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「はあっ!!」

「はっ!!」


熊さんは剣を右から背に隠す様に構えて駆けてきた。

恐らく剣のリーチを分からせない様にして隙を出させるためだろう。

そして先程使っていた大剣とはリーチも重さも違う、舐めてかかると負けるのは俺だろう。


それに対し俺は剣先を相手の目に向ける正眼の構えだ。基本中の基本にして攻守どちらにでも対応できる構えだ。


まあやる事は一つ、


「フッ!」


最速の突きを放つ。


「うおっ!」


それによって熊さんは右に身体を傾けて避けた。

恐らくその勢いのまま切りにくるだろう。

それならば、


キンッッ!


「相手に合わせればいい」


そのままつばぜり合いに持ち込んだ


「なんだ?今のは」


やった事は至極簡単、突いた手を軸に身体を近づけてそのまま斬りかかっただけと説明した。


「おいおい、化け物かよおめえは」


熊さんはおどけた口調でそう言ったが目は真剣だった。

それに合わせてかつばぜり合いからも力を入れているのが伝わってくる。


「化け物扱いは酷くない?熊さん」


俺も余裕そうに言ってみたが少しでも気を抜けば吹っ飛ばされるから気が抜けない。


「グフッッ」


突然、腹に痛みが走り身体が後方に飛ばされた。

どうやら俺に蹴りを入れたようだ。

さっきのつばぜり合いで力を入れていたのは蹴りを悟らせないためだったのか!


「カハッ!」


しかもつばぜり合いに力を入れていたせいで受け身も取れずに壁にぶつかり倒れた。


「おいおい、生きてるよな〜小僧」


「ははっ、やっぱり楽しいや」


これだから止められない。


「生命の掛け合ってさ!!」


俺は倒れた姿勢からクラウチングスタートの要領でジェイスに向かって駆け出した。


「シッ!!」


俺は低い姿勢のまま足首を狙って斬りかかった。

それに対し、一瞬だが度肝を抜かされた熊さんは後ろに跳ぶことで避けた。


そのまま俺は一歩前に出て今度は胴体を切りに行った。

しかし今度は剣で受け止めたがまだジェイスの足が空中に残っていたため、受け止めきれずに体勢が崩れた。


そして俺はもう一度切りるために剣から離していた左手の柄を握り切った。

しかしジェイスは崩れた体勢のまま俺の剣を受け止めた。

しかし、俺の攻撃は終わっていない。


俺はそのまま振り切った。


「ガハッ!」


ジェイスは背中から地面に落とし、

地面にぶつかった時に空いた脇腹に蹴りを加えた。


その巨体のせいで飛ばせはしなかったがかなりのダメージを与えただろう。


「おいおい、どうしたその程度か



小僧!」


「はあっ、はあっ」


俺は片膝をつきながら肩で息をしていた。


「どうして効いてないって顔をしているな」


一応本気で殺りにいったんだぞ!

なんで俺が倒れているんだよ!


「さっきのは本当に危なかったぜ?

俺が少しだけ本気を出す程度にはな」


ジェイスは何事も無かったかのように立ち上がり享楽を見下ろし、


「だが、まだまだ俺の筋肉の鎧は越えられないぜ?」


上着を脱ぎ捨て、笑みを見せた


「口から血が垂れてるよ」


すぐにジェイスは口元を拭いた


「まあ、少しは効いたぜ」


「フフッ、フフフフ」

「なぁんだ、効いてたんだ、なら、このま、ま続ければ、倒せるって、ことだよねぇ!」


息も絶え絶えに言ってみたが正直結構きついな。

どうしてこんなに疲れてるんだよ。

やっぱりこいつのステータスは見ておくべきだったか?

でもつまんないんだよねぇ、


ならいいか見なくて。


「本気、出してこいよ。まだ楽しませてくれるんだろ?」


俺は構えながら言った。


「まずは剣を替えろよ折れてるぜそれ」


見てみればポッキリと剣が折れていた。


「まぁ俺の本気を少し出させたからな、少し分は見せてやるよ。ギルトマスターの本気をな」


「スキル発動、獣術」


雷光らいこう


バチッ


ジェイスの身体が放電を始めた


「これが俺の本気、知っての通り俺ら獣人のみが使える技だ」


バチバチッ


「俺のは少しばかり特殊だけどな」


流石ファンタジー、面白い。


「さいっ、こう!!」


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