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いつもの仲間と異世界道中!  作者: ミドリムシ
学園編
32/70

第三十話 入学式とその後(という程でも無い)


会話多いです。

そこにいたのは召喚者で勇者となった一条輝だった。


「私は数多ある学園の中で戦うことに重きを置いたこの学園に入学することができ光栄に思っております。なぜこの学園を選んだかと言うと私は勇者だからです。この学園では力と知識を身に付けると共にこれから魔王を討伐してくれる仲間を見付けて行きたいと思っています。私は人に害なす魔王が許せない!でも私一人だけじゃ倒すことは難しい!だからどうか勇気のある人、力を貸してくれるは私の所に来て下さい!どうかお願いします!」


そう言って一条はガバッと頭を下げた。直樹達はそれを見てから周りにも目を向けると、他の入学生は一条を見る目がキラキラとした希望を持った目で見ているように見えた。


やはり魔王を討伐するなんてことは、子供の頃に聞いた物語を思い出し憧れなどを持っている人が多かったのだろう。


しかし、中には


「そんなことに力を貸せるかっての。勝手にやってろよ」


「まぁ頑張って欲しいよね。僕は関係無いし」


「イチジョウ様に付いていきたいけど私じゃねぇ…」


などと、マイナスな発言もちらほらと聞こえてきた。


だが他の入学生とは違うこと直樹は考えていた。


(う~ん、試験の時はあまり周りの人を気にしてなかったけどこうして改めて周りの人を見ると色んな種族がいるなぁ。多分あそこにいる獣耳って獣人だろ?あっちのドラゴンっぽい鱗を持ってる奴は竜人(ドラゴニュート)ってやつじゃね!?この学園にそんだけの種族がいるってやっぱり凄い所なんだな。でもエルフはいないのか?…いや!あそこに長く耳の尖った奴が見える!あいつはエルフだ!いや~案外学園に来たのは正解だったかもしれんな)


そんなことを直樹が考えていると一条の新入生代表挨拶は終わるようだった。


「新入生代表、1年S()クラス、ヒカル・イチジョウ」


そこで直樹達5人は頭の上に"!?"マークが見えるほど驚いた。なぜならこれから一条とは同じクラスになる訳で、それならあの一条メンバー(山上健人、村丸彩雲、柳室澄)がいるはずだからである。


ここで直樹達が一条メンバーと遭遇するとあの元クラスメイト達には弱く振る舞って騙していたことがばれて色々と追及されるかもしれないし、魔王討伐に協力してくれと言われたら学園を卒業した後に自由に行動できないかもしれないと直樹は直ぐに考えた。


