開かずのシャッター1
開かずのシャッター。
それはシャッターが開かない建物、何年も前から唯一の出入口のシャッターが開かずにいるにも関わらず、人の生活音がするというものである。
その都市伝説の調査としていざ商店街に向かう。
俺は商店街に着いたが、ここで大きな失敗をしてしまったことに気付いた。
人がいない、ここはシャッター商店街なのだからすぐ気付くべきだった、シャッター商店街はお店が開いていないのだからそもそも商人も客もここに来る必要性はない、せいぜい商人側としてはいる可能性があるが何処も彼処もシャッターで閉まっているのでどこにいるのかさえも分からない。
こういう商店街は多くが個人経営でお店が自分の住居というスタイルで運営を行っているが、こうもシャッターまみれだとそういう風にする判断すらもつかない。
中には自分の店と家がそれぞれ別にあるから自宅から家に通うというものもある。
それに噂の開かずのシャッターの建物についてもどれがどれだか見分けがつかない。
だが、こんなシャッター商店街にも探せば空いているお店なんかもあるだろう、この商店街のお店は大体が同じ大きさであり恐らく住居スペースがあるお店が多い。
あくまで推測なのだが、この商店街は一階建て・もしくは二階建ての店があり、一階建てなら店の奥が住居、二階建てなら二階が住居なのだと思われるが、最近だと二階建てのお店なんかもある、流石にこの商店街だと二階建てで一階二階共に営業を行っているのはないとは思うが、かくゆうまだシャッター商店街出なかった頃のこの商店街を知るわけではないので何とも言えない。
なのでここで足止めを食らってしまうのか、と思われるかもしれないが、ここで第二の矢が存在する。
さっき言ったようにまだ空いているお店をまだ見つけていない。
だがどこを見てもシャッターばかりである。
かくゆう20店舗ほどを見たが、全てシャッターで閉まっていた。
実を言うとこれで商店街は終わりだ、これが商店街っぽさがある、コインランドリーもあるし、肉屋も魚屋もある、更にいえば地方新聞の出張所なんかもあるが全て終わっている。閉まっている。閉店している。
第二の矢は失敗に終わってしまった、だが第三の矢もある、こういう時は準備というものが大切だ、準備というよりも、既にあったものを利用しているというのがこの第三の矢の正体なのだが、それはシンプルに交番でお巡りさんに聞くことである。
町のお巡りさんなら俺が知っている情報よりも深い情報を知っているかもしれない、特に開かずのシャッターがどのお店なのかというのが一番知りたい情報なので、それについて聞こうと思う。
交番については商店街からは近く、徒歩で2から3分ほど歩けばある。
商店街近くの交番なので、商店街の情報かなんかも入ってくるだろう。
そんなあわい期待を込めて交番へと向かうことにしよう。
商店街から歩いてすぐなのですぐ交番を見つけることに成功したが、運の悪いことにパトロール中なのでお巡りさんがいなかった。
お巡りさんも街の平和を守るために業務の一環として町の巡回でパトロールを行っているので、それは「お仕事お疲れ様です!」という感じで、真面目に仕事を行っている証拠なので、居ないことについて責め立てたりすることはまともな人間なら行わないだろう。
パトロール中でお巡りさんは居なくてもパトロール中です!という立て札があるので、パトロールしていますよというのはとても分かりやすい。
どうやら立て札の通りだとおおよそ30分ほどで戻ってくるらしい。
町自体はそれなりの大きさだが、一丁目二丁目と言った感じで丁目事ではないがある程度の区間で別の交番があったりしてある程度の大きさの範囲でパトロールが行われるようになっているので、30分程度なんだろう、流石に徒歩だと30分だと回れない距離だが、自転車を使っているのが主流なのでそれならば余裕だと思うが、その30分がいつからなのかが悩みどころだ。
