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辺境の地に追放された元隠キャ〜ハズレスキル【眼福】で覚醒したら精霊にも吸血鬼にも魔王にも狙われたけど美少女戦士たちとSSSSSSSSランクの幸福を極めました!!!!〜  作者: 夢間欧
第7章 SSSSSSS〜ここからは第2部って感じでムードをガラッと変えてハラハラドキドキな冒険をしようと思ってるから応援よろしくね〜
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第80話 前章までの背景説明と人物紹介の回

 北の国〈ナン〉。


 山を越えた僕らの前に、その大地が広がっていた。


 風は冷たく、乾いている。


 一面の草原。目の届くところに、生き物の姿はない。


 噂には聞いていた。〈ナン〉は、何にもない、貧乏な国だよと。


 だから、バトルをしてモンスターを倒し、その対価を得て生活している冒険者は、めったに立ち寄ることのない土地だった。


『お前には、辺境の地〈イーゾ〉をくれてやる。俺が昔チャチなザコドラゴンを倒したときに、ナン国の王から貰った不毛の大地だ。あそこを耕して農業でもやれ。バトル嫌いのお前には、それがいちばんお似合いの生き方だろうよ』


 かつての上司だったグレアム隊長が、僕を役立たずとして追放するときにそう言った。


 バトル嫌い。確かにそうだ。


 転生する前の世界でも、陰キャの高校生だった僕は、すべての争い事から逃げていた。


 そんな僕が転生特典として授かったのが、【眼福】というハズレスキル。【眼福】とは、人や物の隠された良い面が拡大されて視え、思わず眼福、眼福と呟いてしまう特殊な能力である。


 いかにも平和主義者にお似合いの固有スキルだったがーー


 グレアム隊長に追放された時点では、隊長はもちろん僕自身も、眼福マスターに世界を【幸福】に変える力が宿るとは知らなかった。


 Fランクから出発したスキル【眼福】は、今やSSSSランクにまで成長した。Sランクに到達するのは十年に1人、SSランクは百年に1人、SSSランクは千年に1人と言われているから、僕は何と1万年に1人という稀有な存在になってしまった。


 だから、歴史上1人しか現われないとされている眼福マスターに、僕がなれる可能性は充分あるのだ。


 しかし、そこまで成長できたのは自分の力ではない。何と言っても仲間のお陰だ。


 旅に出た僕は、ギルド酒場でセイラと出会った。


 どんな姿にでも自分を変えられる、固有スキル【変容】の使い手。そのランクはSSS。また聖属性の技も駆使できる。


 素顔は超絶美人の、15歳の女の子。僕を尊敬し、兄のように慕ってくれている。僕にとって、自分の命よりも大切な存在だ。


 セイラと泊まった宿屋で出会ったのが、背中に大きな傷のあるニヒルなジャック。


 ジャックはいわゆる冒険者ではない。捨てられたペットを保護して歩いている、心優しきさすらいの旅人だった。


 彼の固有スキルは【動物語】で、そのランクはSS。火属性の技の使い手でもある。


 山の中でジャックが保護したのが、ラブラドールレトリバーのラブちゃんと、オオハシモドキのピヨちゃん。


 ラブちゃんは、飼い主の老人「ハジメ」が死んでしまい、山に迷い込んできた。その彼の夢は、スキル【復活】を使える冒険者と出会い、ハジメを復活させてくれることだった。


 ピヨちゃんもまた、迷子のペットだった。特徴は、モーニングを着ていることと、女好きであることと、少々頭が弱いことである。


 その僕たちを騙して喰おうとしたのが、青鬼だ。


 鬼というのは元々人間だ。この青鬼はかつて料理人だったが、自殺しようとして死にきれず、やがて人の心を失って鬼となった(固有スキル【料理】は何とSSSSランク)。


 彼は僕らに呪いをかけた。自殺するよう仕向ける呪いである。しかし、自殺することのない動物のラブちゃんやピヨちゃんの能天気さに助けられ、呪いに勝つことができた。


 その勝負に負けた鬼は、鬼の世界に戻れなくなり、僕たちの家来になった。主人に対して世界一威張っている家来だ。


 最後に仲間に加わったのが、チビ鬼だ。


 この子はまだ赤ん坊で、地獄谷に捨てられていた。【眼福】で視ると、関わった人すべてを不幸にするという究極のお荷物キャラとわかったが、青鬼が溺愛し、パーティーの一員となった。


 地獄谷では、理屈っぽい小人たちの生態を知ったり、キツネに騙されて死のゲームをさせられたりした。


 そして僕らは、レトロゲームの妖精に出会った。


 その妖精は、敵を倒しながら7つの時の門を開き、7つの紋章を集めなければ、この山を越えることはできないと言った。


 僕たちは、それに挑戦した。


 一例を挙げると、こんなふうに、宇宙空間で侵略者たちと戦ったりした。



   SCORE〈1〉HI-SCORE SCORE〈2〉


   00010 00000



  ▪️▪️▪️▪️▪️▪️▪️▪️▪️▪️▪️ )))

  ▪️▪️▪️▪️▪️▪️▪️▪️▪️▪️▪️ )))

  ▪️▪️▪️▪️▪️▪️▪️▪️▪️▪️▪️ )))

  ▪️▪️▪️▪️▪️▪️▪️▪️▪️▪️▪️ )))

  ▪️*▪️▪️▪️▪️▪️▪️▪️▪️▪️ )))

     パッ

         |

           |

     ピュン       |

    |

     ⬜︎   ⬜︎   ⬜︎   ⬜︎

     

    凸      |

 ────────────────────

  3 凸凸        CREDIT 00



 途中で、もう何度もダメかと思ったが、仲間たちに救われて、見事に7つの紋章をゲットすることができた。

 

 そのハイライトである、ラスボスに旗上げゲームで勝利した瞬間がこちら。



       白

   ( ͡° ͜ʖ ͡°)

 赤


 赤    ピコーン☆(⁎⁍̴̆Ɛ⁍̴̆⁎)ハイ、死亡決定〜

    ⬜︎───     

  |( ̄3 ̄)|

       白



 どれほど過酷な戦いをくぐり抜けてきたか、イメージできるだろうか?


 だが、きっとこの先には、もっと過酷な試練が待っているに違いない。


 特に根拠はないけれど、そう思うのだ。


 僕は武者震いした。すると、寒いと勘違いしたセイラが(実際、北の国は寒い)、モフモフのパンダに【変容】して、


「どう、あったかい?」


 なんつって、僕をギュッと抱き締めてくれましたよ!


(次回からは、シリアスにいきます)


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