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満開のサクラ

真琴の髪の毛は真っ白だ。

目はなんだかウサギみたいに真っ赤。


いつもグレーや黒っぽいパーカーを着てるのは

太陽に当たると肌が焼けてしまうんだって。


でもすごーく元気なやつ。

クラスの中でも一番うるさいくらい。

それにスポーツも勉強も一生懸命やる。


それに優しい子だ。


ウサギ当番もニワトリ当番も、金魚当番もぜーんぶやってるし。



しずくが転校してきたとき

真っ先に声をかけてくれたのも真琴だった。


と、いうわけで

えーと自己紹介をお願いします。



は、はい…


なん回転校しても

はじめの挨拶はどうしても緊張してしまう。


みんなの視線が矢じるしになって

からだ中に突き刺さってくる感じ。

どの顔も宇宙人みたいにのっぺりして固まっている。



稲庭しずくです…



シーン・・・



またこれだ

絶望的な静寂…




ぎゃはははっ!!



えっ?!




ガターン!!



なあ!!

しずくって女みたいな名前やなあー!!

ぎゃははは!




うそ…だろ…




教室いっぱいに笑い声が響いた。


となりの先生がびっくりして入ってきた。


な、なにごとですか?



それでまた火がついたように爆笑の台風になった。


そのときしずくは見た。

どの顔も花が咲いたみたいだ。


サクラで満開の教室だ。



こっちだ!

しずく!


しずくはおそるおそる真琴の横に座った。



よろしくやで。



あ、うん。

よろしく。

名前なんていうの?



うん?

真琴や。



真琴くん。

よろしく。




かたずをのんで二人を見守っていた教室の全員が

またまたドカンと大笑いした。


担任は教壇の上で後ろ向きにひっくりこけた。



え? なになに?



あほう!

うちは女じゃ!!!




えーっ!!!



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