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奉仕転生〜死んでも奉仕する〜  作者: 白アンド
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楽しい旅行話 ー長い道のりー

「と、言うことで来月は龍王国に行きます」


現在、俺は彼女たちに龍王国に行くことを伝えていた。

俺の前にフィルティアとマオ、隣にエミリーがいる。


「ほんとに龍王国?」

「ふむ」


フィルティアは目を見開いて驚き、マオは平然としている。

マオは置いといて、やはり世界最強の存在に会うのはビビることなのだろうか。


「シャル、2人とも誘うの…?」


エミリーがやや不満そうに聞いてくる。


「当たり前じゃないですか。誘わないと不公平です」

「…わかったわよ」


未だ不満そうにそうにするエミリー。

彼女は『2人きり』という言葉に執着があるように思える。

俺も迷宮のことを思い出せば案外2人きりというのも…

いやいや、いかん。


「ふっ、エミリーひとりじゃ道に迷ってしまいそうだしな」

「っ! シャルがいるから大丈夫よ!」


マオの挑発にエミリーが乗る。

うんうん、今日も元気でなによりだ。


「シャルが行くなら……私も、行こう…かな…」


フィルティアがモジモジしながら言ってくる。

この子も相変わらず可愛い。


「フィルティアは可愛いですね」

「えへへぇ」


うむうむ。

フィルティアにデレられて、フィルティアにデレる。

なんと幸せな人生なのだろう。


「……シャル」


と、イチャイチャしていたらマオが話しかけてきた。


「はい、なんですか」

「………わ、私も…シャルが行くなら……行くぞ?」


期待の眼差しで見てくるマオ。

彼女がこういうことを言うのは珍しい。

故に超可愛く映る。


「はい、マオも可愛いですね」

「……ふふっ」


うむうむ。

マオにデレられて、マオにデレる。

なんと幸せ┈┈┈┈


「シャル」


と、エミリーに声をかけられた。


「はい、エミリーも可愛いですよ」

「っ……」


エミリーも照れて、俺の腕にくっついてくる。

唯一、俺の隣に位置しているエミリーの特権だ。


「「 !! 」」


2人がその行動に反応する。

うんうん。

やはりボディタッチはいいな。

繋がってる感じがしていい気分になる。


「エミリー、離れろ」

「そうだよ、エミリーだけずるいよ!」


避難の目を向けられる。

2人の言い分もわかる。

さっきエミリーにも言ったが不公平はよくないからな。

だから…


「エミリー」


彼女に顔を向ける。

すると、エミリーも自覚があったのか、寂しそうな顔をする。

徐々に掴んでいる手の力が抜けていく。


「…わかったわよ」

「いえ、違います」


そう、違うのだ。

俺の言いたいことはそうじゃない。


「もっとくっついてください」


俺はエミリーの肩に手を回し、抱き寄せる。


「「 !! 」」


フィルティアとマオがまたしても驚く。

一方、エミリーを見ると顔を赤くしているのが分かる。


たまにはこういう特別扱いというのもいいだろう。

フィルティアとマオにもいずれはしようと思っているし、スパイスは長続きのコツと聞いたこともある。


「……シャル」

「はい、なんですか」


エミリーが震えた声で呼んでくる。

いつもは堂々しているエミリーをこんなふうにしていると思うとやはり興奮するな。


「はっ……恥ずかしい…」


なんともエミリーらしくない答えだ。

だからこそ意地悪してやりたくなる。


「駄目です。エミリーからくっついて来たんですから、離れちゃいけません」


よりエミリーを抱き寄せる。


「っ……わかったわよ…」


エミリーも俺に体をあずけてくれる。

お互いの体温が伝わり、温かくなる。

と、マオとフィルティアが俺を羨ましげに見ているのに気づいた。


「シャル、私にはしないのか?」

「また今度しますよ。今はエミリーが特別です」


エミリーの肩を撫でる。

彼女を見ると、顔を俯かせてしまっている。

こういう反応をしてくれるとやっている方も嬉しい。


「それより、龍国に行ったら何しますか?」


話をバッサリと切る。


この3人と旅行となると俺もテンションが上がる。

何せ遠征(観光デート)だ。

謁見という邪魔な存在があるが、それを考えてもデートはいいものだ。


「謁見したら帰るんじゃないの?」

「それでは面白くないでしょう。龍王国に行く目的は謁見じゃなくて、愛する彼女と一緒に観光することなんですから」

「……そう」


へへぇ。

エミリーを照れさせるのは俺の専売特許だな。

こんな偉業は俺以外に達成できないだろう。

そもそも俺の役回りをするやつはぶちのめすが。


「マオは行きたいとこあります?」

「竜肉が食べたい」

「竜肉……?」


え、怖っ。

龍の国にそんなもん売ってたらその店は追放じゃ済まない気がするが…

龍王国に行く前にマオには肉を食わせておこう。


「フィルティアは?」

「んー……確かにご飯も食べたいかな」

「ほう、エミリーは?」

「コロシアムが見たいわね」


ほう、コロシアムなるものがあるのか。

龍王国のコロシアム…

迫力が凄そうだな。


「いいですね、じゃあ当日はぶらぶら回りますか」

「ええ」 「うむ」 「うん」


フィルティアとマオの合意も得た。

来月は龍王国に謁見だ。




夜、俺は彼女に話しかける。


「マオ、今日は休日ではありませんよ」

「ああ」


マオ。

俺は彼女に夜這いされかけている。

俺はベッドの上に、跨られた状態で身動きが取れないでいる。


「しないのか?」

「しません」

「……なぜだ?」


なぜ…

あれ?

