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タマキとPTメイキング

 その日から、タマキと僕の一緒の生活が始まった。タマキの職業は「プリースト」。正直、アイテムはほんとにろくなもの持って無くて、今までの苦労がしのばれた。


「プリーストのLv5だよ」

「プリーストって、回復魔法とか使える職業だよね?」

「うん。ヒールとか、あと魔法職だから解析魔法(アナライズ)も使える。あと毒消しの魔法。他にもちょこちょこ」


 『解析魔法(アナライズ)』か。カリナも最初に会った時そんなこと言っていた。確か、『アナライズしたけどやっぱり弱いから安心』みたいな。…やっぱりカリナは容赦ない。


「アナライズって何がわかるの?」

「ほんと、些細な感じだよ。レベルアップの時みたいな暗転が起こって、対象の名前とLv、職業が表示される」

「それだけ? HPがいくつで魔力がいくつで…とか、スキルがこんなのあって…とかは?」

「…そんなの無いけど…?」


 実に地味なスキルだ。もう少し「解析」という言葉に恥じない能力を持っていてほしいんだけど。


「高城君はモンスターテイマーだね。Lv3。テイミングしたモンスターとかは居るの?」

「あいつ」

「…あいつ?」


 テイミングしたクモは街の外へでると自然に近くに寄ってくるようだ。呼んでるのに気づくか、声を出して呼んでやると戻ってくる。

 ちなみに、テレパシーみたいに呼べれば便利だけど、そういうものでは無いようだった。


 タマキが虫嫌いだったらクモ厳しいかな、とも思ったけど、タマキも特に気にしている様子はないので、取り敢えずOKとしよう。


 まだ定例市が開催されているシブヤに戻って、各店を覗く。

 目的はタマキの杖だ。プリースト用の武器…みたいで、魔法の威力向上もあるし、殴るのにも使えるらしい。僕の剣もほしいけど、取り敢えず後回しで。


 さらっと市場を見て回ると、杖はいくつか出品されている…けど、どれが良いものなのかサッパリわからない。

 

 結局、魔石の欠片1個と引き換えに、白っぽい短い、先端が小さく二股に分かれて青い宝石のようなものがはまっている杖を手に入れた。

 タマキは本当に、何度も何度も頭を下げていて。僕は、小さいタマキが頭を下げてより小さくなっているのを見ると、恐縮なような気もしたし、所有欲が満たされたような、そんな気がして、それは凄く、気持ち悪く感じた。


 それから数日、ダンジョンの周囲を歩き回る日々を続けた。僕のテイミングモンスターにもタマキのヒールが効くらしい。3日ほど訓練を繰り返して、以下みたいな結果となった。



『テイミングモンスター: クモ、ネズミ*2 (正式モンスター名不詳)

 ■ステータス

  ・高城あきら(あきら) モンスターテイマー Lv5 ※Party Leader

  ・佐原珠希 (タマキ)  プリースト Lv6


 ■新規スキル

  ・高城あきら → 「モンスター収納」


■ギフトボックス回収 * 2

・HDMIケーブル

  ・バスマット

  ・植木鉢

  ・キッチンペーパー(2ロール)

  ・レトルトカレー(3パックセット)

  ・ガムテープ

  ・タバコ(1箱)

  ・単4乾電池(4個セット)

  ・歯ブラシ(1本)

  ・ビート板』


 以上。相変わらずよくわからないラインナップは変わらず。


 「相変わらず謎だよね。このギフトボックスって」


 タマキもギフトボックスの中身には相当疑問があるようで、呟いた。


 「レトルトカレー…は、日持ちもしそうだし、普段おいしくないもの食べてるから、普通に嬉しいね」

 「それは、そうかも。でも、HDMIのケーブルとか、絶対使わないよ? 植木鉢も…ガーデニングとかするのかな? この世界で」

 「バスマットもね…。そもそもお風呂がないのに。どう使えと」  

 「まぁでも、全部取っておこう? 要らないものでもとりあえずギルドに持っていけばいいし」

 

 そういえば、ギルドで「本当に要らないもの」はどうしてるんだろう


「ギルドって、どうしてもさばけない品とかないの?」

「うーん、なんか、適当に突っ込むと魔石の欠片が出てくる魔法の箱…みたいのがあるって聞いたよ?」

「また適当な設定だなぁ」

 

 3日稼働して、上がったレベルは僕が2,タマキが1。タマキが言うには、シブヤの街の人の平均はLv15くらい。

 だいたいの人は、Lv10〜20の範囲にいるらしい。タマキが見た人でも、最高は30弱程度だそうだ。


「レベルも少しは上がったけど…先長いね」

「…そうだね。他の人も大半は数年この世界にいて日々少しは狩りとかしてるからね。なかなか追いつけないよ」

 

 特に今は最強とか目指しているわけではなくて、まずは最低限の武器と、ここで暮らしていくための最低限の資源が必要だ、ということでタマキとは合意していた。タマキも僕もLvは標準以下なので、まずは修行のためシブヤの周辺をさまよっているわけである。


「スキルは? 何か覚えたんだよね?」

「『モンスター収納』だって」

「『モンスター収納』?」

「天の声の人が言うには、異次元空間に出したりしまったり」

「なるほど、じゃぁ、街に入るときも待っててもらわなくてもいいってこと?」

「そういうことになるね」


 戦闘力は上がらないけど、便利スキルではある。これでドブネズミを連れて街に入ったりしなくてすむし、戦闘に入ったらすぐに呼び出すことができる。僕は、練習としてなんどかクモを収納したり出したりを繰り返した。

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