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世界最強の元一般人 ― 落ちこぼれ天才、最強の『使い方』で人生逆転!  作者: ITIRiN
第3章:築かれゆく王の日常、そして勇者召喚の影

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第21.5話:褒め方が分からない俺と、大人なセリア

俺たちの話が終わって少しすると、扉の開く音と同時に――


「どうですかお兄ちゃん! このお洋服、似合いますか?」

「おお、似合ってるぞアリス」

「ソージ兄! うちは!? うちも似合う?」

「もちろんサラも似合ってる。……っていうか全員似合ってる、似合ってる」


少なくともあと三回は続く流れに気づいた俺は、本当のことなのでそう答えた。

エレナとリーザは素直に喜んだが、セリアだけは――


「駄目ね、ソウジは。女の子を褒める時は一人ずつ、そして全員に違う感想を伝えるものよ」

「あーもう‼ ホントお前は大人だな!」

「そうじゃぞソウジ。で、わらわはどうじゃ?」

「お前はさっき聞いてきただろ」

「あの時はマイカと話してて無視しおったじゃろ。それにわらわを“図々しい奴”みたいに扱って、マイカといい感じになりおって」


……うん。確かにティアを無視したし、言い方は悪いがマイカとはいい感じになれた。

八割ぐらい俺が悪い気もする……が!


「お前、袋を受け取ってすぐに部屋から出てったろ? だから素直に褒める気にならん。

でもセリアは別。……大人っぽい雰囲気のおかげで、そのメイド服よく似合ってるぞ」


こいつ、他の四人より一人だけ大人びた空気を纏っていて、胸もやたら目立つ。

コルセットで形が強調されてるせいか、正直ちょっとドキッとする。

……多分マイカより大きいんじゃないか? いや、絶対に口が滑っても聞けないけど。


「ふふっ♪ 今回は褒めた後に頭を撫でてくれたから、及第点くらいはあげるわ」

「そりゃどうも」


セリアは実年齢よりも大人びているせいで、ついミナ達と同じように接してしまう。

本人が気にしてないなら、このままでいいか。


「よし、せっかくみんなメイド服に着替えたんだし、夜ご飯の準備を手伝ってくれないか?」

「「「「「はーい!」」」」」

「それじゃあ、先にキッチンに行っててくれ」


……ふむ。なんとなくだが、子供の扱いが少し分かってきた気がする。


「よし、五人はキッチンに行ったな。――エメさん、さっきはありがとうございました」

「何のことですか?」

「子供達に俺らの会話を聞かせないように、途中で連れ出してくれたでしょ?

正直、あまり聞かせたくない内容だったので助かりました」


実はアリス達五人は、俺がセレスさんに助言を受けている間に「新しいメイド服に着替える」という口実で

エメさんが他の部屋へ連れ出してくれたのだ。

セリアだけは残ろうとしたが、強引に引っ張られていった。


「そうですか。旦那様のお役に立てたのなら良かったです……が! 今後は気を付けてくださいね」

「はい、すいませんでした」


「子供達を連れ出してくれたのは助かりましたが、エメさんにも――

ソウジ様が私達を想って反論してくださっていた姿を見て欲しかったです」

「あの時のソウジ君、物凄く真剣で、ティアさんですら茶化さなかったしね」

「うむ。わらわも長い間生きてきたが、あのような考えをする者は初めて見たのう」

「それは興味深いですね。あとでぜひ、お話を聞かせてください」


……頼むから俺のいないところでやってくれ。

本気で褒められると、どう反応していいか分からない。

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