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~さる巫覡の忌憚録~  作者: わかめ
胤甦猗神
2/2

胤甦猗神 中編

 雑草、土、木の根、雑草、雑草、木……。


 某県の南部に位置するこの山にも、正式名称が存在するのであろう。

 山や土地などの地理に興味も無いし、普段なら知りたいとも思わないが、今現在、登っている山の名前くらいは頭に入れたいと思うのは当然の摂理だろう。

 先輩に聞こうにも、常に僕よりも速いペースで先導しているからか、気軽に雑談を振る事も出来ずじまいであった。

 山の名前を知ったところで何かの得になるわけでもないし、会話に僕の大切なエネルギーを使う必要は無いんじゃあないか。そう無理やりに自分を納得させた。

 歩き始めて20分ほど経っただろうか。ほとんど変わらない風景と、辺りが暗くなってきた事に焦燥感に駆られ始めた頃、先頭を歩いていた先輩がこちらを振り向いた。


「どうしたぁ?デカい図体してもうへばったのかー?」

 そんなことは無い。と、言い返したいところであったが、体を包み込む倦怠感に嘘は付けなかった。

 普段から山に登っているワケではないが、体力にはそこそこの自信があるし、先輩よりかは動けると思っていたのだが、残念ながらその自負は打ち砕かれてしまった。


「先輩……、もう辺りが暗くなって来ましたし、こんな山でも遭難の危険があります。出直しましょう」

「んっ?本当だ、こんなに暗くなっていたのか」

 気付いていなかったのか。なんというか、業腹というか……。

「ちぇっ、社までもう少しなのになァ。仕方がないね、引き返そうか」

「そうしましょう。なんだか嫌な予感もします」

 そう、先刻から嫌な予感……というよりかは違和感に近い感覚が僕を支配していた。

 異常に元気な先輩、辺りが暗くなったのにも気づかない。いつもの先輩なら暗くなる前、山を登る前に気が付くだろう、妙に勘のいい先輩ならば。

 人の事は言えない、僕というのも暗くなった事に今さっきまで気付いていなかった。

 なにかがズレている……何の違和感だろうか?


 僕らはきびすを返し、早々に下山する運びとなった。

 先輩はなんだか名残惜しそうに、時折後ろをチラチラと見ていたが、自分だけで登る。なんて言い出すほど身勝手でもなく、ほとんど無言のまま荒れた道を慎重に下りていく。

 僕はというと、肩で息をしながら、徹夜明けの様な顔で、気怠い足を運んでいた。

 風邪でも引いたのだろうか、秋にしては今日は寒いし、もう日も高くない。

 先輩に迷惑だけはかけまいと表面だけでも平静を装う。


 ふと、下を向いていた視線を雑木林に向ける。

 ──()()が、いた。


 木々の影の中、夕日に照らされた黒い影の様な、霧の様な。不定形で、存在がはっきりしない何かを見る。

 ドロドロと溶けていそうなのに、液体と言うよりかは個体に見える。幻覚か?錯覚か?そんな陳腐なモノじゃあない。と、妙に納得してしまえる存在感があった。

 僕の瞳を通して脳に送られてきた情報は、矛盾ばかり孕んでいて、混乱する。

 肌がチクチクと痛み、ヒトとしての防衛本能が警笛を鳴らしている。

 もう見たくない。視線を背けなければならないのだけれど、凍り付いたように体の主導権が奪われていた。


「見るな」

 その先輩の声にハッと目が覚める。

「落ち着いて視線を前に向けろ、走らなくていい、脚を止めるな」

「せ……、せんぱい」

「二度は言わないよ」

 先輩の口調はどこか無機質的であった。

 僕は言う通りにした。というかそれ以外できもしなかった。

 不幸中の幸いとでも言うのだろうか、そいつは僕らに気づいてはいない様である。気付いていたとしても、そう信じるしか他はない。

 聞こえてくるのは、浅い呼吸、足元の靴と土が擦れる音、木々のざわめき、うるさいほどに脈動した心臓の音。脳に酸素が十分に回っていないのか、少しばかり酩酊しかけるが、奥歯を噛み締めてなんとか持ち直した。


 30分ほど歩いただろうか、体感的には一時間にも二時間にも感じられた。

 ひたすら足を動かし続け、心が擦り切れて無くなりそうなった頃。ようやく先輩の自家用車まで辿り着く。

「車は無事、か……。」

 先輩は車体に触れてなにやら確認しているようだったが、僕にはそんな余裕は無く、我先に車へと乗り込む。

 先輩は車のキーを回す。エンジンがかからない……。なんてお決まりの事は起きなかったが、キーを回すその瞬間は、バンジージャンプで落ちる寸前よりも心臓に悪い物であった。できれば二度とごめんである。


