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奉仕転生〜死んでも奉仕する〜  作者: 白アンド
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みんなで尋問を! ー楽園ー


ーエミリー視点ー


フィルティアにお風呂に誘われた。


場所は私専用の浴場。

一人で入るのは寂しいと思っていたから、少しワクワクしている。


「一緒に入るの初めてだね」

「そうね」

「そうだな」


脱衣所で服を脱ぎながら話す。


浴場に入って、一緒に体を洗う。


「フィルティア細いわね」

「ん? そうかな」


羨ましい。


私も太ってはいないと思うが、シャルは細い方がすきなのかもしれない。

する時はすごく愛してくれるけど、本当のところはどうなのだろう。


「シャルはどんな体がすきなんだろうな」

「「 !? 」」


あえて喋らなかったことをマオが突然言う。

でも、それは私も気になるから、話しておきたい。


「フィルティアは…」


マオの目線がフィルティアに向く。


「ふっ」

「あ! マオ今鼻で笑った!」


フィルティアが声を上げる。


マオは鼻で笑っているけど、シャルはフィルティアの体もすきそうだ。

だから、フィルティアも自分の胸を隠す必要はないと思う。


「シャルならどんな体でもすきだと思うわ」

「そ…そうだよね?」


そうだ。

シャルはえっちだから、そういったものは全部すきだ。

まだ付き合ってない時だって、私が寝ている隙に変なところを触ってきたりした。


だから、心配はいらない。


「じゃあ、誰が一番なんだ?」

「「 ………… 」」


…………。


「私よ」


これは譲れない。


「私…だと思う」

「ふっ」

「マオ!」


また鼻で笑われている。


「シャルは私とする時はメロメロだぞ?」


マオが大きい胸を張って、自慢げな顔をする。


それを見ると負けた気になるが、私とする時だってシャルの目はえっちだ。


「私とだって…凄くえっちなんだよっ?」

「私とだってそうだわ」


みんな同じらしい。

なら、他のことで差を見せなければならない。


「シャルは私が寝てる時、すごく告白してくれるわ!」


私がマーキングをしている時にシャルが言ってくれたやつだ。

あの時はすごいうれしかった。


「ほう? 私は毎日シャルに撫でられてるぞ?」


毎日?


