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奉仕転生〜死んでも奉仕する〜  作者: 白アンド
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目が覚める。


あまり気持ちの良い目覚めではない。

いつとの事だが、重いものが体に乗っかっている感覚と、顔に変な感触がある。


「…………」


(ルーシャ)が無許可で俺の唇を奪っていたのだ。


「…………」


おい。

今、目合っただろ。


両肩を押し返し、無理やり唇を離す。


だが、(ルーシャ)は一筋縄ではなかった。

朝ということで硬くなっている俺の息子に、自らのものを押し付けている。


全く嬉しくない人物からの夜這い。

これが彼女だったら、どれだけ良かったことか。


「おい、やめろ」

「……お主の硬くなっておるぞ…?」

「生理現象だ。1年に1度のお願い無くしたいのか?」

「………分かった」


俺から離れると同時に、ベッドからも降りる。


昨夜はあまり寝れなかった。

結局ひとりでも処理できなかったし、キスが長引いた。

悪くはなかったが、良いものでもなかった。


「主、飯食べにゆくぞ」

「…? ひとりで食べるが」

「だめじゃ、妻と一緒に食べるのが夫の務めじゃ」


こいつ…


昨晩、俺が甘やかしてやったからって調子に乗ってるな。

こいつが妻なんて冗談は笑えない。

俺の妻は彼女たちだけだ。


「誰が敵と飯食うかよ」

「…………」


(ルーシャ)が少し怒った顔をする。


もう口説きの練習は終わった。

しばらくは相手をする理由がない。


そんな俺の心情を知らずに、(ルーシャ)が俺にまたも被さってきた。


「なら…妾を食べてゆくか?」

「俺はゲテモノは食わん」

「…!? おい、さすがの妾も怒るときはあるぞ?」


顔を寄せ、しっかりと俺を睨んでくる。


今まで見てきた中で1番怒ってる気がする。


「別にお前がゲテモノって言ってるわけじゃない。彼女を知った後だと全員がそう見えるだけだ」

「一緒ではないか! 訂正しろ!」


そう言われてもなぁ…


「っ……妾だって………頑張っているのじゃ…」

「………」


やべ。

これ泣いちゃうやつだ。


さすがに言い過ぎたか…


「ごめんって…そんなこと思ったことないぞ?」

「うっさい…ぼけ…」


本当に面倒くさいやつだ。


「一緒にご飯食べよう、な? 俺はお前と食べたい」

「………まだ足りん」


ああもう、面倒くさい。

なんで俺はこんなやつの機嫌なんて取ってんだ。


「じゃあこれからはずっと一緒に食べるか? 食べさせ合ったりしよう」

「……………許す」

「ん、ありがとう」


未だムスッとした態度ではあるが、一応は許してくれた。


腰は俺に乗せたまま、寄せていた顔を遠ざける。


「なあ、顔こっちに寄せてみ」

「……?」


せっかく引かれた顔を寄せさせ、近くなった頬に優しく手を置く。


そして、キスをした。


「……………」

「さっきは悪く言ってごめんな。俺は朝はお前が食べたいよ」

「…………(たら)しめ」


なっ!

せっかくサービスしてやったのに悪口を言われた。


もうこんなやつ口説いてやらん。


「だがそうか………うむ……分かった…」

「ほっぺ緩んでるぞ」

「うるさい…」


頬に置いた俺の手に自らの手を重ねる(ルーシャ)


「可愛いな」

「っ………へっ…」


はぁ…


疲れ┈┈┈┈┈┈


「おーい、シャル、飯食べに行か………」


あ。


アレスに見られた。


体を密着させ、顔を寄せ合う男女の姿を。


「か……かかかかかかか! カフさあぉぁぁぁん!! ルーシャとシャルがえんろい事してるよおぉぉおぉおぉお!!」

「「 ちょっ! 」」




この日は(ルーシャ)、アレス、カフと一緒に食べた。



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