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デアイ【3】

そして昼休み。俺は学食で食べようと思い、食堂へと歩を進めた。食堂に入るかどうかの所で佳奈が後ろから肩を叩き、話し掛けてきた。見ると隣には例の転校生がいた。

 


「悠、今日は学食なの? 良かったー。一緒に食べない? 後、良かったらサーシャも一緒にどうかな? さっき話しかけてみたんだけど、本当に良い子だよ。すっかり打ち解けちゃった。で、どう?」と、言った。



「いちいち質問が多いな。まあ良いけどさ。食べるんなら早くしようぜ。腹が減った」

 


腹が減った、早く入らないと栄養失調になって死んでしまう。

 


「ありがと! 早く入ろ。ほら、サーシャも早く来て!」


 

そう言って、佳奈は俺と転校生の手を引いて食堂へと入っていった。



最初に席に着いて、話し始めたのは転校生だった。

 


「ねえ、あなたの名前を教えてくれない? 私の事は気軽にサーシャって呼んでね」



どうやら、俺の名前を知りたかったようだ。

 


「俺は聖悠人。悠人って呼んでくれ。これからもよろしく」

 


そう言って、他愛の無い時間を過ごした。そして、昼休みも残り十分を切ったところで、佳奈が、今日私の家に遊びに来てよみたいなことを言った。

もちろん俺は承諾する。



いや、むしろ喜んで行く。まあ俺はともかく、彼女、サーシャと親睦を深めるために集まるわけだから、サーシャが来ないと話にならない。そこで俺も行くように促してみると、あっさりと承諾した。どうしてか聞くと、

 


「だって、今日は学校の初日で寂しかったし、友達なんて初日じゃ作れるわけ無いと思っていたから。そもそも、家には親がいないから、行っても寂しいだけなんだ。だから、佳奈ちゃんが来てって言ってくれるんだったら喜んで行くよ」

 


だそうだ。昔の記憶がとても曖昧なんだが、佳奈は昔から人付き合いが巧すぎる。そういう訳で、放課後、俺たちは佳奈の家で親睦会を開くことにした。


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