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奉仕転生〜死んでも奉仕する〜  作者: 白アンド
124/150

試し


「では、シャルを含む獣族の総力戦で挑む。よいな?」

「は┈┈┈┈┈┈」

「┈┈┈┈┈┈待ちなさい」


俺が了承の声を出そうとすると、エミリーが待ったをかけた。


「私たちも行くわ」


…?

何を言ってるんだ、この子は。

金竜を倒しに行くのは獣族のみだ。


「お嬢様、話は聞いていたか?」


サラさんが問いかける。


「聞いてたわ」


ほんとに?


「だって……私もシャルと結婚してるもの」


あら…


「それは本当か?」


サラさんが俺に問いかける。


確かに、四年前にはエミリーにも求婚されたし、俺はそれを受けた。

魔王城から帰ってきた時もずっと俺に求婚してたしな。

ならば、結婚していると言っても過言ではないだろう。


また俺からもしよう。


マオをチラッと見る。


「…はい、結婚してます」

「そうか」


ふむ。

これで俺はエミリーとも結婚しているということになったのか。

となれば、もう一人の寂しがり屋が…


「シャル…」


そこには一人でモジモジしている可愛い女の子がいた。

自分で自分の手を握って、不安そうにしている。


実に愛おしい。


「フィル、結婚しよう」

「うん…………へへ…」


へへ。


しかし、エミリーとフィルを抱きしめられないのが残念だな。

マオは俺を離す気配がない。


マオの抱き心地も最高だが、二人の感触も恋しくなってきた。

ううむ…


「全員で行くのか?」

「そうなるわね」


四年ぶりに再会を果たした彼女たちと金竜討伐か。

非常に胸踊る出来事だが、相手は獣族が四年も何も出来なかった竜だ。

第一に考えるのは彼女たちの安全だ。


「いつ行くの?」

「明日だ」

「「「 え……? 」」」


明日…?

それはあまりにも早すぎやしないか?


「ちょっと、もう少し伸ばせないの?」

「無理だな」

「それはどうして?」

「金竜は今まで産卵期に入っていた、だから四年も大人しくしていたのだ。もうじきそれも終わる」


そうだったのか…

なら、獣族にとっても金竜との戦いは初めてかもしれないな。


「明日は我ら獣族の命運を賭けた戦いだ。それまで準備を整えておけ」


急な話だったが、明日が本番だ。

今も俺に抱きつくマオも、この四年間(きた)えたのだろう。

相手は戦闘を得意とする獣族を苦しめた竜。



腕試しにはもってこいの相手だな。



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