第三話
とりあえず‥繁華街のふるーーーーい‥24時間やってるスーパーに入って、トイレの個室の中に‥タクミ君を待たせて‥パンツと子供用のズボンを買った。私は何をやってんだろ‥
「お待たせ‥汚いから‥ズボンとパンツ脱ご?」
「ぅん‥」
痛い事と怖い事をしないという言葉を信じてるのか‥淡々と私の指示に従ってくれた。
新しいパンツとズボンを履かせて‥スーパーを出た‥
そこで思わぬ光景を目にする‥繁華街の真ん中で1人の若い青年が首輪つけられ、裸で四つん這いにさせられ‥女の人に引っ張られている。
「ゥッウッ‥ヒッ‥ウッ‥」
タクミ君が泣き出してしまった。きっと自分もあーなるんじゃないかと、怖くなったのか?、、
てか、若い青年を引っ張ってるのは、あろうことか、千佳だった‥
「あ!真由さん‥おつかれっす」
「あんた?その男は?」
「あ?コイツ?昨日言ってた彼氏オークションで落とした‥あたしのペットっす?‥ママぁ‥ママぁって叫んでたんすけど、腹に5発くらい、いれたら、大人しくなりましたっす‥‥‥おら?真由さんに挨拶しろよ?」
ドゴッドゴッ‥千佳が、ペットの腹を蹴る‥
「ハジメマシテ‥マユサン‥」
千佳のペットの腕やお腹はアザだらけになっていて、全裸にされたお尻には、タバコでつけられた火傷の跡もある。
「ゥウッ‥ぁ゛ぁーーーーーん‥」
とうとうタクミ君が声を出して泣き出してしまった‥こんなの見せられたら誰だって怖くて泣き出すかもしれない‥私は‥自分よりも背が低いタクミ君を抱き上げた‥
「おい!千佳‥2度と私の前にそのペットを連れてくるんじゃねーぞ?」
「はい!すんません!あのもしかして‥その子って‥‥彼氏オークションの?ペッ‥」
「タクミ君よ‥‥美雪に言っておいて‥もう彼氏オークションやらなくていいって、あと!うちのグループの全員にも通達しろ!」
了解っすと言って‥はやばやと、去っていった。
タクミ君が私に抱かれて泣いてる‥子供のあやし方なんて分からない‥どうすれば泣き止むの?てか?小学6年生ってすぐ泣くの?もっと大人じゃないの?でもこんな仕打ちを受ければ誰だって泣くか‥
誰かが、やってたように、少し揺らしてみても‥一向に泣き止まない‥
「お願い泣かないでよ‥痛い事も怖い事もしないからさぁ」
「ゥッぁ゛ーーん‥ママぁ‥ママぁ」
くっ‥そらそうなるよな‥返そうかな‥返せれるのかな?でも一度人権を失うと‥返品できないって聞いた‥
「あら?弟さん‥」
近くのオバサンに声をかけられた。
「えっと‥そうっす‥泣き止まなくて‥」
「そういう時はね、お尻や背中をトントンと叩くのよ‥これはお母さんのお腹がいた時に聞いていた。心臓の音のリズムに似ていて、安心するらしいのよ、少し大きい弟さんみたいだけど、安心するんじゃないかしら?」
私はアドバイスどおりに‥心臓の音と合わせて、トントンと叩いてあげた‥しばらくすると、泣き止み‥力がスッとぬけ‥寝てしまったみたいだ、
てか、だんだん腕が疲れてきて、モゲそう、おぶろう‥今度はおんぶをしてあげて、家に急いだ‥