表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/9

捜すべきなのは……




■■■23:30/つく外苑がいえん■■■




西さいおんぃ! 鳳凰ほうおういぬがみぃいいい!!! 何処どこ返事へんじくらいしろ阿呆あほぉおおおッッッ!」




 ──よるやみに、オレのさけび(↑)はまれてえてゆく。


「あの、心配しんぱいなのはかります! けど、もうすここえおさえないと警備けいびが──」


『もっとしずかにさがせチュン!』




 おっと失礼しつれい! 陰陽師おんみょうじぐみからおこられちゃったが、この場合ばあい警備けいびさんもんで捜索そうさくしたほういのではいだろうか?




 ──あぁ、いやダメか。普通ふつうひとあやかしだのあくりょうだのとのたまったトコであたまびょういんれてかれるわ!


 け! 冷静れいせいになれオレ!!!




 つくがいえんないまわって捜索さがしているのにつからない以上いじょう、西園寺達に何かあったとるべきだ。




 下手へたをすると、もうあくりょうとなったどものによってさらわれてしまったかもしれない。


「──コックリさん! もう一度いちどくが西園寺達のしょは分かるか!?」




『いや……ダメだ。まるでもやかっているかのようにえない』




 くやしそうに、コックリさんがげる。


 ──クソッ! どうする!? どうすればい!!?




あせっちゃダメ──そうなったら、あのおもうままになってしまうわ』


『そうじゃぞ……どうすれば相手あいてうられるかをかんがえるんじゃ』




 おくだぬき玄武ゲンブくんはそうってるが、幽霊ゆうれい相手あいてにどううられと!?


 いや……て? あのの、おもうまま???




 ふと、送り狸の言葉ことばがオレのあたまなか再生さいせいされる。




『──りょうしんもとかえれない』


『──孤独こどくれず、悪霊あくりょうへとてた』


『──孤独をいやしたいがために、次々と人間にんげん自身じしんけっかいないへとんでいる』




 そうだ……悪霊あくりょうとなった子どもは、『さびしい』から、人間にんげんさらっているんだ。


 ──それなら!




つちかどさん! 8ねんまえ行方ゆくえ不明ふめいになった子どもの名前なまえかる!?」




「──へッ!? え、と……たしか、からす よういちくん、だったかと」


なんでそんなことくチュン! 大体だいたい、いまさがしているのはおまえ友人ゆうじんチュン!』




 そうってくる朱雀すざくに、オレは言葉ことばかえす。




「──それがちがいだったんだ。いま、さがすべきなのは西園寺でも、その友人ゆうじんでもい……鴉間 陽一……いま、捜すべきなのはかれだ!」




■■■つくがいえん ちゅうおう広場ひろば■■■




 月夜乃外苑、中央広場へとオレ達はもどってた。




 ──中央広場というだけあって、此処ここ一番いちばん見晴みはらしがい。


 土御門さん達には、すこはなれたしげみに待機たいきしてもらい……オレは一人ひとりで、広場ひろばつ。




 一度いちどおおきくしんきゅうおこない──何とか、あたまなかける。


 ──成功せいこうするかはからない。だが、やってみる価値かちはあるだろう。


 おおきくいきい、




「……鴉間 陽一くん、もしちかくにるのならてきてくれないか? きみはなしがしたい!!!」




 出来できうるかぎこえり、ハッキリとそうげる!


 大声おおごえすのはアレだが、今回こんかいゆるしてほしい。相手にこえなければ意味がいからな。


 ──すると、




『おにいさん、だれ? ぼくのコト、ってるの?』




 かった──ッ!


 それと同時どうじに、周囲しゅういっすらときりる。


 ──いきくるしい。ぜんしんそうち、夏場なつばだとうのに……いきしろい。




 それでも、しそうになるあしおさえ……いしばってえる。




 わなくなるくちで、なんとか言葉ことばしぼす。


 ──おそれをかくし、こえのしたほうえ、




「ああ、ってるさ! きみのおかあさんやおとうさんのコトもってるぞ!!!」




 相手の関心かんしんくであろう言葉ことばえらんでくちにする。


 そうすれば、あんじょう──、




『ママとパパをってるの!? ホントに!!?』




 はずんだこえかえってきた。


 ──相手は、悪霊とは言え子どもなのだ。それをあらためて実感じっかんする。


 だから、子どもとはなように、




「ああ、だからそのコトについてはなしをしたいんだ。てきてくれないか?」




 すこしだけかたちからき、口調くちょうゆるめた。


 すると、しばら無言むごんのち




『わかった……』




 まだすこ警戒けいかいふくんだこえだったが、そう、了承りょうしょうするこえ


 そして、オレが見据みすえていたきりさきから──




「………………え?」




 ゆらりと、あらわれたのは──西さいおんだった……へ??

 見てくれてありがとうございます!! 宜しければ是非ともブクマなどをお願いします( ´∀`)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