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新人とのコミュニケーションは大事

 結局、壮志郎がガラス瓶にダンジョン力を注ぎ終えたのは、翌日の夕方であった。

 初日は早々に目に限界が来て、休息。

 二日目開始直後に腰がやられてしまい、後半には腕も震え始めた。

 それでも何とか気力だけでひたすら作業を続け、夕方ごろになってようやくダンジョン力を注ぎ終えたのだ。

 最後のダンジョン力を注ぎ終えると、ガラス瓶は強烈な光を発する。

 光が収まると、そこにはモンスターが現れる、というのが、大体の流れだ。

 ソッティーとウィーテヴィーデを呼び出すとき、壮志郎はその強い発光で目をやられている。

 今回もあわやというところだったのだが、すんでのところでソッティーに指摘され、今回は何とか無事であった。


「危ない危ない。毎回あんな光喰らってたら、おじさん失明しちゃうからね」


 全力で顔を背けつつ目を瞑っていたのだ。

 ソッティーとウィーテヴィーデは、特に目を隠したりしていなかったのだが、平気そうな顔をしている。

 どうも目の構造がほかの生き物と違うらしく、網膜が焼かれたりとかはしないらしい。


「さってと。どんなかんじかしら?」


 光が収まった辺りを見てみると、そこには人の姿があった。

 眠っているのか気絶しているのか、目をつぶったまま仰向けに倒れている。

 外見的な特徴から、いわゆる人間のように思われた。

 とはいえ、ここはファンタジー異世界である。

 見た目通りの種族とは限らない。

 体格的に見て、性別は男性だろうか。

 顔立ちは恐ろしく整っていて、アイドルも形無しといったほどである。

 ただ、残念ながら「人間の美形」に強く反応するものは、この場には居なかった。

 なにしろ、おっさんと自動人形しかいないのである。


「えーっと。これって起こした方がいいのかしらね?」


 どうしたものかと、壮志郎は頭を掻いた。

 それと同時に、寝ていた人物の体が動く。

 壮志郎は思わず「うをぅ!?」と体を跳ね上げるが、幸い腰は抜かさなかった。

 おっさんという生き物は不用意に驚かせると、それだけで腰をやったり、心停止したりする。

 丁寧に扱わなければ、割と簡単にショックで体があれこれなってしまう。

 ゆえに、おっさんは丁寧に扱わなければならない。

 壮志郎の持論の一つである。


「ここは? いっつっ!」


 男は体を起こすと、顔をゆがめて頭を押さえた。


「おそらく、記憶の混乱による頭痛を覚えているものかと。呼び出される際に与えられた情報を、整理している最中と思われますので」


 ソッティーの言うことは正しいのだろう。

 男はしばらく頭を抱えていたが、大きく深呼吸をし、気を落ち着かせたらしい。

 頭を振りながら立ち上がると、壮志郎たちの方を向いた。


「なるほど、化け物みたいな自動人形がいる、ああ、いや、失礼。ご同輩ってことかな?」


「そうなります。状況は御分かりですか?」


 答えたソッティーにそのまま問いかけられ、男は数回頷いた。


「ダンジョンに、ダンジョンマスター。神々の恩寵に、まさか管理者がいたとはな。まして自分がそこにかかわることになるとは。長生きはするもんだ。いや、死んでるのか」


 男はもう一度頭を振ると、まじまじと壮志郎を見た。

 壮志郎より、男の方が身長は高い。

 見据えるのも数秒のこと、男は片膝をつくと、壮志郎に向かって頭を下げた。


「初めまして、ダンジョンマスター。俺はアーペイン。生前はアーペイン・ゼッゲ・ヴィ・バルダイフと名乗っていたが、今はただのアーペイン。そう呼んでいただければ、有り難い」