なんでだ?


いやいや…

そもそもまともに考えればこの歳で交尾をすることがおかしいのだ。


子供の問題だ。

きちんと調べてはいないが、少なくともこの国に避妊という概念は無い。

最低限の対策はしているとはいえ、できるときはできるのだ。


この世界の人間の成長が早いといってもまだ彼女たちは子供だ。

流石に何回もはできない。

したくない訳では無いが…


「子供はまだ早いでしょう」

「構わん」

「構いますよ」


それでも尚、俺の上から降りようとしない。

とても良い気分だが、非常にいかん。

ナニがいかんのだ。


「とりあえず、今日は一緒に寝るだけですよ」

「……分かった」


マオにしゅんとされるとかなり罪悪感が出てくる。

だが、俺の考えは間違っていないはずだ。

こんな早くに出来てしまったら、産む方も産まれる方もきっと後悔するだろう。

だから駄目です。


「はい、では寝ますよ」


魔光石の光を消す。

マオは俺の上に寝転がってしまっている。

胸が押し付けられて、とても気持ちがよろしいです。


これはまずい。

非常にまずい。


というか、マオ寝る気ないだろ。

人1人が乗っているのに呼吸はさほど苦しくない。

マオも俺にあまり体重がかからないようにしてくれているのだ。

そんなことをしていたら寝れないだろうに。


マオの息が首筋にかかって、かなりいやらしい気分になってくる。

湿気がそこに溜まってもどかしい。


チロっ


と、マオが俺の首筋を舐めてきた。

舌先だけで舐められているためくすぐったい。

俺も心のどこかでして欲しかった行為だが、理性が駄目だと言っている。


「マオ、駄目ですって」


きちんと拒否の意を示す。


「………違う……これは毛繕いだ」


あ、なら大丈夫か。


なんてなるわけが無い。

毛繕い?

これは嘘だ。

俺には分かる。


仮に毛繕いなんて習慣が獣族の間であったとしても、マオにそんなつもりは無いだろう。

絶対に誘惑の意味でしている。


俺はそんな誘いには引っかからない。

なぜなら俺は鉄の男、シャル・テラムンドだからだ。

龍の国に招待され、王宮に務める身の俺がこんな舌先だけの行為に屈する訳にはいかない。


そんなことを考えている間にも、マオの誘惑は続いている。

すると…


「んっ…………シャル、これは毛繕いだ」


マオが口を俺の首から離して言ってくる。

彼女の凛とした顔が近くにくる。

その輝く瞳は何故か(なま)めかしく映った。


「嘘は()して┈┈┈┈」

「だから…」


マオが自分の服をはだけさせて、首筋を顕にする。

健康的で、筋肉のついた美味しそうな肌だ。


「お前も………していいんだぞ…?」


………………。


あ、なら大丈夫か。


そうだ。

これは毛繕いだ。

何を足踏みする必要があったのか。

毛繕いとは体の衛生や機能維持などを目的として行う行動なのだ。

決していやらしい意味ではない。

そう。

何も問題は無い。


「っ……」


俺はマオを抱き寄せてから、彼女の首筋に口を当てる。

思いきり噛んでやりたい柔らかさだが、歯は立てない。

何故なら、これは毛繕いだからだ。

せいぜい唇でその感触を楽しむくらいに留まる。


すると、マオも俺に毛繕いをしてくれる。

首に当てられたマオの唇は柔らかく、俺と同じように肉の感触を唇で感じている。

それが気持ちよくて、弄らしかった。


「マオ……っ」


俺は我慢ができなくなって、マオの首に歯を立ててしまった。

マオがそれに反応して、俺を抱きしめてくる。

そして、同じように歯を立ててきた。



お互いに貪り合っていると、マオが俺の固いものを自分の体で擦ってくる。

小刻みに揺れるそれは、俺を禁断の道へと進ませようとしていた。

非常に気持ちいいが、それはまずい。


「マオ…っ……駄目ですよ…」


そう。

あくまでこれは毛繕い。

これ以上してしまったら子作りになってしまう。


「…………」


返事はない。

だが、体は動いたままで、その上さらに胸を強く押し当ててくる。


「マオ……」


彼女の肩を掴んで止めさせる。

非常に悔やまれるが、これでいいのだ。


するとしても休日だけだ。

というか、フィルティアとエミリーにも今後は控えようと伝える必要がある。

それを考えれば┈┈┈┈


「シャル…」


彼女の瞳が映る。

若干潤んだ目の中に俺が映っている。

マオの悲しそうな表情は俺の胸を力強く締め付ける。

だが、俺の意思は固い。

ならば┈┈┈┈


「嫌なのか…?」


ああ……

もう、いっかな。


彼女の声音は悲しげではあったが、そこには期待と既知の感情が込められていた。

それが分かっていて尚、俺ってやつは…


「マオ」

「……?」

「愛してます」


俺はそう言って、マオの服の下から手を入れて胸を触る。

それで彼女は俺の意志を認識する。


「っ………」


彼女の唇が押し付けられて、マオのもので俺のものが擦られる。



すっかり発情しきった体で、俺たちは夜を過ごした。



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