30分というのは、勿論交番から出て30分というのだと思うが、今俺がこの交番に到着したのがパトロールに出てから何分たった頃なのかというのは判断が出来ないので、30分丸々待機というのは俺とお巡りさんがニアミスでもしていない限りはないと思うので、そこまでの長時間ではないと思うのだが、まぁ待つしか俺には出来ないだろう。
ただこの町は俺が住んでる会社のような所謂オフィス街......と言うまででは無いがちょこちょこと会社があってあとは住宅が基本の町で、会社についてはこの交番の管轄の区域ではないらしい、交番内の壁に管轄地域の地図が貼ってあるのだが会社は外れているらしい。
そもそも、俺の会社の近くに交番があるのが大きな理由なのだとは思うのだが。
更にこの地図の表記だと多くが住宅であり、実際商店街に車での道のりは住宅ばかりでブロック塀から家の軒先が見えたりするが、多くがおじいさんおばあさんが生活していて、高齢者が多く、ここにくるまでの道中で高齢者の荷物を持ってる人を3人ほど見かけたのでもしかしたら非番で私服のお巡りさんがそのうちに一人ぐらいはいたのかもしれない。
なので、荷物持ちとかをしていたら30分は確実にオーバーをするだろうけど、それを責めたりするのは普通に考えておかしいという結論にたどり着くだろう、そして攻めてる人は自己中心的な人物だと思われるだろう。
そんな訳で、交番の中でお巡りさんを待つことにした、すると同じくお巡りさんに用があったであろう人物が来た。
その人いわく、道案内をして欲しかったらしいが、道案内ぐらい地図を見れば俺にもできる!と言いたい所だが、その人は特定の人物の家に行きたいらしく、流石に地図に個人宅の名前などを書いてるはずもないので分からなかったので、お巡りさんが来るまでの間二人で適当な話題で世間話という名前の雑談でもしませんかということで軽く話した。
その人は用がある人物の家の人との関係性について話していた、どうやら元々この街に住んでいたが、ある事件を機会に遠くに引っ越したそうだ。
どうやらその人には息子がいたらしいが、ある日からその息子が引きこもってしまったようだ。
その引きこもった原因が分からないので、何か虐めにあったのか、様々な調査を探偵等に依頼することで探っていたらしいが、ある日探偵がもしかしたら管轄が違うかもしれないと言い出した、どうやらその探偵いわく霊感が強い探偵で息子の部屋から強い霊気を感じたが、探偵であり霊能力者でないため対抗手段が分からない状態らしい。
そのため今度は霊能力者を雇って調査を行ったらどうやら息子が取り憑かれてしまっていることが判明した。
息子は、女性の霊に取り憑かれているが、なんとその霊は何百年前に人柱にされた霊であるらしい、これに対して業者を呼んで壁を掘る工事をしたら骨が出てきた、これが人柱にされた証拠らしいが、これだとおかしな点があるらしい。
どうやらその壁の部分はホームセンターで買ったコンクリートで補強したことがあるために、何百年も前に埋まってるならその補強工事の時に発見されていてもおかしくない、そこが不気味な点であるらしい。
それが関係しているのかは分からないが骨が取れたあとについても息子に霊は取り憑いたままであり、たまに息子の生存を確認するために、来ているらしい。
息子は取り憑かれた影響か家から離れることを拒否しており、これ以上ほおって置くとこちら側にも悪影響を及ぼす可能性もあり危険だったので、息子を置いて引っ越すことになったらしい。
どうやらその人は物忘れが年々酷くなって家の場所を忘れてしまうらしい、認知症というものだろうか?