「あ、すみませんご丁寧に。私は、ダンジョンマスターを仰せつかっております、田沢・壮志郎と言います。こっちは、ソッティー。こっちは、ウィーテヴィーデと言います」


 手振りを交えて紹介され、ソッティーとウィーテヴィーデはそれぞれに会釈をする。

 アーペインは心得たというように、同じように会釈を返した。


「まあ、あのー、ね。突然呼び出されて、色々あれでしょうから。とりあえず、休憩なさってください。混乱されてるでしょうから」


「お気遣い、痛み入ります。ですが、心配ご無用。自分でも意外なほど、落ち着いているようです。ただ、一つ」


「はいはい、なんでしょう?」


「姿見を貸していただけませんか。自分の体を、確かめたいのです」


「なるほど。じゃあ、大きい鏡がいいかぁ。そっちのですね、風呂場にありますんでね」


 壮志郎はアーペインを先導して、お風呂の方へと向かった。




 アーペインが鏡や触るなどして自分の体を確認し終えたところで、とりあえず座って話をすることとなった。

 壮志郎とアーペインが最近取り寄せたちゃぶ台を挟み、左右にはソッティーとウィーテヴィーデが座っている。


「申し訳ない、生まれ変わった体なもので。どうなっているのか、確認しなければと思いまして」


「そうですよねぇ。びっくりしますもんね、普通」


「ホントですよ。っていうか、まさか種族まで変わってると思いませんでした」


「種族? え、今は人間に見えますけど。元はエルフとかドワーフとか、そんな感じの?」


「ですです。私、生前、っていうか生まれ変わる? まぁ、とにかく以前はゴブリンだったもんで」


 最初に壮志郎の頭に浮かんだのは、ゲームとかの雑魚キャラとして出てくるゴブリンであった。

 だが、すぐに以前にソッティーから教えてもらった「この世界のゴブリン」について思い出す。

 人種系のアレコレは厄介な問題になりがちなので、きっちり覚えて置こうと心に決めておいたおかげだ。

 ヤバそうなネタは事前に押さえて置いて、とにかく回避に専念する。

 おっさんは長く生きている分、耐久力は低いものの、回避能力は案外高い生き物なのである。

 壮志郎の持論の一つだ。


「ゴブリンっていうと。人種の中でも小柄で、それでいて腕力は人間やエルフ並みにあるっていう種族でしたよね。すみません、私が元居た世界ではゴブリンっていう種族がいなかったもので」


「ゴブリンがいない。そういう世界もあるんですね。おおよそは、その通りです。ついでに言うなら、魔法はほかの種族よりもやや不得手。といったところでしょうか」


 この世界のゴブリンは、他種族とも交流のあるれっきとした「人種」なのだという。

 村とか国とかも作っているのだそうだ。

 身体的特徴としては、人種としては筋力が強く、魔力の放出出力が低いため、若干魔法が不得手とされている、とか何とか。

 ソッティーから詳しく教えてもらったはずなのだが、壮志郎の記憶はあいまいである。

 まあ、完全に忘れ去っていないだけ、壮志郎にしてはよくできたほうだろう。


「じゃあ、驚いたんじゃないです? 突然別の種族になっちゃうって結構衝撃だと思うんですけど」


「いえ。どうせ一度死んだ身ですんで。突然ダンジョンマスターになっていた。というのよりは、ましかもしれませんしね?」


 アーペインの言い様に、壮志郎は思わず笑ってしまった。

 ましかどうかはわからないが、どっこいどっこいの様な気はする。

 壮志郎の場合は外見こそ変わっていないものの、中身はだいぶ変わっているらしい。


「仕事の話をしちゃおうかと思ってたんですけども、どうしましょうか? やっぱり、もう少し落ち着かれてからにします?」


「先ほども言いましたように、自分でも驚くほど落ち着いてるんですよ。ですので、お話をしてもらって、問題ありません」


「わかりました。では、アーペインさんにお願いしたい仕事についてなんですけどもね?」


 早速、壮志郎は仕事の内容について説明を始めた。

 といっても、相手は既にダンジョンに関するあれこれの事情を心得ている相手なので、説明も簡単だ。


「ダンジョンの外に出ての、情報収集役ですか。そりゃぁ、確かに人族の方が都合はいいですぁね」


「そうなんです?」


「人族は地上で一番分布範囲が広い種族とされています」


 ソッティーの補足に、壮志郎はなるほどと頷いた。

 だが、いささか誤解がある。


「こちらでは種族弄ってないんですよ。アーペインさんを呼び出すとき、スキルを追加することは出来たんですが、他は一切弄ることが出来なくってですね」


 種族を変えることはもちろん、外見を弄ることもできなかったのだ。


「そうでしたか。なら、あるいは死ぬ間際の私の夢がかなった。ということかもしれませんね」


「夢、ですか」


「ある程度歳を食ってからは、あまり外を出歩くことが出来なくなったんです。だから、気ままに旅をして回ってみたい。出来れば、誰にも自分とバレることなく。なんて、思っていたんですよ」


