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辺境の地に追放された元隠キャ〜ハズレスキル【眼福】で覚醒したら精霊にも吸血鬼にも魔王にも狙われたけど美少女戦士たちとSSSSSSSSランクの幸福を極めました!!!!〜  作者: 夢間欧
第17章 SSSSSSSSSSSSSSSSS〜みんながみんなをフォローして誰もブロックしない。そういう世界の実現を僕は目指しています!〜
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第238話 ラスボス登場!!!

 抜け殻のようになった兵士たちが洞窟内を彷徨していると、


(派手なエンカウントの演出音)


 タラララララララ〜〜〜〜ダダン!!!


 イタズラ小鬼オークが現れた!


(勇壮な戦闘中音楽が流れる)


 テッテーテレレーテレレテレレテレレ〜♬


 兵士たちは、ほとんど興味も示さなかった。


 イタズラ小鬼オークの攻撃!


 イタズラ小鬼オークが、ゴールデンボールを投げつけた。


 キーンキーンキーンキーンキーンチーン!!!


 もうどうでもいいという感じで倒れる兵士たち。



 YOU ARE DEAD


 CONTINUE? YES OR NO



 誰も動かないので、イタズラ小鬼オークが【YES】の上にゴールデンボールを落とす。


 デデン!!


 イタズラ小鬼オークが現れた!


 まだ何もしないうちから倒れる兵士たち。


 しかしイタズラ小鬼オークはそれに構わず、必殺技の名前を唱えた。


「男に生まれたことを後悔するがいい、【ボールクラッシュ】!!!」


 兵士AからZは、静かに涙を流した。



 YOU ARE 玉なし


 CONTINUE? YES OR NO



 兵士の涙を見て、イタズラ小鬼オークが爆笑しながら【YES】を押す。


 デデン!!


 イタズラ小鬼オークが現れた!


 本能的に、玉を【防御】する兵士たち。


 イタズラ小鬼オークにもようやく【同情心】が芽生え、男のプライドも勲章も失った兵士たちを去らせてやった。


 イタズラ小鬼オークの【体力】は1上がった!


【努力】は0のまま持ち越された!!


 あまりに残酷なため【ボールクラッシュ】は禁じ手となった!!!


 称号【人でなし】が送られた!!!!



「造物主さま!!」


 兵士Aが、洞穴の天井に向かって叫んだ。


「あなたはどうして、私たちをこんなに苦しめるのですか? どうか私たちをここから出して下さい!!!」


 すると突然天井がピカーと光り、雷のような恐ろしい声が響いた。


「では問う。お前たちは、何をしにラオウ島にやってきた?」


 兵士AからZが、へへーと地面に平伏した。


「へへーじゃなくて、ちゃんと答えよ」


 兵士Bが、恐る恐る顔を上げて答えた。


「はい。ナン軍からこの地を奪って、シン軍の飛行場を建設するためであります」


「ダメじゃん」


 雷のような声が、兵士たちを叱った。


「この島はナンの領土でしょ? 奪うなんて全然ダメだよ」


「し、しかし、これは戦争でありましてーー」


 兵士Cが言いかけると、


「はい、それ! 戦争っていいことなん?」


 雷のような声が畳みかけた。


「どうなん? いいことなん? 悪いことなん?」


 兵士Dが、ゴクリと唾を呑んで答えた。


「そ、それは当然、悪いことです。しかし国家間の紛争解決の手段としてーー」


「え? 悪いとわかってるのにしてるの? お母さんに、悪いことはしちゃダメよって教わらなかった?」


「で、でも、ヒノという軍事国家がミラを侵略して、もはや平和的な解決は不可能になりましてーー」


 横から口を挟んだ兵士Eは、雷のような声に一喝された。


「バカモン! ワシは知っとるぞ。そのヒノを経済的に追い込んだのは当のミラではないか! それでヒノ国民の不満が爆発して、軍事政権を誕生させちゃったんだろ? 最初から国同士がお互いに優しくしてりゃあ、こんなことにはならなかったのだ!!!」


 と、ここで雷のような声は、怒鳴ったことを反省するトーンになり、


「まあ、お前らに雷を落としても仕方がない。軍人は、国民を守ろうとして自分の命を懸けてるのだからな。しかしね、やっぱり人殺しはイカンよ。勇気を持って自分たちから武器を捨てろ。な?」


 雷のような声は、優しく教え諭す感じで、


「これ以上人と人が殺し合っても、魔王を喜ばせるだけだ。あんな悪い野郎を喜ばせるために、命を捨てたくはないだろ? もう戦争はさ、どう転んでもシンミラ連合国の勝ちだよ。兵力差で圧倒してるんだから。ね? もういい加減、ナンとヒノを追い詰めるのはやめて、講和しなさい。お前らも本当は、早く平和になることを望んでるんだろ?」


「し、しかし」


 兵士Fが、困ったように眉毛を八の字にして、


「それを決めるのは政治家たちですから。我々は、全力を尽くす以外にないのです」


「まだわからんのか!」


 雷のような声は、露骨に不機嫌になった。


「これだけ言ってもまだ人殺しをやめないのなら、仕方がない。もう2、3回死んでもらおう。カモン、ダンジョンのラスボス! こいつらに圧倒的な恐怖を味わわせてやれ!!」


(ド派手なエンカウントの演出音)


 タラララ〜タラララ〜ボヨヨヨ〜ン〜ダダン!!!


 超絶カッコいい、勇者アリスターが現れた!


(荘厳な戦闘中音楽が流れる)


 デンデンデデンデンデンデンデンデンデンデデンデン! アリスターカッコイイーーーー♬


「おい、みんな、ラスボスが出たぞ! こうなりゃ捨て身の総攻撃だ!!」


 誰かがそう叫び、兵士AからZが、一斉に手榴弾を投げつけた。


「……え?」


 勇者アリスターは、【意表】を突かれた。


 ドガーンドガーンドガーンドガーンドガーンドガーンドガーンドガーン!!!!!!!!


 追い詰められた兵士AからZの反撃により、勇者アリスターの【体力】は残り1になった!!!


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