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世界最強の元一般人 ― 神に選ばれた落ちこぼれ、最強の“使い方”で異世界を掌握する ―  作者: ITIRiN
第4章:奪う覚悟 ―最強が初めて守るもの―

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第40話:神様、説明が雑すぎます

「駄女神」という言葉に反応したルナは、文句を言いながらも、

少し気になることを口にしつつこちらへやって来た。


「おい、お前、自分のことどこまで話した?」


「どこまでって、あんたとの関係も含めて――全部」


「はあ⁉ 全部って……全部!?」


「だって最初は適当に誤魔化そうとしたんだけど、

ミナに全部バレちゃうんだからしょうがないじゃない」


……確かにミナは嘘を見抜ける。

でも神ならそれくらい誤魔化せよ。

もし他国の王や貴族にバレたら、暗殺者やら“お近づき狙い”のやつらが押し寄せてくる未来しか見えねぇんだけど。


「もしかして今マイカがいないのって……」


「マイカさんには申し訳ないのですが、内容が内容でしたので、

資料としてまとめてもらっています」


外に出たら大騒ぎ確定の“神と異邦人の関係資料”を、

平然と作ってるマイカ……肝が据わりすぎだろ。


「ご主人様は極秘事項の塊ですね。

また知られてはいけない秘密が増えましたよ」


「私なら、この国を敵に回すのだけはごめんね」


「お主、このルナという者とどんな関係なんじゃ?」


「面倒くさいから、後でマイカがまとめた資料でも見てくれ」


面倒というのも本音だが、

“働きたくないから異世界で王になりたい”なんて、

神にお願いした当人の口から言えるわけがない。


「で、私に何の用なのかしら? 今、子供達と交渉中なんだけど」


「さっきも言ったが、椅子くらい神の力で出せよ」


「私の家は和風建築なの。椅子なんて持ってないし、

あったとしても持ち歩いたりしないわ」


「じゃあ、あそこにあるから自分で持ってこい」


そう言ってリビングの方を指すと――


「嫌よ。面倒くさい。

魔法で引き寄せられるならまだしも、

あんたがこの建物の周囲に変な結界張ってるせいで、それも出来ないのよ」


「んあ? いくら俺がチートでも、お前神だろ?

そんな結界ぐらい無効化できるだろ」


「本来の私ならね。

でも人間界に降りる時は“仮の身体”で来てるから、

極端に力が制限されてるのよ」


「ふ~ん……。まあいい。

それより一つ聞きたいことがある。

ミナ達を不老にしたのは分かったけど、デメリットとかないのか?

こっちの世界でも“不老魔法”はあるが、

どうも病気関係は治癒魔法じゃ治らないらしいんだが」


「私は神よ? 人間が作った魔法より高性能に決まってるじゃない」


……その“人間側”に向かって堂々と言うなよ、駄女神。


「じゃあ、私達は“不老”になっただけで、他は何も変わらないってことでいいのかしら?」


「それだけじゃなくて、セリアの場合は一度不老を解除して、

大人の身体になってからまた不老に戻すこともできるわよ。

まあ、さすがに“大人→子供”に戻すのは無理だけどね」


最後の部分、なんでそんなドヤ顔なんだよ。

俺が犠牲になったから分かっただけだろ。


「それじゃあソウジが私の身体に飽きたとしても、

もう一度誘惑できるってことになるわね」


「その言い方だと、俺がとんだクズ男みたいじゃねーか」


「でも、こいつの場合、すでに三人もお嫁さんがいるんだし、

セリアは“ロリ巨乳担当”でいいんじゃない?

他のタイプは別の子に任せればいいし、

それでも足りなきゃ新しいお嫁さんを増やせばいいだけでしょ」


「人を女好きのクズみたいに言うな」


「こっちに来てからまだ日が浅いのに三人も囲っておいて、よく言うわね」


「たまたまタイミングが重なっただけで、狙って増やしたわけじゃねぇ」


……言い訳っぽいけど、事実だからしょうがない。


「あの、ルナ様。お話の途中で恐縮ですが、一つお伺いしても?」


「別に、答えられることなら何でもいいわよ」


「私達は“不老”のままでも病気を治せるとのことでしたが、

ご主人様はどうなるのでしょう?

