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出会い⑦

 それから、再度カシムは呆れられたり怒られたりしながらも子育てについて学んでいった。


 すると、赤ん坊がふやふやと言葉にならない言葉を呟いている。

 それに気づいたドラコはすかさず赤ん坊を抱き上げユラユラとあやし始めた。

 男はその様子をまじまじと見つめ、まるでパントマイムみたいに熱心に真似をしている。


 そういえば、とドラコはカシムに問いかける。

「この子はいつからミルクを飲んでいないんだい?」


 彼は問われた内容を少し考え、5時間位だと思うと答えた。


 彼女は目をまんまるにして慌ててミルクの用意を始める。

 転移を駆使してテキパキと腕を動かすと同時にレクチャーもしていた。

 因みに何処から哺乳瓶やら何やらを取ってきたのかは彼女のみぞ知る。


 そして人肌の温もりを感じるミルクが出来上がると赤ん坊の口元へ近づけ、ミルクを飲む様に促す。

 今まで泣きそうな感じでふやふやと言っていたがミルクが来た瞬間、パクリとかぶりついた。


 その一部始終をカシムは見つめていた。



 数分後赤ん坊はミルクを飲み終え、レクチャーも終盤を迎えていた。

 子育てもそうだが、泣きだした時の魔力解放をなんとかする方法を聞く。


 ドラコはこういうことは出来るかい?と魔力防壁を作り出す。

 防壁の色は使用者の魔力の色をうつすので、

 彼女を囲うドーム状の防壁はうっすらと赤く染まっている。

 更にそれを極限まで薄くし、膜の様にして自分にまとった。


 魔法関係なら見れば何となく出来るので、カシムは同じように魔力防壁をまずは作り、そこから膜の様に薄くした。


「それを赤ん坊にやってみな」


 素直に従い、極めて薄い魔力防壁を赤ん坊

 にまとわせる。

 すると、その周りの変化にビックリしたのかスヤスヤと眠っていた赤ん坊が再び泣き始めた。


 が、赤ん坊が放出している魔力は防壁により妨げられ周りに漏れ出ることはなかった。


 カシムとドラコは顔を見合わせ、満足そうにうなづきあった。



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