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反逆の台本

掲載日:2026/04/27

この作品は決められたことの結婚相手の視点です。

私は、この世界に疑問を持っていた。

なぜ従うのか。

なぜ抗わないのか。

誰もが決められた通りに生きている。

それを、当たり前のように受け入れている。

気持ち悪かった。

だから、打ち明けた。

結婚相手の彼に。

すると、彼は少しだけ驚いて——

同じことを言った。

「俺も、そう思ってた」

その瞬間、少しだけ救われた気がした。

この世界は、間違っている。

そう思っているのは、自分だけじゃない。

なら——変えられるかもしれない。

私たちは、動いた。

決められた流れを外れ、

与えられた役割を拒み、

反逆した。

最初は、小さく。

だが、すぐに広がった。

同じように違和感を抱いていた者たちが、

少しずつ集まってきた。

世界が、揺らぎ始める。

——はずだった。

途中で、気づいた。

あまりにも、順調すぎる。

障害がない。

偶然の一致が多すぎる。

まるで——

ここに至ることが、前提だったみたいに。

嫌な予感がした。

私は、彼の紙を見た。

本来、他人のものを見ることは許されていない。

だが、もう関係なかった。

そこには書かれていた。

「彼女と共に、反逆を起こす」

息が止まる。

視線が、震える。

ゆっくりと、自分の紙を見る。

そこにも、書かれていた。

「彼と共に、反逆を起こす」

しばらく、何も考えられなかった。

やがて、彼が口を開く。

「……どうする?」

私は、少しだけ考えた。

そして——笑った。

「別に」

彼を見る。

「最初から決まってたなら、それでいいじゃない」

驚いた顔をしていた。

でも、続ける。

「だって、ここまで来たのも“私たち”でしょ?」

少しだけ、間。

「選ばされたとしても、選んだのは事実だよ」

彼は何も言わなかった。

ただ、少しだけ視線を落とした。

私は前を見る。

もう止まらない。

止まる理由がない。

反逆は続く。

予定通りに。

完璧に。

どこにもズレることなく。

——それが、正しいからだ。

決められていたとしても、それを選んだと感じるなら、それは本当に偽物なのか。

読んだ人それぞれで考えてもらえたら嬉しいです

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