第三話 それぞれのステータス
生徒達は戸惑いながらも与えられた部屋に行くことにした。
そして直樹達も取り敢えず自分達に宛がわれた部屋に行くことにし、その後直樹の部屋に集合することにした。
直樹はこれからどうしようかと考えていると、部屋にメンバーが集まってきたのでそろそろかと思い、メイドに外に出ているようにお願いした。それから全員集まったのを見て直樹は口を開いた。
「これで全員きたな。それじゃまずは佐東、お前はやり過ぎだと思ったけど何か弁明は?」
「俺はやったことに後悔はしていない!」
佐東は堂々と言い切った。それを聞いて周りの4人、特に宮本と智哉は怒りに震えながら佐東へと詰め寄っていた。
「おい!流石にあれはやりすぎだろ!なんだよ!ほとんどのステータスが1って!酷すぎるだろう!」
「俺なんてこいつのせいでプレートすら渡せない状況だったんだよ!マジであの時を上手く乗り切った俺を誉めてほしいわ…」
「宮本には謝らない。後悔とか全然してないしな。智哉はちょっと魔が差して…多少は申し訳ないと思ってる」
「なんで!?なんで俺に謝ってくれないの!?」
「本当に考えて欲しかったわ。まあもう過ぎたことだからいいけど。これからは気を付けてくれよ」
宮本が詰め寄っても佐東は何処吹く風といった感じでいた。智哉はもうあまり気にしていないようだった。直樹はそんな3人を見ながら先程のことを思い出していて、ずっと気になっていたことを聞いた。
「ん?確かに智哉はプレート見せなかったよな?ちょっとどんなのか見せてくれよ」
「まあ、見てもいいけど…先に言っとくが本当はそんなんじゃないからな!」
直樹はプレートを受け取り他の2人も気になるのか一緒に覗き込んできた。
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熊崎 智哉 年齢 16 性別 男
レベル:1
種族:人間 天職:魔王
体力:50
魔力:10
筋力:10
敏捷:7
耐久:10
魔攻:7
魔防:7
属性 土 無
スキル 鑑定Lv1
エクストラスキル 全言語翻訳
称号『異世界人』
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「「「魔王!?」」」
「バカ!声が大きいんだよ!」
「クックック………」
3人はまさか友人が魔王にされていたとは思えず声を出してしまった。智哉は3人が声を出し、外にいるメイドに聞かれるのを恐れていた。なにせここで話していること(偽りだが)がメイドの耳に入りそこから王女にまで話が行ってしまうと天職:魔王である自分が殺されるのではないか?と考えたからだ。佐東は自分の悪戯が上手くいったことに喜び笑っていた。
「あ~こりゃ酷いわ。佐東アウトだわ」
「タイキックいこうか」
「誰やる?やっぱ被害者の智哉か?」
「ま、待て!そこまでやらなくたっていいだろ!?」
「いや、そこまでのことやってるわこれ」
「俺がやってやる!!」
先程まで佐東に詰め寄っていた宮本が名乗り出た。その目は怒気に満ちていた。
「智哉はそれでいいか?」
「まあ、宮本も似たような被害者だしいいかな。むしろ俺よりも精神的に被害あったし適任じゃない?」
「よし!宮本で決定!良平と智哉はそこで逃げようとしているやつ押さえといて」
「「了解!!」」
「俺の怒りを受けてみろ!テヤァァァァ!!!」
「おうふっっ!!」
智哉の承諾を得た宮本の行動は早かった。逃げようとした佐東は今の一撃で撃沈しているが、佐東に隠蔽を解いて欲しいと思っていた直樹は構わずに話かけた。
「佐東、隠蔽解いてくれない?みんなでステータス確認したいからさ」
「ちょ、ちょっと待っ…てく…れ」
「早くしてくれよ~」
数分してから佐東が動き出した。まだ痛むように見えるが、本人が大丈夫と言っているから大丈夫なのだろう。
「よ、よし。隠蔽解いたぞ」
「それじゃ、それぞれのステータス見せ会おうぜ!じゃあ俺からな!」
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河内 直樹 年齢 16 性別 男
レベル:1
種族:人間 天職:魔法剣士
体力:187
魔力:32
筋力:38
敏捷:26
耐久:31
魔攻:34
魔防:27
