17/26
「壊れかけた絆」
夜、陽介の研究所の一角。
重苦しい空気が、部屋を支配していた。
剛が、陽介を睨みつけている。
「なあ、陽介。本当に……これが、お前の創りたかった未来か?」
陽介は目を伏せた。
答えられない。
自分自身にも、確信が持てないから。
「俺の兄貴も……お前のエネルギー開発の実験で死んだんだ。
それでも、未来のためだって、ずっと信じてた。お前なら、正しい世界を創ってくれるって……!」
剛の声は震えていた。
怒り、悲しみ、絶望——そのすべてが混じり合った声だった。
「けどな、陽介。目の前でこんな異常が起きてるのに、
まだ、自分の信じた未来にしがみつくつもりかよ!?」
陽介は拳を握りしめた。
それでも、言葉にならない。
「俺は……俺は、ただ……!」
そこへ、美沙が二人の間に割って入る。
「やめて!!」
涙をにじませながら、美沙は叫んだ。
「お願い……二人とも……」
しかし、亀裂はもう、簡単には塞げなかった。
静かな夜に、3人の心を切り裂くような沈黙だけが降りた。