それは奇しくも良平達も同じだったようでこれからの面倒事を考えて5人全員で頭を抱えているのだった。


それを傍目から見ていたアルフィンは「また可笑しな行動を取っているな…」と呟いていたとかいないとか。



~~~~~~~~~~~~~~~~~


あれから入学式は(つつが)無く終わり直樹達はアルフィンと供にSクラスに向かっていた。


キリヤ学園は漢字の部首のうけばこ(凵)のような形になっている。そして1階は主に1年生の階となっているが右側手前に職員室があり、そこからG、F、E、Dクラスがある。左側には治療室(保健室のような者)があり、そこからC、B、A、Sクラスとなっている。他には2~5階まであるが2階は主に2年生、3階は主に3年生、4階は生徒会やら他の委員など、5階は食堂だそうだ。これもアルフィンからの情報であるのは言うまでもないだろう。


そしてさっきの体育館(?)は第一講堂と言う場所らしく、学園からは西の敷地の方にあった。学園の敷地には他にも色々とある事が今、自分達のSクラスに向かっている直樹達はアルフィンから聞いて理解している風に見せていた。


直樹達も大きいとは思っていたが、スケールが違いすぎた。取り合えず自分の中で整理しようとするので手一杯だった。ただ流石にこれ以上は厳しいと思った直樹がアルフィンの話に待ったを掛けた。


「も、もう大丈夫だアルフィン。お前のお陰で色々な事が分かったよ。ありがとう」


「む、そうか?まだ全部は教えきれてないんんだが…」


「い、いや!今はもう十分だから!満足だから!安心して!」


「う、うむ。まぁこちらとしてはいいが…」


「ありがとう!俺達の為に話してくれるのは分かっていたがそろそろ厳しくてな。話のわかるやつが友達で良かった!」


「べ、別にお前達の為にやった訳じゃないからな!!」


(((((でたー!ツンデレ皇子!!)))))


またしても5人の考えは一致していた。


「まぁそこんところは結構今はどうでも良かったりするんだが…」


「おい!俺はあくまでも帝国の第一皇子だからな!?」


「あー。ソウダッタネー」


「お前!忘れてただろ!?絶対に忘れてたよな!?」


「ナンノコトカワカンナイナー」


「取り合えずその片言止めろ!凄く腹立って殴りたくなる…!!」


「はいはい。2人とも落ち着いて。直樹も本当に話しとかなきゃ行けない事が出来たんだから話をどんどん脱線させないで。わかった?」


「はい…」「仕方ない。良平に免じて許してやろう」


アルフィンが上から目線で言ってきたので直樹が睨み返すと、それに気付いた良平がさらなる威圧をかけてきたので直樹は大人しくなった。宮本佐東が何かヒソヒソと話をしていたがそれには誰も気がつかなかった。良平が恐すぎて…


「話を戻す為に、アルフィンには悪いけど先に行っててくれないかな?」


「それは構わないのだが…いつか俺にもお前達から話を聞くことが出来るか?」


「それはこれからの俺達とお前の関係次第だな」


「そうか…わかった。先に行っているぞ」


「悪いな」「ごめんね」「すまない」「すまん」「ごめん」


「いや、仕方ないさ。だが今度は聞けると嬉しいかな」


そう言ってアルフィンは悲しい笑みを浮かべて先を歩いて行った。だが彼の背からは悲哀は感じられなく堂々と歩いて行く様は直樹達に心配を掛けさせないよう気遣ってくれているように思えた。


「いずれ話せるといいなって俺達も感じてるよ…」


そう小さく直樹が呟いてから気持ちを切り替えるように大きな声で良平達に話し掛けた。


「うっし!そんじゃ今日の新入生代表についてだな!」


「ちょっと声小さくして」


「うるさい」


すると宮本と佐東から注意され直樹はしょんぼりとしたのでここからは良平が話を引き継いだ。


「一条達にどうやって説明するかかな」


「そうだな…」


「もう全部明かしちゃうとかは?」


「そんな事したら100パー俺達への勧誘と追及が始まるだろ」


「それじゃあ勧誘は全て断るって言うのは?」


「そうしたら明らかに他の人からディスられるに決まってんじゃねぇか」


「じゃあどうするの?」


5人全員が悩みだすと、佐東がハッ!と何かに気付いたようにしてから喋った。


「良平!今日の昼食持った!?グフッ!」


「どうでもいいわ!」


最後は宮本が顔面を殴って止めた。


「ナイス右ストレートだった…ガクッ」


そう言って佐東は宮本にサムズアップをして倒れた…かと思ったが普通に起き上がり


「宮本とのコントはここまでにしておいて、さっきの話だけどぉ「「「ややこしいわ!!」」」えー」


「最初から話せよ!宮本も乗るなや!」


「ってか「えー」ってなんなの!?」


「流石佐東!どこまでもぶれない!」


「殴るだけっていう簡単且つ日頃の恨みを込めてやっていいとのことで反対する気にならなかったんだ」


「ええい!喧しい!お前らは同罪だ!一発ずつ殴らせろ!!」


「やなこったー!」


「アッカンベー!」


「「子供か!!」」


直樹と智哉のツッコミが入ったが、そのツッコミを呑み込むような威圧感が宮本と佐東を襲った。


「ねぇ?そろそろ話を戻したいんだけどいいかな?」


「「はい…」」


「素直でよろしい。それじゃさっきの続きを佐東言って」


「はい…私はその、以前直樹が殺されかけたのは召喚者の中、つまり元クラスメイトに殺されかけた訳でしょ?それを引き合いに出してお前ら召喚者とは慣れ親しむつもりは無いとか言えばいいんじゃない?とか思いました」


「凄いまともな意見なのになんでボケを挟んじゃうのかな…ちなみに昼飯は今日から学食だよ」


「ボケは命!」


「そこまでの物だったの!?」


「…って程でも無いかな」


「無いのかよ!!」


その佐東と智哉のやり取りを見てきっとまたあるんだろうなぁなどと3人は思っていた。


「正直言ってさ、佐東の案は良くないか?まぁそれは俺達は召喚者ですって言うような物かもしれないけど…」


「そこはほら、一条に他言無用とか言っておけばいいんじゃない?それに向こうも同じ召喚者なんだし自分達に不利になるような事は言わないと思うけどね」


「それもそうか…そんじゃあんまり学園で自重しなくても良さそうだな!」


「「「「いや、お前は絶対にしろ!」」」」


良平達が揃って直樹を止めたので今日は自重するか、と直樹は考えた。


そして校舎も近くなってきたのでただの雑談に話を切り替え、他の生徒達と同じように自分のクラスに向かった。





佐東のバカだけどバカじゃない、そんな感じはいかがでしたか?


そして言うほど文章量も増えてなくすみません…


次回の更新は1月22日の20:00です!とか言いながら今日の夜中に続き書くかもなので、明日に投稿できるかもしれません。そうなると20:00ですので!







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