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朝一番、


「イヤァアアアアーーーーーーーーーっっ!?!!!?」


四肢がバラバラになった俺を見た魔王ちゃんのかわいい悲鳴が、城内に響き渡った。


「お、おおおおおま、お前っ!は、死んで、」


「死んでないよ~」


「うわぁ!な、はぁっ!?貴様っ!騙したな!?」


「魔王ちゃんが勝手に勘違いしたんじゃん」


騙す(やる)ならもっと徹底的にやるよ。


「くっ…まぁ、良い。それより、それは…どうなっているのだ?」


「部分的に『転移』できるようになったんだよ」


「はぁ?」


「今は俺の手足だけを別の場所に『転移』させてるって感覚かな。これで何人かの勇者たちは無力化するのも簡単になったね」


「そうか、すごいな…。………いや、いやいやいやいや!!何も真っ先に自分の体で試すことはないだろう!!?」


「なに?配下貸してくれんの?死ぬかもしれないのに魔王ちゃんったらひどーい」


「そうではないっ!!…いや待て、死ぬ危険性は認識できているのか?貴様」


「当たり前じゃん。めちゃくちゃバカだと思われてる?」


「死ぬかもしれないと分かっていながら!なぜやった!!馬鹿者っっ!!!」


「はいはい、魔王ちゃんからしたら貴重な戦力だもんな、俺は」


「そうではないと言っておろうが!!私は、貴様の身を案じて…っ!!」


この反応…へぇ?ふーん。


「たった数日でここまでデレるたぁ、魔王ちゃんチョロいね」


「"でれる"も"ちょろい"も分からんが、バカにされてることくらい分かるぞ」


「かわいいなって思ってるんだよ♡」


「か、かわっ!?け、軽薄な…!」


押すのはもう良いか。


「と、ともかく!貴様、自分の命を軽々しく扱うのは止めろ」


「まーまー大丈夫、今回はちゃんと片腕からちょっとずつやったから、最悪欠損だけで済んだよ」


「貴様…本当に…」


続く言葉は「イカれてるな」かな。照れるね。


「マァ、魔王ちゃんが言うなら次からは木とかで練習するよ」


「気を付けろ。ドライアドの宿る木を傷付けないようにな」


「分かった。ちゃんと声掛けてからやるね」


「いつもそのくらい素直なら良いのに…」


はは、たまに素直になるからイイんだろ?

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