にしても、そんな事があったなんて、不思議だな、特にホームセンターのくだりなんて不気味としか言いようがない、それについては気付かなかった、業者が隠蔽した、業者が埋めた、と考えることが出来るが、そうだとしたら全部業者のミスということになるので、業者側の責任となるのが目に見えている。
でも業者側だとするならば何故ホームセンターでコンクリートを買ったのだろうか、そこを疑問に思ったので質問してみたら意外な答えが帰ってきた、どうやらその家は代々特殊なコンクリートを家の壁に使っており、コンクリートについてはそのホームセンターの人との関係性もあるらしい。
どうやら特注品を使っていて、それが伝統であることを業者側に説明をしているらしい、第一そのコンクリート代は少々値が張るというらしいので業者と割り勘で支払ったらしく、割り勘で50パーセントずつ払うことにしたので、本来普段業者が使ってるコンクリート代よりも安く済んだらしくすぐ了承された、やはり値段が安くなるというのは皆喜ぶことなんだな。
この人の話を聞いていたら、丁度お巡りさんが戻ってきて対応をしてもらうことになった。
お巡りさんに開かずのシャッターの場所を聞いてみたらびっくりした、どうやら先程話しをした人の話にでてきた家が、そのシャッターらしい。
にしては少々おかしい所もあることに気付いた、生活音がしているから外から聞けば人が居るというのは分かるが、生活音だけで息子がいるという判断をするのはおかしいのではないかと思った。
それについて話したら現地で説明をしてくれることになった。
まず家の場所を確認して、その場所に向かうことにした。
向かう最中にまた軽く話をした。
ここまで雑談で自己紹介をしていなかった。
相手の方の名前は矢田さんというらしい、俺の自己紹介も済ませた。(わざわざ名前設定するの面倒だからもう自己紹介したということにしておきます)
矢田さんと一緒に家の前まで来た、やはりシャッターが閉まっていた。
開かずのシャッターというのだから開けるはずは無いだろうと思っていたが、衝撃の光景が目の前で起こった。
開いたのだ、開かずのシャッター......いや正確にはドアだ。
どういうことか分からないので説明が欲しいという方がいらっしゃると思われるので説明をすると、シャッターによくある波波とした線上のものがあると思うが、なんとそこの一部は取っ手になっていて、引くことで開くらしい。
これで 開かずのシャッターの謎が一つ解明されたが、何故こんなにもややこしい形式になっているのか理解が出来ないので聞いてみることにした。
どうやら防犯対策としてシャッターを改造したらしい、シャッターは一番下の部分を工事などで地面にくっつけたらしい、それでどんなに開けようとしても開かない、だから力持ちでもシャッターを開けることは出来なかった、流石にシャッターにドアが仕組まれているとは常人の発想ではなく、泥棒や空き巣などはシャッターが開かないので諦めるらしい。
確かにすごい防犯だが、一般家庭にはとても復旧しそうにない、こういう商店街のお店でしかできないならではの防犯対策だ。
それで、早速中に入ってみることにした。
中はどうやら駄菓子屋のようで10円玉で動く新幹線ゲームやじゃんけんゲームがあり、50円で遊べる格闘ゲームなんかもあり、駄菓子屋のスペースの3割ほどがゲームで埋まっていてまさに駄菓子アンドゲームショップであった。
床には駄菓子のゴミが散乱しており、グミのお菓子のゴミ、スナック菓子、さきいかとかのでかい箱、先端が赤い爪楊枝などゴミばかりだった。
この状態はどう見てもおかしい、暫く放置をされているのでゴミ屋敷になっていてもおかしくは無いと思うのだが、まさかたまに駄菓子の補充でも行っているのだろうか。
それについても質問しようとしたが、どう見ても補充を行うほどの荷物は持っていないように見える。
駄菓子が一つ一つが小さいと言っても何十個も一つ駄菓子屋の駄菓子が1杯になるぐらいというと荷物は必然的に多くなる。
だが矢田さんは軽装であり、リュックサックを背負っているが、荷物はそんなに入っていないように見える、例え駄菓子を少し持っていたとしても、少量では補充量は足りなくなるだろう。
すると矢田さんはリュックサックをおろして中から袋を取りだした。
袋と言ってもゴミ袋などが沢山入っているものらしく、一つで大体10袋程入っているらしい、それで矢田さんはもうゴミの片付けをするために来たのではないかと思う。
