週末の雑話
週末の雑話
こうして土曜日の朝を迎えて
湯気の立つコーヒーを口に
このコーヒー豆はどこの国からどんな人に摘まれ
海を渡って、今
私の週末の朝に来たのだろうなんて思いは
コーヒーが喉を通るぐらいの速さで
消えてしまう
コーヒーの美味しい入れ方をユーチューブで見て
美味しいと満足して飲む朝のコーヒー
(多くの人々の手と労力がわずかな賃金でこの一杯のコーヒーのために注がれているというのに)
原始、古代、中世、近世、近代、現代を
パラパラとページを繰って次のテストに備えたように
通り越してしまえば何もかもすっかり忘れて
冷めない前に
また一口コーヒーをすする
今、さらに未来への道はあてもなく
行く先など考える由もない
春、夏、秋 それから冬
野鳥が餌を食べにやってくる日々
生きたいように生きれば良い
食べたいものを食べればいい
なりたいものになればいい
それでは不安すぎる
何か、何か確実なものが欲しい
自分が自分でないことを望み
自分が自分であることに重みを感じ
白を絶対にこれは黒だと言ってみても
フツウの人にはその理由は解らない
生まれてきた時から覚えたことや習ったことを
覆すのは難しい
型にはまった通常の教育が
目覚め、認識する時が来た
色々な人種
色々な人間
血液型 O, A, B, AB
LGBTQ
そのままの自分で・・・とは・・・?
本人でなければ解らない
解ってあげることは難しい
解ってあげたつもりでいるのは傲慢だし
解ってあげるように努めることで許して貰えるかな
違うことは羨ましがられる
違うことは仲間はずれにされる
違うことは違っていてもいいと
思わないのは思えないから
そんな時の風当たりは強い
一人だけだとそれが怖い
自分と同じ仲間が欲しい
分かり合えていると
思えていることで
心が休まる
・・・と思いながら
虚しさをかき消せないのはなぜだろう
言葉の強さは
恐ろしい
愛することにも
憎むことにも
褒め称えることも
蔑むことも
言葉で人は
天に昇り、地獄へ落ちる
ざわめき揺れる混沌とした今が
毎日を揺るがす
ニュースに釘付けになっても
他人事のように次の話題へ乗り換える
人差し指をスライドさせれば
手に入る世界のあらまし
それが人にどのように
関わり、影響を与え、人生を狂わせていくのか
「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし」
千年以上の月日を経て人の人生は今もなお変わらず
されど鴨長明にはなれない自分が疎ましい
徒然なるままに・・・と文学士気取りをしているわけではない
ただただ人という存在の
解決されることのない
意味があるのかないのかも
定かではない人生を
たった一杯のコーヒーを口に含み
すぎていく瞬間に身を任せ
人間社会の大海原に投げ込まれた大網に
引っかからないように
心を揺るぎなく柔軟なクラゲのように
ゆらゆらと生きること
それが今の私の毎日なのだ
冷め切ったコーヒーは少し苦い




