そりゃあお前さん
「え?」
”一度に荷物を纏めて渡せば良いだろ!!”
という、物流問題をわずかに解決する方法があると思う。
「いや、そんなこと言われてもね」
別に珍しい事例じゃないけれど。自分がこれを喰らったのは初めてだったかな?……いや、困るんですけど。
「二個口の荷物が、1個しか届いていないと言われましても。2つ渡してますけど……」
言わないんだけど。
内心。
あなたが失くしたんじゃないんですか?
「だって、1個は届いているんですよね。こちら同じ時刻にお渡ししてるんで。それを問われると、あなたがどうして1個だけしか持ってないんですか?って……確認をですね」
……落ち着いて考えてくれって。お客様にね
『その対応はなんなのよ!!補償の問題でしょ!!あなたの仕事でしょ!!お客様に対してその態度はなに!?誤配してるんじゃない!?盗んだんじゃない!!』
ですから。こちらのミスだとすれば、2個とも届いてないなら捜すんですよ。1個しか届いてないってなったら、どーいう配達を行ったか、分からないんですか?配達員側が意味不明なことになるんですよ。瞬間移動をしないと説明つかないんですよ。物流問題が一気に解決しちゃうんですよ。よっぽどの事がない限り。
「ご家族にもう一度、確認をとっていただいて、差出様に事情を説明して、補償や再発行できるか確認してください」
”盗まれた”可能性があるならいいんだけれど……。
2個口で、片方しか受け取ってない。こっちも同じ時刻に配達完了の入力をしているって事は、差出様に報告した上で……配達側も差出側も、カンケーない可能性が高いんで、補償も何もないんですよ。
もうちょっと捜してくれ。
◇ ◇
「きーーーーーっ!!どーなってんのよ、この社会!!」
イラつきながら、お客様は出かけるために車を出す。
その時、後部座席の下に何かが落ちているという事に気付く。
「……あ」
”……車の座席の下に、自分が捜していた荷物が見つかりましたとさ。”
使うモノだったか、なにか知らないけれど。出かける際にポストから荷物をとって、車の中に持っていく方ってそれなりにいるので、構わないけれど、車の中も確認してください。