「なるほど。種族まで変わってしまえば、例え知り合いに会っても気が付かないでしょうしね」


「もっとも、出歩くのは調査のためですからね。気ままに、というわけにはいきませんが」


「なぁに、息抜きで歩いていただく分には構いませんよ? 仕事さえきちんと終えていてもらえれば、あとは何しててもらっても構わないんですし」


「たまの息抜き、というヤツですか。それを許していただける程度には、励みましょう」


「いやいや。仕事なんてのは、遊びと息抜きと暇つぶしにやるのがちょうどいいんですよ。がんばりすぎると大体失敗しますし」


「がんばると失敗、ですか」


 驚いたような顔をするアーペインに、壮志郎は訳知り顔で頷いて見せた。


「がんばってる時って、大体が無理をしているときですからね。頑張りすぎるっていうのは、無理をしすぎてるってことですから。そりゃ、失敗もしますよ」


 壮志郎の持論の一つだ。


「っと、いや、アーペインさんのような方に、私なんかが偉そうでしたね。あっはっはっは」


「そんなことは。なるほど、言い得て妙かもしれません。頑張りすぎるは無理をしすぎる、ですか」


 アーペインが妙に感心した様子なのを見て、壮志郎は苦笑いを浮かべた。

 見た目こそ若いが、アーペインは魂を再利用されるような人物である。

 壮志郎は、きっと自分なんかより何倍も苦労をした偉人なのだろう、と思っていた。

 何より、座っているだけで風格が違う。

 昭和の大政治家や、一代企業体の社長なんかも生で見たことがある壮志郎だが、アーペインからはそういった人物が持っていた「威風」のようなもの感じる。


「とりあえず、当面していただきたい仕事は、ダンジョン周辺のモンスターの調査。ダンジョンに出すモンスターを選ぶ手助けをしていただく形になります」


「それが終わったら、近隣人族の情勢調査、ですね。わかりました。ご期待に応えられるよう、頑張りましょう」


 あれこれと一時間程度かけて説明をし、何とか今後してもらいたい仕事の概要を話し終える。

 アーペインはかなり察しがいいタイプのようで、おおよその仕事内容を把握してくれた。


「んじゃぁ、どうしましょうかね。実務の方に入ってもらうには、ちょっと時間が遅いか。あ、っていうか、アーペインさん、ご飯食べないといけないんですよね」


 自動人形やダンジョンマスターではないアーペインにとって、食事は必須である。

 一応、不老で死ににくい体ではあるらしいが、それはそれであるらしい。


「そうですね。ちょっとお腹は空いたかな、とは」


「なんにしましょうかね、ご飯。苦手なものとか、食べられないものとかあります?」


「特にありません。ただ、金属などの鉱石系は食べられませんが。おおよそ人族と同じ食性ですので」


「金属とか食べる種族もいるんですか。いや、いたっておかしくないのか。そうか。いや、まぁ、とにかくゴハンか。何がいいかなぁ」


「すき焼きでございマスデス」


 ウィーテヴィーデのその言葉は、すさまじく力強いものであった。


「お祝いの時は、すき焼きでございマスデス」


 有無を言わさぬ眼光。

 周囲を威圧するがごとく、その体躯から放たれる覇気。

 巌の如く確固たる信念が伝わってくるそのまなざしには、「絶対にすき焼き」という揺るがざる思いが込められている。


「ウィーテヴィーデちゃん、すき焼き気に入ったのね。じゃあ、そうしようかな。ソッティー、材料用意してもらえる? あと、お酒も」


「分かりました、すぐに取り掛かります」


「お願いね。あ、っていうか、アーペインさんお酒飲めます?」


「行けます行けます。医者や女房に止められたぐらいですよ」


「はっはぁ。そりゃぁ、イケる口ですね」


「私は寿命で逝きましてね。死ぬ間際なんぞは、一滴も飲ませて貰えなかったもので。いや、どのぐらいぶりになるかな」


 アーペインは、ずいぶん期待した様子である。

 すき焼きの材料と酒はすぐに届き、わいわいとにぎやかに準備が始まった。




 世の中には、様々なプロフェッショナルが存在する。

 あまり語られない、目立たない分野であっても、その道で一流の技術を持つものというのが居るのだ。

 ただの冴えないおっさんである壮志郎だが、実はとある分野においては余人並ばぬ技と呼べるものを持っていた。