 すっかり暗くなった山道をハイビームで照らしながら進む先輩の顔は、見たことも無いほど真剣な表情をしていて、やはり先ほどのアレは現実だったのだと再確認する。

 僕は何度か不安に駆られて、後部座席を確認したり、バックミラーを確認したり、キョロキョロと周囲を伺っていたが、山の中で見た何かの姿は見えない。

 そうこうするうちに、段々と文明の光、LED証明が道路や家を照らし、人の営みが現れ始めると、やっと安心して、肺に残った二酸化炭素を吐き切り、助手席に座り直した。


「パニックです。僕は今パニックに陥っています」

「軽口を言えるくらいには落ち着いたみたいだね」

「そんなことはありません、表面だけですよ。今でも心臓は鳴りっぱなしです」

「……やっぱりキミには素質があるよ。怪異に直面したのに、もう冷静になっている。精神の弱い人間なら、自我を失って錯乱してもおかしくは無いんだよ?」

「オバケを見て自我が無くなる人間なんて、そもそも、日常生活も満足に送れないでしょう。僕の不安を払拭しようと適当な事を言わないでください。逆効果です」

「キミは……理解が及ばない事象が起きると攻撃的になるんだね。気を付けたほうがいいんじゃない?」

「はァ、そうですかねェ」

 トゲのある返答ばかりしている、そんなことは分かっている。

 図星を付かれて、すでに過敏になった神経はさらに苛立ってしまう。


「それに、素質があるってのは適当な事を言ってる訳じゃない。

 元来、神というモノは崇められ、祀られるモノが殆どさ。

 善きモノとして民草が扱えば、信仰と供物が捧げられ、災害や飢饉を退けるという役目を持つ。

 逆に悪しきモノとして民草が扱えば、災害や飢饉の天災の原因とされ、人柱や供物が捧げられる。

 卵が先か、鵜が先か。順序や起源はどうあれ、神としての現象そのものは変わらない。

 使う数式が違っても、問いの内容が同じであれば、当然二つの答えは合致するだろう?

 ──神という概念のルールを形成しているのは、人々の信仰心や恐怖心なのさ。

 神として存在するためには、信仰か恐怖の心、つまり精神エネルギーだね。

 それを人々から少しづつ分けてもらうことで、神は神として現世の現象として留まれる。

 でも、ずっと空腹のままに、存在が消え始め、たまたま現れた人間の精神エネルギーにありつけるとしたら?……当然、全部食べたくなっちゃうよね。

 まぁ、今回は精神を吸われたワケじゃあ無いけど、生物としての格が違いすぎる存在を目の前にして、正気を保っていられるのだって十分凄いさ。

 クジラとプランクトンの関係の様に、抵抗できないスケールの差があるんだから。」


 つらつらと、先輩が発する声帯の振動は全くもって僕の理解を超えていた。

 きっと有名大学の哲学教授を連れてきたとしても、理解に苦しんだ挙句に、イデアがなんだと捨て台詞を残して逃げていくだろう。

 そもそもの生きる世界というか、理解してる概念そのものが違うのだ。

 リンゴが赤い、と一言で言えば分かるモノをわざわざ遠回し言っているかの如くである。

 ゴールが同じでも、徒競走ならコースアウトだ。

 普通のルールという道筋を通さずに、空を飛んでゴールされたら、はたしてそれは陸上競技なのか。という具合に混乱を招く。

 全日本陸上協会も協議せざるを得ない。


「先輩、もういいです。僕は今混乱に混乱を重ねられて、頭が爆発寸前ですよ。マイナスとマイナスを掛ければプラスになりますけど、僕の脳みそは電卓じゃないんです!!」

「フフ、そういう常識で凝り固まった感じとか、まさに電卓って風だよ~?」

 なら先輩は非常識だ、しかも不道徳で、おまけに非合理だ!

 まったく、先輩が急に饒舌になると面倒なことが増える気がしてならない。

 文化祭に参加した時だって、全部無茶苦茶にしたのにも関わらず、結局周囲の人気を勝ち取ったのは八重樫先輩だった。

 そういうカリスマ性というか、人気遺伝子にことごとく振り回されるんだ、僕は!