シャルはそんなにマオを撫でるのがすきなんだろうか。

確かにマオの耳やしっぽはかわいいし、触りたくなるのも分かる。

けど、毎日は何かおかしい。


リオンもそうだけど、シャルは耳がすきなんだろうか。

だとしたら、私の耳は好みじゃないのかもしれない。


「フィルティアはどうなのよ…」

「わ、私は…」


フィルティアが言葉に詰まる。


「たくさん宝石もらってるよ…?」

「「 ふっ 」」

「あ!」


勝った。


長耳族(エルフ)のところでは告白の意味かもしれないが、私だってシャルによく『忠誠の誓い』をされる。

なら、私の方が特別だ。




体を洗い終わり、三人でお湯に浸かる。


二人の体を見ると、それぞれの違いがよく分かる。


「マオ…」

「なんだ?」


マオの体は柔らかそうで、剣術の時の姿からは想像できない。

シャルはこういう体が好みかもしれない。


「胸……触ってもいいかしら…」


言ってる自分が悔しい。

こんなことを言ったら、またマオにからかわれる。

でも、シャルのためだ。


「む…なぜだ?」


予想とは少し違った返事だ。


「…触りたいからよ」

「…………そうか」


そう言って、体を私に向けてくれる。


体に大きいものがついていて、それを見ると私の背中を丸めたくなる。


マオに手を伸ばす。


「…………」


…………。




すごかった。

弾力があって、張りがあって、重さがあって、柔らかかった。

私のとは全然違った。


あんなのを触ったあとだと、自分のものに自信がなくなる。


シャルは私のを揉んでて楽しいのだろうか…


「マオ、私もいいかな?」

「ん」


フィルティアも揉ませてもらうようだ。


「…………」

「ん? もういいのか?」


でも、すぐに触るのをやめてしまった。


「うん……ありがとう…」


フィルティアの元気がなくなる。


膝を丸めて、自分の体を隠している。


「別にいいもん……ちっぱいでもシャルはすきだもん…」


()ねてしまった。


ちっちゃいと言うよりは無いと思うが、それを言ったら余計だめになりそうだ。


「フィルティア、私も触らせてくれ」

「……?」


そう言って、フィルティアに寄るマオ。

私も同じように近づく。


そして、手を伸ばす。


「……細いな」

「細いわね…」


太ももや腰も細くて、守ってあげたくなるような体をしている。


シャルはこういう体が好みかもしれない。


「くすぐったいよ…」


そう言うフィルティアはくすぐったいと言うより、はずかしそうだ。


シャルはフィルティアのこういう所がすきなのかもしれない。




フィルティアの体も触り終わった。


自然と二人の目線が私に向く。


私は二人のように触りたい体をしているとは思えない。

大きいものもついていないし、細い体もしていない。


「エミリーは………いや、いい…」


マオは唇を尖らせて言っている。


やはり、私の体は魅力がないのだろうか…


「エミリーは……綺麗だね…」


羨ましそうに言うフィルティア。

そう言われると、やっぱり嬉しい。


「そうかしら?」

「うん…すごく………いや、いい…」

「なによ」


ぷいっとそっぽを向くフィルティア。


そういう反応をされると困る。

まあ、言いたくないなら無理に聞かない。

今日はみんなでシャルのことを話したい。


気になっていた事を聞こうと思う。



「シャルは二人きりだとどんな感じなの?」





今日は三人とシャルの事を話し合って、楽しくお風呂を過ごした。




ーシャル視点ー


目が覚める。


何時ものようにスッキリとした目覚めではなく、未だ頭がぼんやりするのを感じる。

体に僅かばかりの痛みがあり、寝る前の状況を思い出す。


昨日は普段通りの1日だった気がする。

授業が終わった後は書庫で授業の参考書を仕入れ、その後は1人で息子を落ち着かせてから寝た。


何時もの日常だ。

なのに何故…


「……?」


その原因は目の前の視界が知らせてくれた。

目覚め時に最も見たい姿。


俺の彼女たちだ。


「起きたわね、シャル」


3人とも立って、俺を見下ろしている。


ここで俺は自分が座って寝ていたのだと分かる。

体は革製のベルトで縛られており、多少の身動きしか取れない。


目が覚めたら椅子に縛られて、エミリーの部屋と思わしきところで彼女たちに囲まれている。


寝起きの頭に負荷がかかる。


「……なんで僕は縛られているんでしょう…」


とりあえずは状況確認だ。


腕を組むエミリーとマオに、少し不安そうなフィル。

そういう雰囲気には見えないが、急に3人でしたくなったのかもしれない。


そういうプレイは嫌いじゃないが、やるなら一言欲しい。

それに、やるなら猿轡(さるぐつわ)が足りないし、俺は服を着てしまっている。


これでは雰囲気が足りていないではないか。


「シャルにいろいろ聞くためよ」


どうやら、俺に聞きたいことがあるらしい。


…………え、なんで縛ってんの?


「何を聞くんですか?」

「私たちのことをどう思ってるかよ」

「愛してますよ」


当たり前のことを聞いてくる。

その為だけに縛ったのなら、今度は俺が彼女たちを縛る番だ。


「で、本当は何を聞くんですか?」


そう聞くと、エミリーは俺から目を逸らした。

何か(やま)しいことでもあるかのように。


「……マオ、言ってあげなさい」

「……フィルティア、言ってやれ」

「えっ………シャルぅ…」


助けを乞う目をするフィル。


俺にそんな目をされても困るのだが…


「エミリー、言ってください」

「……わかったわ」


この話を聞くのは覚悟が必要かもしれない。

縛られてまで聞かれることだ。

きっと、俺が逃げると思ってやっているのだろう。

つまり、それほど危険な質問をするということだ。


心の準備をする。


「私たちの体……誰がすき…かしら…」

「はい?」


未だ俺から目を逸らし、顔を乙女のように赤く染めるエミリー。


誰の体が好きか?