 飲みニケーションである。

 日本古来のモノであり、最近ではとかく非難されがちなそれは、しかし。

 扱い方によっては恐ろしく有効な手段であることを否定できるものは、そうはいないだろう。


「そうなんすよ! だから言ってやったんすよね! テメェは土偶の何もわかってねぇ。ってっ!」


「ひゅーっ! アーさんブッコんでいくぅー! いや、でもそんぐらい言ってやらないとだよねぇ。わかんないのよ、若いころは。言ってもわかんないけど」


「ぶっちゃけ、自分が若い頃とか考えればそうなんすけどね! そりゃ、人の話聞かないで突っ走りますよ! 若い頃は! 俺自身がそうだったわけっすし!?」


「うっわ、アーさんの武勇伝とかハンパじゃなさそうなんだけど。こっわいわぁー、聞くのが!」


「いうて大したことしてないっすよ。相手の駐屯地に単騎掛けブッコんだ程度ですから!」


「命知らずの所業ー!!」


 ここに至るまで、三時間程度。

 壮志郎とアーペインは、すき焼きを肴にメチャメチャ胸襟を開きまくっていたのである。

 地球時代から、壮志郎の飲みニケーション能力は圧倒的であった。

 例えどんな気難しい相手でも、一度飲みに行けば懐に潜り込んでしまう。

 二度三度と酒を注ぎつ注がれつすれば、もうすっかり顔なじみ。

 十年来の仲ぐらいにまで間を詰めることができてしまうのだ。

 ただ、この特殊能力染みた特技にも、欠点があった。

 酒の席でしか発揮されない能力であるため、普段は特にコミュニケーション能力が高いわけでもないおっさんでしかないこと。

 壮志郎も本気で相手と仲良くなってしまうので、特に相手のことを利用するとかできないことである。


「ていうか、アーさんって偉い人だったんでしょう? なんか、集団の長的な。よくわかんないけど」


「え、わかっちゃう? なんでそうおもうんすか?」


「だってオーラハンパないし。でも、どっちかっていうと細かいことするタイプに見えないのよねぇ。ドーン! って真ん中にいるタイプに見えてさ。周りに任せるタイプの」


「そんな風に見えるの、俺!」


「見える見える! ソッティーもそう思わない?」


「アーペイン・ゼッゲ・ヴィ・バルダイフといえば、二百年ほど前に身罷ったとある国の国王のはずですが」


「マジで!? アーさん国王様なんだ! ははぁー!」


「良きにはからえ、良きにはからえ! って、ちょっとマスター! 顔が半笑いだから全然心こもってないじゃないっすか! あははは!」


「だって、すんごいレモンサワー飲んでるし!」


「レモンサワーいいじゃないっすか! スンげぇー美味しいし! あ、ていうかもうない」


「はいはいはい! 注ぎます注ぎます! っていうかこのピッチャーおもいなぁ!」


「すんませんね、なんか催促しちゃったみたいな感じになっちゃったっすね」


「いや、めっちゃ催促してたでしょ、いまの」


「ばれたっすか? あははは!」


「あーっはっはっは! ウケる!」


 そんな感じで、壮志郎とアーペインの酒盛りは結構いい時間まで続いたのだった。




 翌日。

 前夜に痛飲した割に、壮志郎もアーペインもけろっとした顔で起き上がってきていた。


「結構飲んだのに、思ったよりも平気なのよね。おじさんもまだ若いってことかしら」


「ダンジョンマスターは回復力が高くなりますので」


 ダンジョンマスターというものの身体が便利なだけであって、おっさんはおっさんなのである。


「俺の場合は単に若返ったってことなんすかね。めっちゃ体調いいんすけど」


「それもありますが、アーペイン殿の場合は対毒系のスキルを添付した影響もあるかと」


 調査でどこかに潜入した時などに、毒にやられても困るからである。


「ていうかアーちゃんお箸使うのめっちゃうまくなってない?」


「まあ、馴れ? っすかね?」


「すき焼き食べるときに使ってただけなのに。末恐ろしいわぁ」


 アーペインと壮志郎は今、朝食を食べていた。

 ご飯にアサリの味噌汁、卵焼きと漬物である。

 もちろん、ウィーテヴィーデも一緒だ。

 壮志郎もアーペインも、すっかり砕けた口調になっている。

