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では気分転換に、のちに"勇者"と呼ばれる青年が魔王から王女を助け出す話をどうぞ  作者: 神山
序章 ー始まりー

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page.2 素直になれない後悔

 -今から数年前-

 ジゴホウ国では、太陽が落ち静まり返ることなく城下では屋台が立ち並び、ジゴホウ国の城が一際輝いていた。この日は、ジゴホウ国王女 ネムレリア・ティアドロップの14回目の生誕祭が行われていた。国民の溢れんばかりの祝いと、隣国からの王族が祝いに来ていた。

 ネムレリアは、齢14という若さでその中心にいても動じない立派な姿を披露していた。

 ネムレリアは衣装替えと伝え、一度裏へ消えた。優雅に歩いていた歩幅がどんどん大きくなりアスリート並みにきれいなフォームで一目散に人気のないラウンジに逃げ込んだ。

「あぁ~~!!!疲れた!何このヒール!?歩きづらい!誰が発明したの?ど、どういう意図で製作されたのかしら?小一時間問い詰めたいわ!」

 先ほどとは正反対に、年齢相応の態度になりラウンジの柵にもたれかかった。キレイなドレスのスカート部分をバッサバッサと扇ぎ、走って蒸れた身体を冷ました。

「暑い~いつまでやるのかしら?まだ"アイツ"といた方がマシね」

 ネムレリアのあられのない姿を少し離れた場所から失笑しながら近づく人影があった。

「主役のみっともない姿みーっけ!」

 パシャッ!カメラで撮影した音に気づいたネムレリア。

「あ!盗撮!」

 そこにいたのはブレイブ、ネムレリアとは幼なじみでネムレリア唯一の友達であった。端正な顔立ちで切れ長の瞳に、クセのある髪を目が隠れない長さで、ヘッドホンを耳に当てていた。

「よぉネム。主役が抜け出していいのか?探してるだろ?」

「別に!祝うのはどうせ最初だけよ。今は偉い人同士で腹の探りあいしてる頃よ」

「ひねくれるなよ、皆喜んでいるさネムを」

 ブレイブは、ネムレリアの隣に行った。

「どうだかね…毎年やらなくてもいいわよ。だって、『誕生日おめでとう』『ありがとうございます』だけの会話よ!?」

 不服そうに頬を膨らませるネムレリアに、年相応の反応にブレイブは少し胸を踊らせていた。

「…ブレイブは祝ってくれてるの?」

 ネムレリアは、少し顔をうつむかせてブレイブに聞いた。その姿にブレイブは一度目を閉じ、一拍おいて口を開いた。

「べ、別に!?お前から招待状きたからタダ飯食べるために来ただけだし!今日はラッキーだったぜ、キレイな女の人たくさん見れたからな!」

 口を尖らせ動揺しながらネムレリアに言ったブレイブ。少し悲しそうなネムレリアを見て、胸がズキッと痛むブレイブ。本当の気持ちを言いたいが、今さら言えずいらないプライドが邪魔をする。だが、少しだけでも…とチラッとネムレリアを見て口を開こうとした。

「ネム…ゴメ、、」

 ドゴォォン!!背後から聞こえる響く爆発音に、2人は肩をすぼめた。

「なに!?」

 音のする方を見ると、明るい屋台の灯りが爆炎に変わっていた。

「なんだよ…これ」

 ネムレリアとブレイブは何が起きているのか把握できず立ちすくしていた。我に返ったネムレリアが慌てたように

「状況はわからないけど、国の皆が危ないわ!」

「そ、そうだな!みんなのところに行こう!」

 2人はラウンジから宴会場へ戻ろうとした。走る2人、背筋がビリッと痛むブレイブ、それに気づくネムレリア。

「どうしたの!?急がないと!」

「や、ヤバイ…なにか来る…!」

「え?」

 ブレイブは、上空に感じる不穏な気配に視線を送ろうとした時、漆黒の羽織りがネムレリアを覆った。

「ネム!?」

「ちょっ!何これ!」

 ブレイブは、目の前に感じる力に膝がぐらつき倒れこんだ。

「ぐっ…!頭が…!」

 ブレイブは強い頭痛に頭を抑えた。この中で、ネムレリアの悲鳴がこだまのように響く。

「ブレイブ!!」

 ネムレリアはブレイブに向かっててを伸ばした。

「ネム!」

 漆黒の羽織りの中には、ネムレリアと仮面を付けており顔を見えないが、確かに人間であった。

「誰だお前は!」

「か弱い者よ、守る力がないのならそこで這いつくばるがいい」

 重厚な声から放たれる言葉に身体が震え上がる。しかし、今ある勇気を振り絞りブレイブはネムレリアに手をのばす。2人の指先が触れた瞬間、ネムレリアの胸が温かく光り、手と手を伝いブレイブに流れ込んだ。

「うっ!!」

 ブレイブは少し痛みを感じたが、手を離さぬよう指先に力をこめた。

 その光景を見ていた謎の仮面は、仮面の奥から目を見開き

「これが"例"の…」

 裏拳でブレイブを殴り飛ばし、掴んでいた指先が離れていまい、壁に打ち付けられた。

「うぉえ!」

「ブレイブ!」

 ネムレリアは、うずくまるブレイブに涙を流し、謎の仮面を睨み付けた。

「なんてヒドイことを…!」

「…ふん、我を目の前に見込みのある小わっぱだ。今に始まる運命に立ち向かうといい」

 その言葉を残し、ネムレリアと共に夜に消えた。

 ブレイブは痛みをこらえ、這いつくばり手を伸ばした。

「ネムーーー!!!」

ありがとうございました。

ヒロインの誘拐を書きました。あらすじで書いてるので隠しませんが、拐ったのは魔王と言われる人物です。

ネムレリアはブレイブに何を譲渡したのでしょうか?

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