第五十五話 出会い
今回本当に短いです…
忙しかったので…
直樹は心の中であまり良いものを貰えなかったなーと思ったがまぁいいかと考え王城を後にした。
王城を出ると外は夕暮れ時だった。メンバーは直樹達5人とアルフィンとビビの7人である。
アルフィンを学園帰すのは直樹達自身でやりたかった為とそれならついでにビビも送ろうという話になった。
今回のビビのお咎めは多分無いだろうとのこと。アルフィンが言っていたから信憑性は高い。ただ直樹達からは今後気を付けてくれと注意だけはしておいた。
智哉はと言うと今はまだメリアに会わなくて大丈夫と言っていたので何もなく
「城で泊めて貰えば良かったかもな…」
「今更過ぎるよ…」
とりあえずは宿探しかと思ったが、王都にはいい宿があったなと思い返した。
「あそこあったじゃん。名前なんだっけか、マスターが経営してる宿」
「『安らぎの羽』な。確かにあそこなら大丈夫だろうけど、この2人はいいのか?」
宮本がアルフィンとビビの方を見ながら言うが直樹はきっとマスターなら許可くれるだろと適当に流しながら答えた。
そして直樹達5人は迷いのない足取りで歩いていき、それに2人は黙って付いてきた。2人の場合は金が無いということと場所がわからない為であろう。いや、アルフィンの場合は城に泊めて貰えた可能性が十分にあったので好奇心からだろうが。
「ここだ!」
「前は迷ったけどもう大丈夫だよね」
「久し振りだなここも」
「まだ2ヵ月程度しか経ってないがな」
「でもここの2ヶ月は長いよねー」
宿を見つけると5人のテンションが上がってきた。この世界に来てから一番お世話になった宿だから仕方の無い部分もあるかもしれないが、アルフィンだけ何故か嫌な予感がした。そこそこ直樹達と付き合いが長いからだろうか、これは危ないんじゃないかと思ってしまった。
そして直樹が思い切り宿の戸を開けた。しかし完璧には開かず途中で止まった。
「あれ?なんかにぶつかった?」
「あ?」
これから外に出ようとしたのか戸の前には人がいた。そもそも人や物がなければ戸は止まらない訳で…
「お前は河内じゃねぇか!?」
「その声は横山か!?」
その相手は同じ召喚者のいじめ馬鹿トリオの1人横山亮太だった。横山は直樹達と出会ったことに驚きその場で固まってしまった。
これからそこを通ろうとする直樹達の邪魔だ。だから直樹は横山に対して特に興味も無かった為少し苛立ちながら言った。
「そこどけよ」
直樹からしたらただの邪魔者扱いというだけだった。よけろ。それ以外に何も思っていなかった。だが、相手は違った。直樹からなめられていると思い言い返してしまった。
「あ?お前こそどけよ」
いつもの直樹なら仕方ないなと思っていただろうがテンションを下げられた今は別だった。
「うるせぇな。いいからどけよ」
殺気も混ぜて相手を睨み付けた。その眼光はSランクの魔物ですら怯えて逃げ出すであろう程だった。そんな眼光を今まで浴びてきたことない横山は怯えて後ずさった。そしたら当然道は空くわけで、直樹達は通って行った。
残された横山は襲いかかってきた殺気が消され動けるようになり、舌打ちをして宿を出ていった。
次回の更新は2月28日の20:00頃を予定しています。
今日の分が少なかったので明日は多くできるよう頑張ります!