 どう考えてもアーぺインの方が色々な意味で「上」なのだが、一応壮志郎の方がダンジョンマスターということで、ため口になっている。

 アーペインの口調がかなり軽いのは、肉体年齢に引きずられているのが理由らしい。

 歳を食ってからはずいぶん落ち着いたが、昔はブイブイ言わせていたというのが本人の言である。


「で、今日から早速調査始めるんすか?」


「いや、その前に思ったんだけどね? アーさんって元々ゴブリンだったわけでしょ? 今の身体うまく動かせるの?」


「あ、そういわれればそっすよね。どうなんだろう。わかんねっす」


「だからさ、いっそのこと、あのー、なんだっけ。言葉出てこなくなっちゃった」


 壮志郎は数秒眉間にしわを寄せると、パッと目を見開いた。


「そうだ、ダンジョン! ダンジョンでさ、体動かしてみてもらおうかと思って」


 立場上、相当重要で常日頃から使っている言葉なはずなのだが、唐突に突然出てこなくなのだ。

 その人物のおっさん力は、言葉が出てこなくなる頻度で測ることができる。

 壮志郎の持論の一つである。


「ダンジョンで体を動かす、っすか。なんか、元々の感覚のせいか、モンスターと戦うイメージっすけど」


「そうそう。そうしてもらえたらうれしいなぁーって思って」


 壮志郎曰く、アーペインには今作っているダンジョンの中で、モンスターと戦ってほしいのだという。

 相手をするモンスターは、すでに作られているゴリリン達だ。


「っつーか、ゴリリンってなんすか?」


「ウィーテヴィーデの作った戦闘用の自動人形でございマスデス」


 器用に漬物でお茶碗をぬぐいながら、ウィーテヴィーデが自慢げに言う。


「ほぉ。なんか強そうだなぁ、名前の響き的に。わっかりました、んじゃぁ、やらしてもらいますわ」


「おじさんが言っといてあれだけど、大丈夫? 危なくない?」


「まぁ、ムリはできねっすけど、体の慣らしは必要っすから。逆にありがたいぐらいっすよ」


 そんなわけで、アーベインは2、3日の間、ダンジョンで運動をしてもらうこととなった。

 ダンジョンの使い勝手の確認としても、悪くはないだろう。


「じゃあ、なんか武器とか道具とか準備しないとね。ソッティー、お願い出来る?」


「わかりました。アーペイン殿、得物は何をお使いになりますか」


「俺っすか? ナイフか短剣があれば有難いんっすけど」


「いくつかリストアップしておきます。ダンジョンコアで取り寄せられますので、選んでいただいたらすぐに届きます」


「マジっすか。便利なんすね、ダンジョンコアって」


「おじさん、全然画面見えないんだけどね」


「そうなんすよねぇ。歳食ってくると目がやられるんすよ。今はめっちゃ快適なんすけど。体めっちゃ若返ってるっすから」


「それよ。アーさんみたいにおじさんも若返れないの? ダンジョンコアで」


「そういうのは無いみたいですね。ダンジョン力を使っても不可能なようです」


「シンプルにつらい」


 ダンジョンマスターじゃなくて、モンスターとして呼ばれた方がよかったんじゃなかろうか。

 アーペインという比較対象ができてしまったせいで、そんな風に思うようになる壮志郎であった。

知らんうちに文字数が十万文字ぐらいになっていました

十万文字行ってるのにダンジョンがまだ出来上がってないのは、アマラさんが完成したダンジョン強くない?

っていうのよりも、ダンジョンを作って維持管理してる人たちの悲哀が見たいからです(

店や祭りっていうのはやってるときも大変だけど、準備も大変なのよ、ということで


今回は新人が出てきましたね

次回には周辺調査終わらせる予定です

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 王様、土偶にどんな思い入れが……
[良い点]    ただの冴えないおっさんである壮志郎だが、実はとある分野においては余人並ばぬ技と呼べるものを持っていた。    飲みニケーションである。    地球時代から、壮志郎の飲みニケーション…
[良い点] 仲良くなれたようで何よりです [一言] 名前ド忘れするの分かりすぎて泣いてます
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