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フォニックス オワリノハジマリ  作者: ことこん
第六章 red carpet
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プロローグ 療養

一日目:AM十一時


 暗い暗いまどろみを抜けて、俺、ライトは目を覚ます。

「やぁ。やっと起きたね」

すぐ側にはミネーシャがいて……俺はベッドに寝かされているようだった。

「こ、こは……」

声が掠れる。ミネーシャは俺の額に置いていたタオルを替えた。

「簡単に言えば、僕が医療器具を置いていた場所、かな。昔馴染みがいてね。君も知ってる人さ」

ぼんやりとした景色の中、誰かが近寄って来る。

「ライトお前、本当に大丈夫かよ?」

この声は、

「あぁ、フェルクか……」

フェルクの言う通り、初撃で躊躇った俺は、ムルルの一撃を腹に喰らった。それだけじゃない。そこから掴み合いになって、上半身はボロボロの筈だ。

「君、僕がいなかったら死んでたよ。でも、結構の間眠ってるかと思ってた。そこは流石の気合いだな」

感心感心、とミネーシャは言いながら俺の側に座る。

「えっとだね。君の治療について伝えておこう。

骨に関しては手術の必要は無い。だが、神経とか筋肉系はちょっと深追いしすぎたね」

「えっと……それは……」

「あぁ。縫合だ」

そこでミトさんがやって来る。

「引退した後だから、腕は鈍っているかもしれないけれど」

そっか。ミトさんは元々そっち系の人だったな。医者らしいミネーシャと知り合いでも不思議ではないか。

「子供たちは去っておけ。よしライト、後もう少し眠っていてもらおう」

そこからの記憶は一切ない。


 それから丸一日。

「おはようライト君。やはり丈夫だ。人間界からしてみれば驚異的な回復力だろうよ」

流石に動かせる訳では無いが、見た目は元通りになっていた。

「ありがとう……」

「だが抵抗力は弱っているからな。大人しく点滴を打たれておくと良い」

「飯は駄目なのか?」

「消化に体力を使ってどうする。寝ておけ。それとも僕の研究に付き合ってくれるか?」

「こえーよ」

「これが成功すれば、君のk」

ミネーシャはミトさんに引っ張られていった。ついでにミトさんは腰の下にクッションを入れてくれた。

しばらくはここで療養か……。

ムルルを掴んだ感覚が、怪我がマシになったからか帰って来た。

『どっちなんだよ!殺すなら殺せよ!』

俺は自分で決められずにあの一線を越えてしまった。情けない事この上ない。

なんとなく、ギルド様の最期のメッセージを思い出す。

何回か聞き返しているうちに、続きがある事に気づいたのだ。

『もし、キマイペに会ったら、今から言う事を聞かせて下さい。

あなたの目の前にいるのは、私の大切な部下です。一度で良いから、力を貸してやってくれませんか?』

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