矢田さんはゴミ袋を広げたので、俺は何個か駄菓子のゴミを回収してゴミ袋に入れることにした。
矢田さんは既に俺が入れたゴミが何個か入ってるゴミ袋をセロハンテープで壁に貼りつけた。
なるほど、これならばわざわざゴミ袋を一々やったりせずに特定の場所に置くだけでできると思った、だが都市伝説調査にゴミ袋の置き場所は関係ないのでこの部分に関しては後でちょっとした生活の知恵的な感じで他の記事を書いている人に伝えてちょっとした生活の知恵コラム的な感じのミニコーナーとか今日の一言的なのがあったらそういうのに書いたらどうですか?という感じですすめておくか。
というわけで、都市伝説調査をするはずが何故か調査先の駄菓子屋の片付けをすることになっているのだが、矢田さんの協力が無ければ都市伝説調査として交番で聞いた話を聞けなかったことになるので、手伝うしか無かった。
床に落ちてるゴミをゴミ袋に入れて、ゴミ袋に入れ終わってパンパンになったら中身を押して空気を圧縮してまたゴミを入れて完全に押しても圧縮できないほど入ったならば、ゴミ袋の袋を縛ること、これを繰り返すことで五袋目でようやくゴミ全てを片付けることが出来た、にしても見た目より思ったよりゴミの量が多かったっていうのが気になるな。
というのも、ゴミがあるのは床だけではなく、ゲーム筐体の中にまでぎっしりと詰められており、棚もゴミまみれだった......というのが大きい、ゲーム筐体に関してはその実態は外側はしっかりとしたゲーム筐体のように見えるが、中身はゲーム基盤等動作を動かす配線などが存在せず全てにゴミが詰められているいわばでかいゴミ箱のようだった。
わざわざこんな器用に全てを外すなんて普通しようと思わない、自分の部屋にゴミ箱があるはずだし、第一部屋にひきこもっているんではなかったのか、と思うと矢田さんが口を挟んできた。
どうやら、今まで霊力は息子の部屋だけだったが骨を発見してから二年が経過した頃、その頃には既に引っ越していたが、その辺にたまたま様子を見るために確認に来ていたらなんと自分の部屋から出ていたようで、すぐに霊能力者の方に連絡をして相談をしたら、霊力が強くなったのが影響しているらしく、これ以上だと外に出てしまうリスクがあるので、霊能力者の方がすぐに来て、どんなに力を蓄えても外に出ないように結界を貼っているそうで、この駄菓子屋から出ることは出来ないようだ。
だとしたら、ここで遭遇することもあるんじゃないか?と聞くと、それについてはGPSを使っているから遭遇するもしないもこちらが近くにいるとわかった時にはすぐ分かるようになっているらしい。
それで、食べたゴミなんかを適当に捨てていると言うことだが、それだともうここは全部の部屋がゴミまみれのゴミ屋敷じゃないか、でもそれは違うらしく流石に取り憑かれた状態でも風呂やトイレには入るらしいが、それだと矛盾が生じてしまう、風呂トイレに入るのならば、自室にひきこもっている時にはどうやって風呂トイレを済ませていたのだろうか、流石に風呂抜きで人は死ぬ訳では無いので問題は無いのだが、トイレを我慢するのは問題だ、便秘になってお腹が破裂するのではないかと。
だがそこに関しては抜かりなく、自室に引きこもりをしていた頃についてはまるで牢獄のような改造を施したらしく、自室に洋式のトイレがあるらしい。
それにトイレットペーパーも備え付けてあるらしく、トイレットペーパーの芯が外されるのを感知すると倉庫から全自動で新しいトイレットペーパーが補充されるという自作システムがあるらしく、それでトイレットペーパーの事情はクリアしているらしい。
にしても倉庫もあるのかと思った。
駄菓子屋としてのメイン機能は今としては使われていないからもはや無意味だが、ゴミ屋敷清掃としてはようやく部屋をひとつ片付けることに成功した。
もはや清掃業者のようだが、あくまで一般人二人なのをお忘れなく、それで駄菓子屋部分から住居スペースへと足を伸ばすわけで、住居スペースと駄菓子屋スペースは障子で区別してあり、しっかりと戸は閉めてあるが、障子はところどころ穴が空いており、その穴という穴からはゴミが姿を見せているわけで、もしこの障子を開けたのならばせっかく綺麗にしたこの駄菓子屋スペースが居住スペースから漏れだしたゴミでまたゴミまみれになるが、このゴミを何とかしないと調査がままならないわけで、息子さんを見たり、息子さんの部屋を見てみたりするのが大切ですが、それにはゴミを片付けないと、こうもゴミまみれだと息子さんがゴミの中に埋まっていてもおかしくない。
