プロローグ-1-
この世界は『コスタインスティア』と言われる世界。
この物語はその世界の一部の場所から始まる……
世界は平等にはできていない。
富豪はお金に余裕があり……食糧、水、必要な道具など、簡単に揃えられ盗賊
夜盗に襲われないように用心棒を雇うお金もある。
そこだけみれば平和でお金もあり、何不自由もしない……
しかし、貧民も存在する……
富豪みたく余裕はなく、その日の食べる物も困り、生活に必要な道具すら足りない
それだけならまだしも、盗賊、夜盗に対する事も自分達でしないといけない。
『なんで私は貧民に生まれたの?』
『お金持ちの子供に生まれたかった』
そんな事を小さな時に考えた事があった、それを……自分の親に言えるわけもない
それも、追い打ちをかけるよう父親が亡くなり
母親1人、この小さな村で育ててくれた
その母親も少し前に起こった『塵旋風』の影響を受け、行方不明となっている。
そこで私はベットから目を覚ます。
「……懐かしくて悲しい夢……お母さん、生きているといいな」
私の名前は『スティナ・フィーナベルク』年齢は16歳、茶色の髪でロングヘアー
母親が行方不明になってから2年、1人でこの……小さな家に住んでいる。
私の寝ていたベットの枕元に1つの剣がある。
それは私のたった1つの宝物『母親の形見』の剣
剣といっても柄に入っていて抜くことはできない
錆びていたり、抜けないようになっていたりはしない。
この村は砂漠地域にある小さな村で住民は100人いるかいないか……
とても小さな村
だが、この地域では頻繁にとまではいかないが塵旋風、別名『ダストデビル』
と言われる竜巻が起きる
その被害は村1つ軽々と吹き飛ばし何も残らなくてなるほどの『災害』である。
その『災害』が起きた時の対策のために
家を簡単に作り直せるように藁や木で作られており
再度作り直すのに時間がかからないようになっている。
家は壊れれば再度作り直せばいいが、人はそういうわけにはいかない
砂嵐に巻き込まれた人は無残な姿で見つかるか
どこかに吹き飛ばされ行方不明になる。
私の母親は後者の行方不明。
私が1人なってから世話をしてくれる人いない
自分自身で食糧などを手にいれなければいけなかった
だが、母親が残してくれたお金もあり、多少は不自由はないけれど
辛いことにかわりはない
もちろん親切な人もいて、食材をわけてくれたり
家に招いて食事をご馳走してくれる人もいる。
ただ……それが毎日と言うわけではないので自力で料理も覚えた。
だけど貧しいからと言ってこの生活が嫌いではない
貧しいのならそれを楽しめればいいと思うようになった……
思ったから生活が楽になると言うわけではないが、気持ち的には余裕はできた。
そう思うようになって……半年ぐらいたった頃、それは来た。