そんなの決まっている。


「3人とも最高ですよ」


これだろう。


「「「 ………… 」」」


3人の不満そうな顔。


どうやら、1番を決めるまで解放してくれなさそうだ。

俺は本当のことを言ったのに、酷なことだ。


「じゃあ……マオ」


俺がそう呼ぶと、3人の体がピクっと跳ねた。

だが、彼女たちが思ったことを言うつもりはない。


「マオの体は凄く食べ応えがいいです。している最中にも気持ちが昂ってきて、心地がいいです」

「……そうか」


よし、悪くない反応だ。


遠回しに言ったが、マオの体はかなりえっちだ。

揺れるし、大きいし、体全体が柔らかいしで、一日中できてしまう。


次は肩を落としている彼女たちにも気持ちを述べる。


「エミリー」


そう言うと、驚いたように顔を上げる。


「エミリーの体は凄く綺麗です。滑らかなラインが見ていて癒されます。本当は今も触っていたいくらいですよ?」

「………そう」


よし。


エミリーとしている時は体よりも心が気持ちいいという感じだ。

かなり愛の告白をしてくれるし、普段しないような表情を俺に向けてくれるのが心にくる。


次は…


「フィルは…」

「う、うん…」


やべ、困った。


いや、フィルの好きなところも山ほどある。

だが、それは『ちっちゃい』とかそういう感じのだ。

俺は小さいのも好きだが、それだと彼女は喜ばない気がする。


言葉に詰まる。


「シャル……?」


彼女の不安そうな声。


頭を高速で働かせる。

彼女が満足しそうな答えを必死で探す。


フィルが満足しそうな答え…


『ちっちゃいぱいぱい』、『ちっぱい』、『ちっちぱい』……


駄目だ。

俺の頭をもってしても良い解答は思いつかない。


「フィル…」

「な…なに…?」

「答えは今夜お伝えします」

「「「 !!! 」」」


これでいいだろう。


「シャル! 今日は休みじゃないわよ!」


これでいいのだ。


「シャル、それはずるいぞ」


ずるくない。


「シャル…」


うんうん。

どうやら、誤魔化せたようだ。


本当はひとつだけある。

それは、フィルティアはする時に自分の胸を少しでも大きく見せようとして寄せるのだ。


細い二の腕で頑張る彼女は凄く可愛い。

だが、これを言ったら本番でしてくれなくなりそうだったからやめたのだ。


「それで、他の質問は何ですか?」


他も当然あるだろう。


わざわざ縛ってまで聞くのだ。

夜まで聞かれるのかもしれない。


「…? これだけよ?」


これだけらしい。


………………これだけ?!


「……縛る必要ありましたか?」

「……ないわね…」


『ないわね』?!


「じゃあ何で縛ったんですか?」

「「「 …………? 」」」


……あとで後悔させてやる。


「ご、ごめんねシャル」


フィルが俺のところに駆け寄ってきてくれる。


「いえ、たまにはいいですよ」


俺も寛大な心で接することにする。


それより、よく気づかれないでここまで出来たものだ。

今はそれを褒めようじゃないか。


カチャカチャとベルトが外れていき、やがて全身の締め付けがなくなる。


体の開放感と共に、自由が戻ってきたことに感謝をする。

そして…


「エミリー」

「なに?」

「誰が『やろう』って言ったんですか?」

「………私じゃないわ」


そうか。

なら…


「私でもないぞ」


ほう。

ならば…


彼女は俺と目を合わせず、両手をモジモジさせている。


「わ…私じゃ……ないよ?」

「フィルぅぅーー!」


思いきり抱きついた。


相変わらず細い体が胸の中に収まる。


楽しい1日を過ごさせてくれた感謝と、好きなところを言えなかった謝罪を込めた抱擁だ。




この後もエミリーとマオを抱きしめて、いつもの教室に向かった。



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