そうして障子を開けることにしたが、案の定駄菓子屋空間にゴミが溢れんと限りなだれ込んできたわけで、またゴミ袋にゴミを入れなければならなくなった。
既にこちらは5袋を使っていて居住スペース分のゴミも片付けるとしたら後の5袋じゃ少々厳しいところがあるように思われる、駄菓子屋空間だとある程度の大きさがありゴミの入るものは多かったが、居住スペースとなると、服が入ってるタンス、化粧台、布団とか保存食とかが入った収納スペースと言った具合のようにゴミを入れることが出来るであろうスペースが先程とは比べ物にならないほどあるという光景が容易に想像ができるため、ゴミ袋を沢山使うと思われる。
というわけで6袋目、今までの五袋をシャッター側の方に置くことで、ゴミ袋のスペースを確保することにした、多分後で街の至る所にあるゴミの回収スペースに置くのだろう、にしても一人で5袋分のゴミ袋が出る光景なんて一般家庭とかじゃ中々見ない光景だから数奇な目で見られないのだろうか?そんなに出して噂になったりするとかはあると思うのだが、開かずのシャッターの話でそんな話は聞いたことがないので、秘密裏に処理をしているとかなのだろうか、いや5袋よりは多い、10袋も出る、そんなにゴミでる一般家庭なんて見たことがない、大掃除でもそんなにゴミは出ない。
6袋目もあっという間にパンパンとなり、駄菓子屋スペース分については9袋目で片付けることに成功したが、これから先まだ住居スペースもある。
そして9袋目を縛って10袋目をましたら、矢田さんはリュックサックから追加の10袋を出した、流石に何回も来ているわけでこれも想定内だったわけか、追加のゴミ袋を用意してるのは当たり前か、にしてもこれで全部で20袋になるわけか、やはり相当量ゴミがあるわけだ。
居住スペースもあっという間に10袋目を使い切り、もうパンパンのゴミ袋が10個も出来てしまったので、矢田さんにごみ捨てをそろそろするべきなのではないかと話したが、まだ捨てるのには早いらしい、多分終わることに使うのだろうけど、そうだとしたらもし20袋フルで使った場合だと二人で20袋、一人10袋をゴミ捨て場まで運ぶということになる、そうすると割と疲れることになると思うのだが、大丈夫なんだろうか。
10袋が駄菓子屋スペースにある、この状況でもまぁ20袋ならまだ駄菓子屋で収まるが、既にセロハンテープで貼ったゴミ袋の場所が少々他の使用済みのゴミ袋と重なって邪魔になってきはじめる恐れがゴミ袋が増える度に高くなっていくので、未使用ゴミ袋を貼る位置を居住スペースの近くにすることでまた貼り変えることはあるにしろ、ゴミを入れやすくなる。
11袋目からゴミ袋の位置を変えたので10袋目よりゴミが用意になった。
居住スペースと言ったが、居住スペースは居住スペースでもどんな家にも間取りというものがあり、居住スペースという名前の部屋は存在せず、何部屋も生活スペースがある。
まず、今まで居住スペースと呼んでいた空間、居住スペースというのは人が住んでる空間を呼ぶのでそれぞれの部屋の呼び方と、住んでる空間の呼び方を変えておこう、人の家で、なおかつ家で商売をしていて、その中で商売をせずに人間が住むことが出来る空間を居住スペースと呼ぶことにする。
それで、間取りとしてだが、詳しい説明としては、まず駄菓子屋スペースから先の居住スペース、前にした発言から言うならば開けたらゴミがいっぱいでゴミが駄菓子屋スペースまでに溢れた部屋、障子から既に山ほどのゴミが見えていた部屋については、いわゆる居間で、テレビやちゃぶ台があるスペースで昔はここで食事をとっていたのだろう。
それ以外の部屋はまだ見ていないので詳細は不明だが、それについてはその部屋に入り次第判明すると思われる。
居間は未だ全貌が見える事がないがちゃぶ台やテレビは辛うじて存在が確認出来る、というよりゴミの上、遥か彼方に置いてあり、上を見上げてちらっと見える程度なので、相当上にゴミを積み上げた結果だと推測することが可能だ。
これだともう20袋を捨てるどころか30も行くんじゃないかと、こんな居間初めて見た、テレビとかにあるゴミ屋敷の住民を取り上げる時みたいな感じだ、もはや家じゃない、ゴミ星人だ、ゴミ星人に食べられてゴミ星人の体内を冒険しているんだ、ゴミ星人は駄菓子屋ごと食べてしまったんだ!というシチュエーションかもしれない。