 堂々巡りの思考をする内に、どこかの駐車場に先輩の車は駐車していた。

「せ、先輩?まさかこの駐車場で車中泊するなんて言いませんよね?」

「ん、まあそれも考えたんだがな。せっかく遠出したんだ、旅館にくらい泊まりたいだろ?」

 旅館?

「いつもは予約で満室な旅館なんだが、私が来たんだ。一部屋くらい開けてくれるだろう。」

 まったくこの人は顔が広いんだか、自意識過剰なんだか、ここまで来ると呆れを通り越して羨望すら覚える。

「……安全なんでしょうね?その、胤甦猗神の力は及ばないんですよね?」

「知らん。が、対処くらいはしているだろうな」

「ちょっ……、そんな不確定な環境で寝れないですよ!」

「私が信用してるんだ、キミも信用したまえ」

 先輩はニヤッとほくそ笑んだ。

 なんてことだ……、僕は今日死ぬかもしれない。

 変人の先輩にそそのかされて、田舎に来たばっかりに。短い生涯を遂げてしまうのだろうか。

 先輩を信用していないワケじゃあないが、先輩の知り合いを無条件で信用するほど僕はお人よしじゃない。


「じゃあ、行こうか」

 先輩は車のキーを引き抜き、運転席から降りると、さっさと行ってしまった。

「待ってくださいよぉ……」

 僕も助手席から降りると、ドアを閉めて追いかけた。

「先輩!車のドアロックしてないですよ!」

「いーんだよ、貴重品は全部持ってるんだから」

 危機管理能力の無いしょうがない人だ…。

 貴重品と言えば、先輩に僕の携帯電話と財布を返して貰ってないじゃないか。

「そうだ、そろそろ携帯と財布返してくださいよ」

「あ、そういえばそーだったな。悪い悪い。返すよ」

 そう言うと先輩は、僕のポケットに携帯と財布をねじ込んだ。

 悪いと思っているなら最初から人の物を勝手に持ってくな!


 もうすっかり暗くなっている。微かに辺りを照らす行灯が点々と置いてあった。

 飛び石の先にある10数段程度の階段の上に、まさに和風としか言えない建物が鎮座していた。

 年季の入った木製の玄関を開けると、高級そうな絨毯、洒落た小物、小奇麗に掃除された廊下。

 どれをとっても憎たらしいほどに一流旅館であった。

 築50年……?いや、もっとかもしれない。

 こういう建物って一体何年前から続いているんだろうか。


 僕が悠久の時を見守っていた旅館に思いを馳せている間に、先輩は受付に居た。

「いらっしゃいませ。即日予約の場合こちらの書類にご記入をお願い致します」

「あー、三牟田(みむた)いる?たぶんここで働いてると思うんだけど」

「申し訳ございません。当旅館の従業員で、そのような苗字の方は存じ上げておりません」

「三牟田に伝えてくれ。牛肉300g、じゃがいも3個、たまねぎ1個、チンゲンサイ2株、カレールー半箱、その他調味料」

「……どうかお引き取り下さい」



 なっ、なにを言ってるんだ先輩は……。

 受付のお姉さんは、笑顔を崩さずに先輩に受け答えをしている……。

 その事に若干の恐怖を感じた僕は、まだなにか喚いていた先輩を引っ張って無理やり玄関の前へ連れて行く。

「ついに頭がおかしくなったんですか?受付の人のあの笑顔!すごい怒ってましたよ!冗談なら笑えませんって!」

 先輩はまだニヤニヤしながら僕の反応を楽しんでいた。まったくなんて人だ。

「キミは面白いなぁ」

「全然面白くないですよ!どうするんですか!あの旅館もう出禁じゃないですか!車中泊なんて嫌ですよ僕!」

「いーのいーの、あれ合言葉だから」

「へ?」

「流石の私もあんなキチンとした場所でふざけたりしないよ。酷いなぁキミは、そういう目で私を見てたんだねぇ」

 合言葉。言葉の意味くらい知ってる。

 山?と聞かれたら川、と答えるヤツだろう?


