page.1 世界を守るため
この話は、縦軸が主人公が魔王軍に拐われたヒロインを助け出すになります。
その"前後"に様々なストーリーが紡がれる前日譚を書いていきます。
―雲ひとつのない晴天の下―
魔族と人間族の間で結ばれた和平条約。その記念式典が行われていた。広い式場には角の生えた魔族と人間が混同になり、仲良く話していた。そこにアナウンスが流れた。
「では、ここでこの式典の代表者のネムレリア・ティアドロップ様とティターニア・F・ローズ様よりお言葉を頂戴いたします」
参加者が一同に注目する壇上には、まだ若い2人の女性が各方面にお辞儀をして登壇した。
ネムレリア・ティアドロップ 月明かりのように輝く銀髪で深い青の瞳をした少女
ティターニア・F・ローズ 何者にも染まらぬ黒髪で汚れを知らぬ純白の瞳をした少女
「2人ともお美しい…」
参加者達はみとれるほどに美しい2人。最初に口を開いたのは、ティターニア・F・ローズ。マイクに口元を近づけ今の気持ちを声にのせた。
「魔族と人間族との和平条約を結び、早5年の月日が流れました。ここまでに様々な苦難と非情な現実を見てきました。この世界には、まだあの頃の戦争の焼け跡が深く刻まれています。この焼け跡は消してはいけません、我々は教訓として後世に語り継ぎ、2度と争いを起こさないために、和平条約を隣にいるネムレリア・ティアドロップと誓いました」
ティターニアは、微笑みながら隣で座っているネムレリアを見つめた。ネムレリアはそれに微笑みで返しティターニアの隣へ歩みよった。ネムレリアはマイクに口元を近づけた。
「あの頃のことは良い出来事とは言いがたいですが、今でも昨日のことのように思い出します。私はかつて魔王軍に誘拐をされました。そして、勇敢な方々の尊い命の上に私はここに立っています。…その中でも、私を助け出してくれた人のことを思い出します…」
ネムレリアは、悲しくも悲観的ではなく誇らしくも思えるような顔をしていた。
「記念すべき大事な日に、ここにいないのはとても残念だと感じております」
ネムレリアは、空いている席を見つめていた。
「和平条約を結んでからは、"彼"を勇敢な姿と名前にちなみ、"勇者"と呼ぶようになりました。とても懐かしいです…あれは今から数年前になります…」
―今から数年前と少し前-
ありがとうございました。
ヒロイン達のスピーチから始まる流れを書いてみたかったので、ここまでとなりました。
次回は、ヒロインが拐われる前後の話にしようと思います。重厚な作品にする予定なので、ブックマークお願いします。