属性 炎 風 無
スキル 鑑定Lv1 成長Lv1 統率Lv1
エクストラスキル 全言語翻訳
称号『異世界人』
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「それじゃ俺のスキルの説明かな。"鑑定"はみんなも持ってるからわかると思うけど、レベルが上がる毎に見れる情報が増えるっていうやつだな。1では名前しか見えないらしい。ああ、ここで『らしい』って言ってるのはお前達も理解してると思うけど、スキルって感覚で理解できるから完璧とは言い切れないんだ」
「鑑定のことやスキルのことはわかってるから他のやつ早く」
早くスキルのことが知りたいのか宮本が急かしてくる。
「わかったわかった。"成長"ってやつは得られる経験値が倍になるやつだな。いわばレベリングでチートだな。レベル1ではまだ2倍でしかない。この経験値ってスキルの方も同じらしい」
「まじ、ゲームならバランス崩す能力じゃん」
「スゲーチートだな…」
智哉と良平は呆れながら言ってきた。直樹は無視して話を続けた。
「あとは"統率"っていうスキルだけど、ハッキリ言ってこっちの方がチートだと俺は思うな。これ、俺が仲間と認めた人に俺の持っているスキルを使わすことできるし、相手のスキルを使うこともできるっぽい。相互の了承が必要らしいけどな。有効範囲が1kmだな。そんでレベル1では1個のスキルでスキルレベルがこの統率スキルよりも下限定だが、俺の成長と合わさったら最強じゃね?」
「お前の2つのスキル最強の組み合わせじゃん」
「だろ?マジでそう思うわ。まあ、俺のことはいいから次いこうぜ。次は良平な」
「お~け~。はい、どうぞ」
直樹は早く他の人のも見たかったので次の人に進めた。良平はかるーく直樹達にプレートを渡してきた。
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伊狩 良平 年齢 16 性別 男
レベル:1
種族:人間 天職:賢者
体力:117
魔力:48
筋力:18
敏捷:16
耐久:17
魔攻:44
魔防:39
属性 炎 氷 雷 風 無
スキル 鑑定Lv1 料理Lv1 錬金術Lv1
エクストラスキル 全言語翻訳
称号『異世界人』
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「賢者とかスゲーな!属性も多いし!」
「ただスキルはなんとなく予想つくな」
直樹は賢者と属性に興奮し、佐東はスキルを見て率直にいった。良平は苦笑いしながら答えた。
「俺が賢者っていうのはあってるのかな~っていうのは考えたよ。面白そうだしいいんだけどね。それじゃスキルの説明だけどいる?」
「一応頼むわ」
「了解。まず、"料理"だけどこれは料理の手際が良くなるというのと、材料の旨味を引き出せるらしい。レベルによって変化だな」
「お母さんらしいスキルだね!」
「お母さん言うな!」
「お母さん次いこー」
「お母さんじゃないって!!」
「早く早く!」
直樹がお母さんと言うと良平は凄く反対してきたが、途中で諦めてして話を進めた。
「"錬金術"っていうのはだな、錬金術の成功確率を上げるものらしい。錬金術は誰でもできるらしいが、アイテムの等級?によってできる確率が違うらしい。成功を安定させるためにはスキルレベルを上げた方がいいな」
「へー。俺もやってみたいな」
智哉が錬金術に興味を持ったようだ。
「スキル無くてもできないことはないってさ。失敗する確率が高いけど」
「次に行こーぜ!」
「次は俺だな」
そう言って宮本はプレートを渡した。
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宮本 雄平 年齢 17 性別 男
レベル:1
種族:人間 天職:治癒術士
体力:124
魔力:45
筋力:24
敏捷:21
耐久:23
魔攻:39
魔防:38
属性 水 土 光 無
スキル 鑑定Lv1 調教Lv1
エクストラスキル 全言語翻訳 魔眼
称号『異世界人』
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「お前ヒーラーでテイマーな感じか?」