にしても、幽霊の類に取り憑かれてその結果ゴミ屋敷の住民になるなんて生まれて初めて聞いた、そんな幽霊見たことない、もしそんな幽霊ばかりだったのならばそこらじゅうゴミ屋敷ばかりになって街中ゴミ屋敷の住民だ、そのうちゴミ屋敷の住居しかいない自治体なんかも出てくるわけで、そんなことになったらもうそれが都市伝説だ。
というわけであっという間に20袋を消費したわけで、まだまだある、居間に関しては6割程消費が完了したわけで、使用済みのゴミ袋の対処のように、実際ゴミ入れる時はギュウギュウに詰めたりしたけど、居間についてもだいたい同じような感じでギュウギュウになっていた、こんなにギュウギュウになっていたのならば、よくあの時に障子が空いたよなぁと思う。
そして案の定また袋が出てきたわけで、更に追加で20袋分で、40袋というわけで、ゴミ屋敷特集のやつで見たりしたりすることはあるがそれと匹敵するぐらいある、更に先程は駄菓子ばかりだったが、居間に入ってからというもの、かさばりやすいものとか、固い物とかがあるのでそういうものがゴミ袋に入るものなんだから、押してつめらせるというのが効かないということもあるがそれは矢田さんも諦めているようで詰めるのが難しいものは無理をしないということになっているので押したりするのは固めのものが入ったりしている時に関しては優しくする事にしているので、そこに関してはルールをしっかりと作ってきているらしいので大丈夫だとは思うのだがこれからなにか別の問題が起きないかとか、というか起こっても起こらなくても記事にしなくてはいけないのでしっかりと状況観察をして覚えておかなければ。
そして26袋目でようやく居間のスペースを確保することに成功した、居間のスペースにはテレビやちゃぶ台があったが、あくまでスペース確保しただけでゴミはまだ残っているらしい、居間のスペースにはタンスがある、簡単なタイプで引き出しが5から6個程度だが、更にテレビもリモコンを押しても反応しない、電源が切れているとかではなく配線ごと存在しない、このパターンはさっきの駄菓子屋でも見たゲーム筐体と同じやつであるため中にはゴミが沢山詰まっていることが容易に想像することが可能である、そしてこの居間のテレビに関してだが、今のテレビは薄型テレビとかとにかく薄くてでかいものが主流なのだが、こういうちゃぶ台のある昭和風な今のテレビというものについてはブラウン管テレビというものが定番であり、ブラウン管テレビはとても暑くてまさに箱というものである。
そしてブラウン管テレビには案の定ゴミが詰まっており、タンスにも詰まっていてそれについて片付けていたら28袋目を縛り終えていた。
居間に完全にゴミが無くなったと思われているが、居間以外のスペースにはもちろんあり、むしろ居間に関しては所々他の部屋のゴミが何らかの拍子で居間の方に転がり込んできている。
ここから行けるスペースとしては、調理場、廊下などがある。
そして調理場も廊下ももちろんゴミまみれなのでしっかりと捨てていくことが大切であることが伝わる内容である。
これから40袋目も使い切る自信があるので、確実にそうなる。
むしろ矢田さんが持ってきたゴミ袋が少し小さめというのも問題のひとつで俺だったら90Lにしたいところだが、矢田さんが持ってきたゴミ袋に関しては45Lのゴミ袋なので、90Lがあればこの半分の20袋があったのならば居間あたりまで片付けられるし、キッチンの方も終わっていたりする可能性も充分ある。
というわけで開かずのシャッター第1回。
前回のプロローグの方でも触れましたが、今回は一話一話を相当長めに取っておくことでストーリーがめちゃくちゃ進展している感じを出しました。
だって今回一話辺り一万字にしたもんだから、かなり進んでいないとおかしいと思われてしまうんですから、それで今回は都市伝説調査で何故か掃除をすることになって......という感じで掃除描写が長くてここ本当に必要なのか......?と思いましたが、眠くてちょっと判断がめちゃくちゃになっていたのがありますね。
脳内だとこれから先もストーリーは続きますけど、進展が本当にあるのか不安になる部分もありますし、まぁ進展は遅くても見てくれる人は見るし別に見ない人は見ないわけなんだからそこはほおっておくわけで。
ちなみに地味にこんなに後書き書くことなんてないんですよぼく。
むしろあとがきを書いたのが初めてという説もあるわけで、これならば初の後書き作品になるのかと。
まぁ他にも書いてるのはもしかしたらあったのかもしれませんけどね、僕が覚えていないだけで、全部の話覚えるのめんどくさいだけですし。