屋に寄越すから

 案内してもらうといい」


「わかりました、そうします」


リドラーさんは私を『ちゃん』付けではなく呼び捨てで呼んだのだ

『認められた』のか『仲間になったから』かはわからないのが

少しだけ、子供扱いをされない事が嬉しかった。


「じゃあおやすみ」


リドラーさんはそういって部屋を出て行くが、今が何時で朝か夜かもわからない

明日当たり……朝と夜の見分け方を聴いてみる事にしようと考えながら

私は眠りに付く。




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