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第94話-力量の違い-

「ロスト……あの鎌もロストみたいに喋るの?」


私はロストを構えながら目の前のクライムを見ると

まるで先程のクライムではないような……別の者に見える

そんな質問にロストは微妙な返答をする


『いや……あの鎌に意志はない、あるとするならば『怨念』だな

 それも……英雄ではなく亡霊か……悪霊の類だな』


「それなら助けてあげたほうがいいの?」


私はロストにそう言った時、なぜか私はロストが呆れ顔で溜息を付きながら

私の顔を見て喋る様子を頭の中でイメージしてしまう


『馬鹿か? お前を殺そうとしてる相手を『助ける』だ?

 そんなのはお前がもっと強くなってから言うんだな』


ロストが言ってる事は最もである、私が目の前の何かに勝てると言う保障はない

助けるなどと余裕を言える実力もないのだがら、今は勝つ事に集中した方がいい


「わかった……でも、溶断を使わないほうがいいんだよね?」


『知らん、ここからはお前自身の戦いだ、俺はこれ以上喋らん

 お前の思う通りにやってみろ、話はそれからだ』


「ロ、ロスト……?」


それ以降、ロストが喋る事はなかった

そんな状態の私にクライムの体をした何かがゆっくりこちらに歩きながら

私に話かけてくる


「独り言は終わりか? なら……始めよう……」


「あなたは何者なんですか……?」


「お前に名乗る名前はない……もしも、我に勝てたなら

 教えてやらんでもないがな……ふっ」


まるで私がこの人に勝てないとわかっているように鼻で笑った後

勢いを付けながら私に走り寄り、右手1本で鎌を横に振り払う


それを私は後ろに避けると鎌を突出し追い打ちをかけてくるが

それを私は剣を体の前にだし受け止めると……鎌を剣の下にいれ上に弾こうとする

私は弾かれないように……剣を手前に引くと『それを待っていた』と言わんばかりに何者かは鎌上にあげる、それは剣によって支えられた威力がそのままの状態で

上にすくいあげた力、そのため威力があり私の目の前を勢いよく空振りする


その時の勢いは風よりも鋭く……まるで触ったら体がばらばらにされそうな音を

立てている……しかし私はそれに恐怖する事なく、体が武者震いしている


「ほぅ……今の一撃で腰を抜かさないか……お前、度胸はあるようだな」


「それはどうも……では次は私の番ですね」


私の中で『この人を倒す』と体中の血が心がそう言ってるに思う

母親が持っていた何かを受け継いだのかそれとも自分自身の何かかは

かわからないが……今の私はこの人に勝ちたくてしかたなかった


私は剣を右手で持つと右横に払う

しかしそれを軽々と鎌で防がれてしまう、しかし、そのままの状態で剣を手前に引き左手に持ち変えると左脇を狙うがそれも予測されていたのか

何者かは後ろに下がり距離を取られる


「その程度か? 実に詰まらんな……その剣もお前も所詮その程度」


そうスティナとクライムを体に取りついた何かとの力の差は歴然だ

だからと言って、スティナを助ける者が今この場にはいない

それならスティナ1人でクライムを倒すしかない


『どうしよう……溶断破……使っても避けられる……でも今の私にできることは

 あれしかないかな……うん、できるだけやってみよう』


「どうした? もうお前の攻撃は終わりか?」


クライムは鎌を横に払うと小刻みに動きながら私に近寄って来て

鎌を左右に振っていく、その速さはかなり速く、目で追えるのがやっと……

それを剣で防ぐが、まるで遊ばれているのか剣が左右に踊らされている


「……実に詰まらん、もっと面白い相手だと思ったんだがな」


「…………いくよ」


私は『模倣』する、クライムの模倣ではなく、あの時少ない時間でお母さんが

私に見せてくれた最高の動きを今ここで模倣する


私は踊られた剣を下に下げ、左斜めに両手で持つと、相手を中心にし

左周りに回る……その行動は向こうからしたらただのお遊戯かもしれない

だけど……ある一定のから逆回りに周る、それも速度を上げて走る


するとどんな人物であっても目の錯覚は起きる

それは……こっちが『残像』しているように見える事

足の速さを利用した方法で相手をかく乱した後、残像の中から切り込む


「っ!」


「その程度か? たしかに細かい芸だったが、この行動はお前では無理だ

 もっと力がある者ができる芸当だな……さて、そろそろ飽きた、くたばれ」


私の背後からの攻撃をクライムは背中に鎌を回し、軽々と鎌の刃で防ぎ

ゆっくりとこっちに近寄ったかに見えた……時には私の目の前で鎌を構え

振り下ろす、私はそれに対応できず、ただただその場で動けないでいた

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