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世界最強の元一般人 ― 落ちこぼれ天才、最強の『使い方』で人生逆転!  作者: ITIRiN
第3章:築かれゆく王の日常、そして勇者召喚の影

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第12話:執事セレスとロリババァ登場! 王国再編、はじめの一歩

セレスさんに事情を聞いたところ――


・王族関係者は市民を奴隷扱いし、女を好き放題に弄んでいた。

・秘書官や司法、宰相たちは王と自分たちに都合のいいように国を動かしていた。

・騎士団の上層部も、王族に媚びて甘い汁を吸っていた。


……という有様らしい。

まともな奴が少しは残ってると思ったのに、やっぱりどこの世界も金と権力には勝てないらしい。


「大体分かりました。それで、今この城には誰が残ってるんですか?」


「残っているのは、右からメイド長が一人。騎士団が六十人。警備兵が二十人……」


セレスさんの言葉に合わせて視線を動かすと、一番端に薄汚れた服の集団がいた。


「そして最後に、旦那様の命令で無理やり連れて来られた方々が七人です」


「少し待っててください」


俺は即座に日本へ転移し、七人分の服を買って戻ってきた。

いきなり消えたから騒ぎになってるかと思いきや、皆のんびり雑談していた。


「あっ、おかえりなさいソウジさん。

多分あの子たちの服を買いに行ったんだろうと思って、皆さんには“ソウジさんは転移魔法で珍しい服を買いに行きました”って説明しておきました」


「助かる。――じゃあこれは黒髪の子に、こっちは白髪の子に……」


袋を渡そうとすると、お姫様が首をかしげた。


「えっ? ソウジさんが買ってきたのですから、ご自分で渡せばよろしいのでは?」


「俺が渡したら怖がられるかもしれないだろ。それと、どこかの部屋で着替えさせてきてくれ。風呂は後回しでいい」


「……分かりました」


お姫様は頷き、子供たちを連れて部屋を出ていった。


その間に、俺は別の話を聞くことにする。


「メイド長さん、少しよろしいですか?」


「はい、大丈夫です。それと私はエメと申します。以後お見知りおきを」


「ありがとうございます。――ちょっと失礼かもですが、メイド長なのに他のメイドはいないんですか?」


「前のご主人様が酷すぎたせいで、皆さん辞めてしまったんです」


……逆にこの国、何が残ってるんだよ。

まあ、人が多すぎるのも面倒だから丁度いいけど。


そんなことを考えていると、お姫様たちが戻ってきた。

白髪ロリの子が俺の前に駆け寄ってくる。


「なあソウジよ。わらわの服はお主の趣味かの?」


「なんでそう思った?」


「他の者たちの服は落ち着いたものばかりなのに、わらわのだけフリフリしておるしのう」


「…………」


そう。こいつだけ黒地に白襟のゴスロリワンピース。

他の六人は普通のワンピースやシャツにスカートといった無難な服装。完全に俺の趣味である。


リアル白髪ロリで、しかもスーパーロングヘア。

そんな子がいたら着せたくなるだろ? ……ただ“のじゃロリ”なのは想定外だった。和服の方が合ってたかもな。


「……似合ってるぞ」


「やはり趣味だったか。まあ可愛いから良いがの」


本人も気に入ったようなので、この話はここで終了。


「えー、今から重要なお話をしまーす。

さっきも言った通り、俺はこの国を乗っ取ります」


「いや坊主、もう乗っ取ってるだろ」


「あっ、そうか。……じゃあ改めて。この国の王は俺だ。俺の下で働きたくない奴は出て行ってくれ。退職金は出すから安心しろ」


ざわめきはあるが、誰も動こうとはしない。


そこでお姫様が一歩前に出て――


「では皆さん、今の段階ではソウジさんの下で働くということでよろしいですね。これから面接を行います。……最後に言っておきますが、私は“嘘を見抜く力”を持っております。そのことをお忘れなく」


「「「…………」」」


――空気が一瞬で凍りついた。これが本物の王族の威圧感ってやつか。


「ソウジさん。面接は私たちで行いますが、ご一緒に?」


「いや、任せる。他にやりたいことがある」


「本当に良いのですか?」


「ああ。お姫様とリアーヌさんを信じてる。……仮に二人に裏の狙いがあったとしても、その時はその時だ」


「まぁ、お嬢様だけでなく私まで信じていただけるなんて。照れてしまいますね」


「おい坊主、俺は? 俺は?」


「さあな。じゃ、三時間後に戻る」


***


俺は一人で城を探索し、牢獄にぶち込んだ連中の家から金目の物を回収。

日本で換金できるものは日本で、異世界特有の品はこっちで現金化した。

建築関係の仕事を片付け、パーティー会場に戻ると――


「あっ、ソウジ様。お帰りなさい」


「ん? ああ」


……呼び方が“ソウジさん”から“ソウジ様”に変わってる。まあ、今さらか。


「ソウジ様、全員の面接が終わりました。採用した方々をご紹介してもよろしいですか?」


「ああ、頼む。お姫様」


「も〜う、そろそろ“ミナ”って呼んでください!」


「はいはい。……じゃあ早く紹介してくれ、ミナ」


「はい! それではまず執事ですが、こちらは引き続きセレスさんにお願いしました。主な仕事は執事というより、ソウジ様の部下の管理やサポートになります」


「先ほどお嬢様からご紹介にあずかりました、執事のセレスです。これからよろしくお願いいたします」


白髪に白髭――まさに“執事”のテンプレって感じだな。

……って、今サラッと“お嬢様”って呼ばなかったか? ねえ? ねえ⁉


「次にメイド教育係は、元メイド長のエメさんです」


「ん? じゃあ今のメイド長は誰がやるんだ?」


「ご安心ください、ご主人様。これからは私、リアーヌがメイド長を務めます」


「はぁ⁉ リアーヌさんがメイド長⁉ てか誰が誰のご主人様だよ!」


「今日からソウジ様が私のご主人様ですから、『さん』付けは不要ですよ」


「意味わからん! ミナのメイドはどうするんだよ!」


「もちろんお嬢様のメイドも続けます。これからはミナ様とソウジ様、お二人にお仕えします」


「いやいや、仕事量やばすぎだろ」


「大丈夫です。リアーヌだけでは大変ですから、もう一人専属メイドを選んであります」


「うむ! わらわが副メイド長にして、ソウジ専属メイドを務めるティアじゃ! よろしく頼むぞ!」


「……おいミナ。この白髪ロリが副メイド長? どう見ても十歳くらいだろ」


「それがですね、ティアさんは吸血鬼で実年齢は四百二十歳くらいなんです。不老なので外見は変わらないんですよ」


「マジ?」


「マジじゃ♪」


ティアはにやにや笑いながら答える。


「リアル・ロリババァじゃん‼ よし、採用!」


「誰がババァじゃ! わらわはピチピチの四百二十歳じゃぞ! それとこれからも見た目はこのままじゃ!」


……いや、その喋り方と声色込みで完全にロリババァだろ。

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