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辺境の地に追放された元隠キャ〜ハズレスキル【眼福】で覚醒したら精霊にも吸血鬼にも魔王にも狙われたけど美少女戦士たちとSSSSSSSSランクの幸福を極めました!!!!〜  作者: 夢間欧
第16章 SSSSSSSSSSSSSSSS〜えっ親友に彼女をとられただって? そういうときは明るく楽しいファンタジーで元気出して!〜
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第215話 食らわせろ!!!

 カッコつけマンのマッサーカー最高司令官に恥をかかせてやる!


 ということは決まった。


 でもどうやって?


 具体的なアイデアは出なかった。


 そのとき、


「コマニチ! コマニチ!」


 宿屋の主人が、ビトー城の殿様のマネをしながら部屋に入ってきた。


「もうわかったからいいよ、モノマネは」


 ヘラズグチ中将が、「アンタにゃバカ負けしたよ」という顔をして言った。


「お、みなさん残さずキレイに食べましたね。皿まで舐めちゃったりして。この貧乏人!」


 主人がポカリとオークを叩いたが、もはや誰も怒らなかった。きっと宿屋の主人には、ビトーが憑依してしまったのだろう。


「おい、軍団。熱湯風呂を用意してやったぞ。さっさと朝風呂に行きやがれ、このバカヤロウ」


「……軍団って、俺たちのことかな?」


「……じゃない? どうもワシのプレッシャーがキツすぎて、頭がおかしくなったようだ。逆らわないことにしよう」


 漫才コンビのヘラシオがヒソヒソしゃべっていると、


「おい、ラッシャー、お前から行け」


 シオ中将が尻を蹴飛ばされた。


「うわー、この男凶暴! コンプライアンス的にいいのかね?」


 ラッシャーと呼ばれたシオ中将がボヤいた。


 と、MCヤマーが突然、


「なあご主人。相談に乗ってくれるか?」


 と頭のおかしい主人に持ちかけた。


(いったいMCヤマーはどういうつもりだろう? あんなイカレポンチに相談するなんて……)


 僕はハラハラしてしまったが、


「ええ、何だバンナイ。女の相談か? そんなシワくちゃ妖怪みたいな顔してコノヤロー」


 主人が食いつきてきた。


「女じゃないんです」


「じゃあ金か? 金ならフルハムミムラから借りな。あいつ最近女房が死んで、ガッポリ保険金が入ったらしいから」


「いえ、金でもないんです。実はある男のことで」


「男? 何だお前も日陰モンか? おやじ、涅槃で待ってるだって。このバカヤロウ」


「いえいえ、そういう意味じゃなく、ある男を懲らしめたいんですが、そのアイデアがなかなか浮かばなくて」


「男を懲らしめるったらアレだろ? 引っ張れ引っ張れシワ伸ばせって。下品だな、どーも」


「キザな野郎をギャフンと言わせるという企画です。そいつ、アイ・シャル・リターンなんてほざいたんですよ」


「企画? 何だドッキリか。最初から言えよ。しかしそいつもアホだな。私は借金を返すであろうなんて、当たり前だ、このバカヤロウ!」


「でしょ? 殿だったら、いいアイデアをお持ちかと思って」


「ドッキリだったらアレがいいよ。人間性ドッキリ。そっちのオネエチャンがさ、気があるような芝居をすんだよ。そんで私の部屋に来てなんて誘ってさ、みんなで部屋を覗くの。そいつがパンツ脱いだら、警察だ、逮捕するってバーンと襖を開けて、『テメー、やろうとしただろ!』って」


「うーん、それはちょっと、実現が難しそうです」


「だったらアレだな。勇気を出して初の告白。『毎朝電車であなたを見て、ずっと好きでした。お願いします、友だちになって下さい』なんて言ってよ。思わず握ろうとした手に、ウンコ渡したりして。『何ですか、コレは。バレンタインチョコですか?』なんて。食ったらペッペッて吐き出して、『何ですかこのチョコ、ウンコ味ですよ!』なんて怒っちゃって。『あれ? どうしてウンコの味を知ってるですか?』って聞いたら真っ赤になって照れたりして。あんたも隅に置けないねーなんて、このバカヤロウ」


「あのー、それもちょっと……」


「だったらもうアレしかないよ。早起きバズーカ。バズーカ砲を持ってさ、寝室にコッソリ潜むの。そんでまだ寝てるときに、『撃てーっ!!!』っていきなりドカーンとやんのよ。そしたらそいつ、戦争で殺られたと思って、いいリアクションすんじゃね?」


「わっ、それいい! いただきます!!」


 意外にも宿屋の主人から、グッドアイデアが飛び出した。


「兵が撤退したと見せかけて、安心して司令官室で寝ているところにバズーカ砲。最高じゃん! もしこれが成功したら、マッサーカーのやつ、しょんべん漏らすんじゃね?」


「違いない。陸軍大将の面目は丸潰れ。ワシらの溜飲も下がるというものだ」


 ということで、マッサーカーへの一撃は早起きバズーカに決定!!


「ところで実行部隊は誰にする?」


「そりゃあ、こういうゲリラ的な作戦は、冒険者の諸君が慣れてるんじゃない?」


 って危険な役は、やっぱり僕らなのね!


「アリスター二等兵、やってくれるか?」


「まあみなさんに頼まれたら、やるしかないですけど、どうやったら安全に司令官室に近づけますかね?」


 この問いには、オーガが答えた。


「ワタシの闇属性の技『ブラッケンド』を使えば、黒くなって闇に紛れて接近できるけど」


 はい! じゃーそれでやらせてもらいます!!!


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