番外編 仲良し姉妹の親孝行
リンとカーラの学園生活の一部分です!!
私はカーラ。
リンと一緒に国内最高峰の学術機関と言われる
王立学術研究機関『四季』というところに通っている。
王立学術研究機関は五つある。
それぞれの研究機関に特徴がある。
研究機関の名前の由来は、かつてこの国にいたある学者が建てた研究所が由来らしい。
彼はよく特定の時期のことを「ハル」、「ナツ」、「アキ」、「フユ」という言葉によって表現し、それらをまとめて「シキ」と読んだ。
彼が好きであったこれらの言葉を彼が建てた研究機関に彼をしのぶ思いで使用したらしい。
それを聞いたお母様は大笑いしていたけど、あれは何だったのだろうか。
まあ、いくら考えてもわからないものは分からない。
そして、四季と呼ばれる研究機関は、他の研究機関と一線を画している。
まず、試験がひたすらに難しい。
今じゃほとんど読むことのできる人がいないとされる古代ソーラ語や、他国の言葉を使用して社会問題についての論文を書けといったものが多い。
そして、それだけの苦労をして入った場所で教わることはほとんどない。
基礎知識は基本的に頭に入っているからだ。
そしてこの研究機関、先生と生徒という関係は一切存在しないと言われているのだ。
どちらかと言えば共同研究者として共にいる側面が強い。
そのため、先生と共に論文を発表したり、生徒の発表に先生が参加して研究内容に驚かされるようなことも多い。
この研究機関に長年いる者たちが先生と言われている理由としては、学校や研究室の管理を長い間しているという一点のみだ。
ここに集まる人間たちは総じて頭がいい。
だが、頭がいいだけのとてもいい。
頭がいいだけでは、卒業することすらもままならなくなってしまう。
ここで必要なのは、柔軟な思考と圧倒的な基礎知識の両方だから。
さて、そんなシビアな世界の中に私たちが身を置いた理由はただ一つ。
お母様に楽をさせたいからだ。
お母様は、私たちのことを大切に育ててくれた。
そんなお母様を支えたいからこそ、お母様に提案されお勧めされた研究機関に入ったのだ。
私たちは、そこそこ優秀だと思う。
入試では一位で合格だったし、魔法もかなり使うことができる。
それなのに婚約者がいない私たちは、どうしたって注目される。
男が言い寄ってきたことも少なくないが、その度にお断りしている。
それだとお母様のところに絵姿を持って現れかねないので、婚約を申し入れてきたクズ(以下略)ゴホンゴホン男どもには徹底的に脅し(以下略)ゴホンゴホン立場をわからせている。
私達は今、二人で研究を続けている。
いずれは国の研究機関に所属するつもりだ。
私たちを大事に、ありのままに育ててくれたお母様のために、せめてお金に困ることはないようにしたい。
お母様。
お母様がいつも私たちを思ってくれるように、私たちもお母様の事が大好きだよ。これからも、ずっと一緒だよ。
番外編を書いてみました。
少しでも良かったと想った方は評価をお願いします。
また、今連載中の作品
婚約破棄された私ののんびり国造り
https://ncode.syosetu.com/n1786kt/
もぜひご覧ください。