できれば、ご主人様にも同じ魔法をかけていただきたいのですが」


「あ~、それね。

私も最初は“ついでだしやってあげよう”と思ったんだけど……。

私の力不足とかじゃなく、普通に出来なかったのよね」


……『なんでかしら?』みたいな顔すんな。

思い当たる理由なんて、一個しかねぇだろ。


「どう考えてもお前のせいだ。

見た目が厨二っぽくなっただけじゃなく、自分に治癒魔法も使えなくなった。

で、今度はこれかよ。副作用多すぎだろ」


「私も初めてだったんだからしょうがないじゃない!

それに、ワザとじゃなくて親切心でやったのよ? もう許してよ」


「ん? それって、さっきお主が言っておった“副作用”というやつかの?」


「ああ。俺の見た目が変なのも、二日酔いで苦しんだのも、全部こいつのせいだ。

で、今また一つ追加されたってわけだ」


……ん? なんか空気が一気に変わった気がする。

殺気ってやつか? いや、今の俺にはよく分かんねぇけど、多分それだ。


「ちょ、ちょっと! みんな、いきなり怖いんですけど!?

これ全員、あんたの女と専属メイドでしょ⁉ なんとかしなさいよ!」


なるほど――この殺気っぽい気配を放ってるのは、ミナ・リア・セリア・ティアの四人か。

……流石は神、俺には“誰が怒ってるか”までは分からなかった。

ついでに“なんで怒ってるのか”も分からんから、手の打ちようがない。


「お主が神だかなんだか知らんがの。

こやつに危害を加えたのなら――容赦はせんぞ」


「私達を“不老”にしてくださったことには感謝しますが、

ソウジ様を苦しめている原因を作ったのがあなた自身だというのなら……話は別です」


あー、なるほど。それで怒ってるのね。


「いいぞ! もっと言ってやれ!」


「なに煽ってるのよ!? 病人は黙ってなさいっての!

……で、でもさ! こいつに治癒魔法が効かないおかげで、

本来できなかった“看病イベント”ができたんだから結果オーライじゃない?」


お前の言う「結果オーライ」ほど信用ならない言葉ないわ。


「う~ん……確かに熱で弱ってるソウジ、可愛かったし。

キスもさせてくれたから、アリといえばアリね」


「これからもご主人様のお世話ができると考えれば……悪くはないですね」


……えぇぇ!? なんで納得してんの!?

ミナ! お前からも何か言えよ!


「じ、実は私も……。熱で少し赤くなったソウジ様の寝顔が可愛くて……キス、してしまいました♡」


よくそれでルナに怒れたな。

感謝すべき立場だろお前。


「……こやつの女子三人が納得しておるというのもあるが、

強すぎる力を持つ者でも病気になる――

それを“人間らしく見せる”のは悪くないのう」


ティアの言葉だけは、妙に説得力があって何も言えねぇ。

……あとルナ、ドヤ顔やめろ。


「そういえば……ソウジの身体、さっきより熱くない?

私が膝に座った時は、こんなに熱くなかったような……」


その言葉に反応したティアが、背中から羽をはばたかせて俺の前へ飛んできた。

そして額に手を当て――


「……かなり熱が上がっておるではないか⁉

ここに来る前から怪しいとは思っておったが、なぜ言わんのじゃ!」


「言われてみれば熱いような……? でも丁度いい気もするんだが」


「それはお主が冬でも半袖半ズボンで寝ておるからじゃ!

熱のせいで丁度良く感じておるだけじゃ。――ほれ、わらわがベッドまで運んでやる」


「どうやって運ぶんだ?」と思う間もなく、

ティアは俺の背後に回り、軽々と身体ごと持ち上げた。


ロリババアの見た目で持ち上げるとか……すげぇ。

太陽の光に弱いのはデマだったけど、力持ち設定はマジらしい。


「あっ、おいルナ。日本行って“うどん”買ってきてくんね?」


「なんで私がおつかい!? しかも“うどん”!?」


実はここへ来る途中、ティア経由でエメさんから「食べたいものはありますか?」と聞かれていた。

けど、この世界の“病人食”はパンかスープ系ばっか。


だから昼とは違う雑炊を頼もうかと思ったが――

丁度ここに、“日本に行ける駄女神”がいたので、ついでに頼むことにしたのだ。


「元を辿ればお前が来たせいで熱が上がったんだ。スーパーくらい行ってこいよ」


「もう時間切れじゃ。ルナがうどんとやらを買ってきてくれるよう、布団の中で祈っておれ」


ティアはそのまま俺を抱えたまま部屋を出て、

タイミングよくドアを開けたエメさんに軽く会釈すると――

俺はそのまま、自分の部屋へと強制連行された。

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