第五十八話 送迎
昨日は申し訳ありませんでした…
そうしてワイワイ話していった。テッケイルはそんな直樹達5人を見て失敗したかもしれないと思った。最終的にはまぁいいかと思い暖かい目で見守っていた。
~674年、風の月、第14日~
直樹達は朝食を食べてから『安らぎの羽』を後にした。
王都ラスウェルを出て学園都市ルスティアに向かう最中、ジャンケンで負けた良平と佐東、そして獣人の国に行けるとなって宮本は嬉々として魔物を狩り、残った直樹と智哉はただ走っているのは暇なので話ながら向かっていた。
「横山に会わなかったけど昨日は何処に行ったんだろうね?」
「さぁな。ただあいつの取り巻きって言うか仲の良かった2人は何処にいんだろうな?」
「それこそ会ってないからわかんないよ。ただ土井と志藤は横山と一緒に行動してると思うんだけどな~」
「まぁ、それが妥当だよな。あと他の奴等はどうしたんだろうな?温室育ちに生きていけるのかね?」
直樹がクツクツと馬鹿にしたように笑いながら智哉に聞いた。
横山達の話の時は真面目に話していたのにすぐに調子が変わる直樹に合わせるのは緩くないなー。そこが面白い所でもあるんだけど、と思いながら智哉は返した。
「どうだろうね?何だかんだ言って皆運動できるから戦闘の面では問題ないと思うけど…」
「けど?」
「戦闘だけで生きてはいけないからね。善人ばっかりに出会うならいいけど悪人に出会ったら厳しいんじゃないかな。あとは人を殺すのに躊躇っちゃうとか?」
最後に確認するように智哉が聞く。それを直樹はふむふむと聞き、自分の考えと智哉の考えがあっているかどうか確かめ、喋り始めた 。
「概ね俺と同じ考えだな。ただ多少違うって言うのか、微妙な所だけどよ。戦闘面に関しては一緒だ。人を殺すこともな。そして出会いに関してはちょっと違うな。俺は人間関係の大切さと情報の重要性の考えが足りないと思ってるぜ。人間関係はさっきの善人、悪人もそうだが異世界での友人とか、情報に関してはそりゃそうだろ。元の世界でも重要なくらいだ。こっちの世界では平和じゃないならより必要だろ。まだ1つ思うところがあるが何か分かるか?ヒントは日々の生活だ」
智哉はうーんと唸りながら考えている。右手を顎に沿えて首を傾げたりするがただそのポーズを取っているだけなので答えは頭の中に湧いてこなかった。
そして直樹が焦れたのか「あと10秒ー」と言うので適当に言おうと決めた。
「お風呂!!」
少しの間沈黙が支配したが、それは直樹が悩んでいるからであった。
「なんだろう。微妙。当たらずとも遠からずみたいな?正解は魔法なんだけどよ。その魔法は風呂でも使われてるし家事全般で使われてるじゃん?水を出すとか火を起こすとかさ。今まで魔法が無い世界で簡単に火を起こせたりしたんだぜ?マッチ棒やライターで。でも今は属性がなけりゃ出せないし何よりも不便だ。俺達は電化製品があって楽をしてたのに今は基本手動だ。それにストレスを感じてるやつも多くいると思ってな」
「直樹って意外に考えているんだね」
「い、意外って酷いな!?」
智哉が心底驚いたように目を見開きながら鋭い言葉を浴びせた。直樹は見えないナイフで心臓を刺されたように感じ打ちひしがれそうになったが何とか堪え言い返した。
目端には涙が見えているが智哉はあえて見てないことにし流した。あ、今の心に来ちゃったかーと内心思っていたのは秘密である。
「ごめんごめん。そうだよね。最初は俺達も困ったの思い出すなー」
そう言って2人は城を出て1日1日精一杯過ごしてきた日々を思い返していた。
その1つ1つが大変だったとか、楽しかったとか色々言いたいことがあるがそれは口には出さない。ただ思い返すだけで走り続けた。
そして暫くそのまま走り続けふと直樹が次の目的地であるビーストバレーのことが気になりその話となった。
「次の場所ってどんな獣人がいるんだろうな?アルマジロ獣人とかいるのか?」
「いや、アルマジロって獣なのかな……?」
「あれ?違ったか?」
直樹は他に何か珍しそうな獣人の種族がないか考え始めた。智哉はやっぱり切り替えが早いなと思いながら直樹を見ていた。
そんな事があり、ルスティアに着いたのは9日後だった。
門の前でアルフィンとビビと別れ、また会おうと誓って、他の人にもよろしく伝えといてくれとアルフィンに伝言を頼んでから直樹達は別れた。
直樹達はこれからルスティアから西の方にあるビーストバレーに行く。徒歩で2ヶ月と門番に聞いたが走ればもっと短くすむよねという事で、また走って目的地へと向かう旅が始まった。
次からはビーストバレー編です。
次回の更新は3日以内にしたいと思います。
時間は20:00頃を予定しています。
悩み事
ネタが無くて執筆が進みません…
ヤバイです…