直樹は疑問に思ったことを聞いた。宮本は残念そうな、嬉しそうな複雑な表情で頷いた。
「そんな感じだな…個人的にはテイマーだけで良かったけどな
」
「まあ、ドンマイ~」
「そんじゃスキルの説明どぞ」
「わかったよ。"調教"は魔物を従えることができるスキルだな。従える方法は魔物から認められることで、戦闘でも会話でも方法は何でもいいっぽい。あと、レベルで確率が違うって感じだな」
「戦力が上がるしいいなそのスキル」
「だろ?」
直樹が羨ましいと言った感じで褒めると、宮本は得意気に返してきた。
「まあ、次はエクストラスキルの"魔眼"ってやつは、魔力が目に見えるようになるとしかわからない。多分それだけだと思う」
「魔眼とか厨二かよ」
直樹が厨二とつっこむと宮本の返しが早かった。
「ぐっ…俺は魔眼のことは何も願ってないからな!」
「まあまあ、落ち着けって」
「みんな厨二って感じななか、宮本がちょっと突出してるだけだから」
「俺が一番厨二……」
良平が宥めていたが智哉が止めを刺しにいった。宮本は「俺は厨二…」とブツブツと呟くようになってしまった。
「宮本は放置して、佐東だな」
「見るがいい!」
佐東が偉そうに渡してきて宮本以外の3名は若干カチンときたが我慢してプレートを見ることにした。
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佐東 勇介 年齢 16 性別 男
レベル:1
種族:人間 天職:暗殺者
体力:154
魔力:27
筋力:32
敏捷:33
耐久:23
魔攻:25
魔防:21
属性 闇 無
スキル 鑑定Lv1 罠発見Lv1 隠蔽Lv1
エクストラスキル 全言語翻訳
称号『異世界人』
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「お前…暗殺者とかもう裏世界でしか生きてけないんじゃない?」
「そんなことはない……と思う」
「自信もてよ!」
暗殺者と見て3人はこいつ大丈夫だろうか?と思っていた。
「そしてスキルの説明「いや大丈夫」だが…」
直樹が佐東の言葉を遮って止めた。佐東はそんな直樹を不満そうに見てきた。
「いや、なんとなく想像つくしな。"罠発見"はレベルにより罠が発見しやすくなる的な効果で、"隠蔽"はさっきのだろ?」
「悔しいけど正解だ…」
「じゃあ次いこーか」
「最後は俺だね」
佐東が「俺の番、短すぎない?ねえ?」とか言っていたがそんなものが無かったかのように智哉はプレートを渡した。
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熊崎 智哉 年齢 16 性別 男
レベル:1
種族:人間 天職:重騎士
体力:232
魔力:23
筋力:42
敏捷:23
耐久:38
魔攻:17
魔防:16
属性 土 無
スキル 鑑定Lv1 盾創造Lv1
エクストラスキル 全言語翻訳
称号『異世界人』
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「なんか微妙に感じるな」
「確かに。魔王がインパクトあったからだな」
直樹といつの間にか復活していた宮本が微妙だと言いその横で良平も頷いていた。
「これくらいがいいんじゃない?魔王の方が恐いわ」
「それもそっか。そんじゃ説目よろ」
「俺のは"盾創造"っていうやつだけどこれは自分を中心として半径1mの好きな場所に盾を魔力を消費して創れるっぽい。形は何でも良さげ。創った盾はその場所に固定されて、盾創造のスキルレベルが上がると半径が大きくなる模様」
「形が何でもいいとか便利過ぎる。"盾創造"っていうスキル名じゃなくて良くない?足場作れば空中に逃げれそうだし色々使えると思うよ」
「おおー!」「流石!」「それは使える!」
良平が言うと残り3人はその発想に感激していた。そして智哉が「考えとく」と言い、直樹は次の話に行こうと考えていたから。
「じゃあ次はこれか「すみません、召喚者様方そろそろディナーの時間です」あ、了解です。あとで話あるから」
「「「「了解!」」」」
メイドに言われて晩御飯を食べに行く直樹達だった。
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