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奉仕転生〜死んでも奉仕する〜  作者: 白アンド
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天使からの誘い


「シャル…」

「はい」

「キスして…」


フィルにキスをする。


三人で同じベッドの上。

左腕のある壁側にエミリー、腕の無い右側にフィル。


この世の頂点の美少女二人に囲まれている。


これ以上ない楽園と言えるだろう。


エミリーは俺にずっと『忠誠の誓い』をしてくれている。

手の甲に柔らかく唇を重ねたり、甘噛みしたり、色々してくれている。

正直、それだけでかなり興奮する。


フィルは俺におねだりをしてくれる。


だが、俺は彼女たちにあまり積極的になれずにいる。


俺だって、イチャイチャはしたい。

かなりしたい。

本当にしたい。


だが、後ろめたさがあるのだ。


「フィル……その髪、素敵です」


彼女の髪を褒める。


昔はベリーショートだったのに、今はショートになっている。

どっちも似合っている。

右腕があったのなら、頭を撫でていただろう。


「……シャルは…どっちが好き?」


可愛いなぁ…

フィルは何をしても可愛い。

めちゃめちゃにしたい。

だが、駄目だ。


「どっちも好きですが、今の方がいいですね」

「……ありがと…」


キスをする。


「シャル…」


『忠誠の誓い』をしていたエミリーが口を開く。


「……好きよ…」


…?


「僕も好きです、エミリー」

「シャル…」


今度はフィル。


「好き…」

「僕もです、フィル」

「シャル…」


またもエミリー。


「頭…撫でて」

「はい」


エミリーの頭を撫でる。

マオにするように…


頭を撫で、耳を揉んで、頬を触る。


エミリーは(とろ)けた目で俺の手に自らの手を重ねる。

その目で見つめられるだけで俺も溶けてしまいようになる。


「エミリー…場所変わって」

「いや」


えっ。

それは俺も困る。

俺だってフィルを撫でたいし、フィルも腕がない方は嫌だろう。


「………」


フィルがゴソゴソと動き、俺の上に被さってくる。

細い足が俺の足にすっぽりと入り、俺の胸に顔を埋める。


「しゃるぅ……エミリーが意地悪してくる…」


フィルの軽い体が重なり、彼女を抱きしめたくなる。

だが、俺の腕はエミリーによって拘束されてしまっている。

困った、困った。


「どうしましょうね、フィル」

「んん…」


甘えんぼのフィルが出てきた。

可愛い。


その可愛いまでに可愛い顔が近づいてくる。

近づくにつれ、俺の心臓も鼓動を速くする。


そして、キスをされた。


「………」


唇が離れて尚、フィルは顔を遠ざけようとしない。


非常に嬉しくて癒されるのだが、今の俺には刺激が強すぎる。

一定の距離を保ちたい…


彼女の息がかかるだけで果ててしまいそうだ。

彼女の顔が近いだけで飛んでしまいそうだ。


「えへへぇ」


久しぶりに見る彼女の笑顔。


もう俺、この子の笑顔だけでなんでも出来る。

ほんとにこの子は俺を癒すのが上手だ。


「これでシャルは私しか見れないね」


あーあ。

フィルしか見れなくなっちゃった。


「フィル…場所変わりなさい」

「やだ」


やり返されるエミリー。


「………」


エミリーがゴソゴソ動き、俺の腕を抱き枕にする。


「しゃるぅ……フィルが意地悪してくる…」

「困っちゃいましたね」

「んん…」


俺の頭と自分の頭の位置を合わせるエミリー。

そして…


「ちょっ…! エミリー…!」


手に懐かしの感触が宿る。

温かくて、えっちな感触。


布越しだが、俺の本能はハッキリと意識してしまっている。


「エミリー……我慢できなくなります…」

「…しなくていいわよ」


駄目だ。

しなくちゃいけない。


「いや………今日はえっちをする気はないというか…」

「……なんで?」

「……言えません」

「駄目、言いなさい」

「駄目です」

「言いなさい」


エミリーめ。

昔よりも頑固になっている。


だけどなぁ…

言いたくないなぁ…


「二人に失礼です…」

「その二人が構わないって言ってるの」


エミリーがそうでも俺は構う。

久しぶりに会ったのに、二人に幻滅されてしまうかもしれない。


「シャル…信用しなさい」

「………」


それを言われると俺は弱い。

言うしかないか…


「マオのことを……思い出してしまいます…」

「「 ………… 」」


ああ…


「そう…」


幻滅されたかなぁ…


「なら、それまでえっちはなしね。フィル」

「そうだね…エミリー…」


…?

なんだか、妙な会話だな。

だが、幻滅はされていなさそうだ。


………今夜のえっちはなしか…

本当は帰ったらいつまでもしたかったが、仕方がない。


仕方がないのだ…


俺の息子は破裂寸前だが、仕方ない…



はぁ…



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