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世界最強の元一般人 ― 落ちこぼれ天才、最強の『使い方』で人生逆転!  作者: ITIRiN
第3章:築かれゆく王の日常、そして勇者召喚の影

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第15話:この国に必要なのは、怪物じゃない

それから俺はミナとリアーヌさんに支えられながら城――いや、もう自分たちの"家"に戻った。

みんなもそれぞれの寮や持ち場へ向かっていく。


で、今の俺の状況はというと――


「それで、なんで俺はミナに膝枕されてるんだ?」


家に帰ってすぐソファーに寝かされると思ったら、まさかの膝枕。

しかもリアーヌさんはティアや新人メイド達、マイカを連れて風呂へ。理由は簡単――アリス達がまだ14歳だから、心配なんだと。


「なんでって、昨日はリアーヌがソウジ様を膝枕したんですから、今日は私の番です♪」


「いや、それ答えになってない。てか国王(仮)が膝枕されながら介抱って、情けなくないか?」


もし強敵との戦闘の末ならまだしも、やったことといえば転移とディメンション・シェルフで城を出し入れしただけだ。


「情けなくなんてないですよ。むしろ皆さん"安心した"と思います」


「はあ? 王が魔力枯渇で倒れて安心するわけないだろ」


「いいえ。ソウジ様が"とんでもない魔力"と"伝説級の魔法"を次々使ったせいで、皆少し怖がってました。

でも……倒れる姿を見て、“同じ人間なんだ”って思ったはずです」


「…………」


強すぎるだけでも駄目、か。

駄女神から能力をもらった時から"力は極力隠そう"と思ってたけど、甘かったな。


「ですから、人前では力を抑えてください。もし“全属性・全魔法”に加えて膨大な魔力を持つと知られたら……"最悪、この国だけじゃなく全世界が敵になります"」


「ああ。人間は強さを求めるくせに、手が届かない存在は排除しようとする。

"恐怖心に勝る利益なんて存在しない"」


「そういうことです。ですからクエストなど"人目のない場"だけにしてください。

くれぐれも"全魔法が使える"なんて言わないでくださいね」


「分かってる。もしバレたら、力を利用したい連中が“政略結婚”とか言って貴族の娘を押し付けてくるに決まってるしな。そんなのごめんだ」


「ふふっ。誰だって好きな人と結婚したいですしね。私も……もちろん」


「ちなみにミナには婚約者とか許嫁とかいないのか?」


「気になりますか?」


「いや……いないだろ」


「ちょっと、なんで決めつけるんですか!」


「だって、そんな相手がいたら俺を膝枕なんて出来ないだろ」


「……うぅ。ソウジ様って中身は子供みたいなのに、時々すごく鋭いんですよね」


「結局、俺はミナの中で子供なのか、大人なのかどっちなんだ?」


「"大人ぶってる子供"、ですかね。でも……そういうところも私は好きですよ。カッコよくて、可愛いです」


そう言って、ミナは俺の頭を撫でてきた。

悪い気はしなかったので、そのまま黙って受け入れた。


……王ってのは、強いだけじゃ駄目なんだろうな。

“怖くない存在”だと、示し続けないと。


それができなきゃ――この国は、俺を王にしてくれない。

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