「あ、合言葉ですか。それはそのぉ、怒ってすいませんでした」

「許す!」

 僕の早とちりだった。急に変なことを言い出して迷惑をかけているのかと、勘違いしていた。

 ……いや、そんな行動を取りそうな先輩の性格の方に問題があると思う。絶対に。

「それで…?合言葉を言えばどうなるんです?」

「ん?まぁ、ここで待っていればそのうち来るだろ」

 げっ、この寒い中外で待たされるのか。外へ出なければ良かったかもしれない。

 いまさら旅館に入ろうにも、なんだか気まずい。僕はおとなしく煙草でも吸って時間を潰す事にした。

 ポケットの中でくしゃくしゃになったソフトパッケージのハイライトを取り出すと、慣れた手つきでオイルライターを使い、煙草に火をつける。

 少し暖かい息を吐くと、煙が空中に溶けて行く。

 行灯の光が溶ける煙を照らし、一秒もたたないうちに煙と大気の境界線が曖昧になる。

 煙草を吸うと、自分の気分も周りの空間に溶けて行くように感じる。この感覚は割と好きだ。


 がらり、玄関が開く。

 185㎝以上はあるだろうか、体格のいい男が現れた。

 僕を一瞥すると、すぐに八重樫先輩に向き直り、重そうな口を開いた。

「お待ちしておりました、八重樫様ですね。中へどうぞ」

 待っていたのは僕らの方なのだが、先輩は会いに行く約束でもしていたのだろうか。

「それと、本館は禁煙です」

 僕はひと睨み利かされて、正直ビビってしまった。

「……すいません」

 携帯吸い殻入れで煙草の種火を消し、吸い殻をしまう。

 これは言った後に気づいたのだが、煙草を吸いませんという意味では無く、謝罪の意味ですいませんと言ったんだが。前者の意味で捉えられていたらと思うと少し恥ずかしくなった。

「じゃあ、行こうか」

 僕はバツの悪さを隠しながら先輩についていった。


「こちらのお部屋で少々お待ちください」

 通されたのは、楊の間と書いてある部屋であった。

 部屋には高級そうな壺やら掛け軸やら、丁寧に処理されいる色彩鮮やかな花が花瓶に活けてある。

 重厚な印象を受けるが、入ってみると存外過ごしやすい空間であった。

 こういうところが一流旅館たる所以なのだろうか、素人である僕には簡単な感嘆を残すほかは無い。

 どっと緊張がほぐれ、僕は座敷机の前で腰を落として胡坐をかいた。

 先輩はというと、和室から外が一望できる窓や障子や格子なんかを触りながら、ぶつぶつと何か言っていた。

 和室の小物や飾りなんかも触っていて、何をしているんだろうかと思った矢先、先輩は僕に向き直った。

「大丈夫、神気や邪気はここに留まれない。なかなか綺麗にやるもんだなと感心していたよ」

「結界の話ですか?それって胤甦猗神が来ないって意味でいいですよね?」

「結界……とはまた違うが。ん!神もどきの力は来れん!」

「よかった。安心しました、先輩のお墨付きなら大丈夫そうですね」

 僕の精神は、緊迫した状態からやっと緩く弛緩した。

 弛緩した僕の肉体は、登山で得た疲れとふとももに溜まった乳酸から休養が必要だと知覚し始めた。


「それで?三牟田さんはいつくるんでしょうか」

「三牟田は来ないよ、言っただろう?あれは合言葉だって」

「えっ……、じゃあ三牟田さんって誰なんです?」

「うたわれし巫覡の術師の名前さ、他にもいくつかあるぞ。大和田(おおわだ)姫路(ひめじ)水篠(みずしの)に一ノ(いちのせ)二階堂(にかいどう)。海外の名前だってあるぞ?イングラムにブローニング……。例を挙げ始めたらキリがない。ま、どれも偽名だがな。ここで重要なのは巫覡の術師を現す名だって、大抵の術師はすぐに分かる部分にあるのさ」

「……だから、合言葉なんですか?ということは、その巫覡の術師がここに来るって事ですか」

「いや、派遣されてくるのは連盟に所属してる術師だね。合言葉の材料は霊媒の最低条件の注文さ」

 そりゃあなんとも回りくどいやり方をするんだなぁ。

 そこに必要性はあるんだろうか……。

「派遣術師は、寝て待てば着いているだろ。今は旅館を満喫しようじゃないか」

「はぁ、満喫ですか」

「それともキミは旅館に泊まったことが無いのかい?それとも楽しみ方がわからない?」

「まぁ……カプセルホテルくらいしか、泊まった事は無いですね」

 そう簡単に切り替えて楽しむことができないから、戸惑っていたのだが。どうやら先輩は勘違いしている様だ……。

「よし!そうと決まればまずは風呂だな!ここの風呂はいいぞぉ~?幻想的!」

 そう嬉しそうに言うと、先輩は壁にかけてあった浴衣とタオルをひっつかんで、さっさと先に行ってしまった。

 まぁ、疲れていたし、風呂もいいかもしれない。張り詰めた気分を落ち着かせたい。

 僕も浴衣を掴むと、大浴場の方へ足を向けた……。



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