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世界最強の元一般人 ― 落ちこぼれ天才、最強の『使い方』で人生逆転!  作者: ITIRiN
第3章:築かれゆく王の日常、そして勇者召喚の影

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第14話:王城収納完了――"ここが、俺の国の始まり"

それから俺はここにいる人たち全員にブレインリンクを使い、これからの生活に必要な知識を与えた。

理由は単純。ミナが面接をしている間に、俺は騎士団の寮や警備室を新しく造っていたからだ。


自分の城は地球の技術を詰め込みまくった最新仕様なのに、部下たちの拠点が中世ヨーロッパレベルじゃあ差がありすぎる。

そんな環境格差が続けば、いつか不満が爆発するのは目に見えていた。


外観はこの世界に合わせたが、素材や設備は全部最新式。

じっくり触られれば一発でバレるだろうけど。


「言っとくけど、これは俺の下で働いてくれる人たちのために用意したものであって、一般公開する気はないからな」


「陛下、一つ質問ですが。私たちが騎士団寮以外に住むのは可能ですか?」


「ああ、構わない。ただし俺からの技術提供は一切なしだ。その点だけ注意しろ」


「それは当然です。ソウジ様が全部に手を回していたらキリがありませんし。

騎士団寮なら住宅街から離れているので問題ありませんが、普通の家に住むとなると周囲の目があります。

もし"ソウジ様のおかげで便利な暮らしをしている"と知れ渡ったら……どうなると思います?」


「まあ間違いなく国民が"自分の家も同じにしてくれ"と坊主のところに押し寄せるだろうな」


「そうだな。下手すれば移民が爆発的に増えるか、戦争になるか。どっちにしても"最悪"だ」


ラノベの主人公はよく地球の技術をばら撒くが、現実的に考えれば"危険極まりない"。

"じゃあ他国にも広めればいい"と思うかもしれないが、俺が繋がりを持っているのはマリノ王国のミナだけ。

他国との関係を築く前に広めれば、バランスは一気に崩壊する。


「正解です、ソウジ様。ですから技術力のことは国家機密とまでは言いませんが、無闇に広めないようお願いします」


「おいお前ら。こいつ関係で余計な真似をすれば、この姫様とリアーヌから俺は庇いきれんぞ。

……二人とも、坊主のことかなり気に入ってるみたいだしな」


「アベル。皆さまの前で、そういう失礼なことは言わないでください」


リアーヌさんは静かに怒るタイプか……俺も気をつけよう。


「よし、最後にこの城と俺の城を庭ごと交換する。全員、外に出ろ――いや、面倒だ。まとめて転移するか」


そう言って全員を門前まで転移させると、全員が固まって俺を見てきた。


「なんだよ、そんなに珍しいか?」


「坊主、知らないようだから言っとくがな。この人数を一度に転移させるなんて、どれだけ魔力が必要か分かってるか?」


「知るわけねーだろ。そもそも魔力が減った感じもしねーし。で、どのくらいだ?」


「んなもん分かるかよ‼ 知ってるのは、暇人か物好きな研究者くらいだろ!」


「へー。じゃあ今度からは"暇か物好きな奴に捕まらないよう気をつける"わ。さて……この城は邪魔だから片付けるぞ」


「まさかディメンション・シェルフ(収納魔法)で、って言うんじゃないだろうな⁉」


「えっ? もちろんそうだぞ。こんなの放置したら山賊の溜まり場になるに決まってるし、警備兵を張り付けるのも無駄だろ。

――いでよ! ディメンション・シェルフ!」


地面に展開された魔法陣に、城はもちろん庭まで丸ごと吸い込まれていく。


「うええええ⁉ 本当にやりやがった! しかも庭ごと!?」


「うるせーなアベル。騒いでるのはお前だけだぞ」


「いや他の奴らは驚きすぎて声が出てないだけだ!」


「んなわけあるか。ほら、ミナとリアーヌさんは拍手してるし、ティアは笑ってる」


「そいつらが異常なんだ! あの二人は化け物級の実力者だし、ティアはロリババァだろ!

それを超えるお前なんて、もう"化け物以外の何者でもねーよ"!」


「人を化け物扱いすんな。俺にだって限界はあるし、攻撃されたら普通に死ぬぞ」


チート能力を持っていようが、肝心の俺の中身は"オールレベル1"。

殺し合いなんてやれば、うちの騎士団員一人にも勝てないだろう。


結局大事なのは"人を殺しても壊れない心"と"その覚悟"。

今の俺にはどちらも無い。


……まあ嫌なことを考えるのは後だ。どうせ"何とかなる"だろ。


「それじゃ、新しい城のお披露目といきますか――ディメンション・シェルフ、召喚!」


俺が再び魔法を展開すると、自分が造った新しい城が姿を現す。

だがその直後、全身に怠さが走り――


「うっ、気持ち悪い……頭が……」


倒れそうになった俺を、素早くリアーヌさんが支えた。


「おっと、大丈夫ですか、ご主人様」


「ナイスキャッチ、リアーヌさん……いや、立てそうにないからこのままで……」


「も~う、ご主人様。"『さん』は要りません"と申し上げましたよね?」


「ごめん……今は頭が回らないんだ」


「ソウジ様、おそらくそれは魔力枯渇症です。少し休めば回復しますから、ご安心を」


「なるほど、これが"魔力切れ"ってやつか……」


本当は今すぐ横になりたい。

だが一応、連絡だけは済ませておく。


「え~と……城門横の小さい建物が警備室だから、警備兵はそこを使ってくれ。

国境にも同じものがある。……それから、アリスたちを風呂に入れてやってくれ。

あとは……思い出したら伝える。以上で解散!」


最後に大声を張った瞬間――"さらに気持ち悪くなった"。

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