この世界の主人公は俺じゃない。
初回はクソ長いエピローグ(?)的な奴です。
微グロ表現あります。
俺は今、変なところに来ている。変な茂みやらヤバそうな色のキノコ。そんなものが沢山ある。それにさっきは魔法を使っている騎士のような者がいた。ここは夢なんではないだろうか。そう思った。
「いったぁああああ!」
俺は木のつるに足を引っかけて、足を捻り大きな声を出してしまった。けれど、これが夢じゃないなら全く痛くない。痛いけど。何故なら俺の憧れの異世界。そんなところに居たとすればもう俺は心臓が飛び出るほど喜ばしいことだ。RPGが大好きで特に勇者が大好きだ。町を守って、敵を倒して仲間と冒険する。そんな楽しい事はないだろう。俺はそんな勇者が大好きだった、憧れていた。
「もしかして、ここが異世界だったら召喚されてるってことは...俺、勇者!?うわ!マジか!そんなことって!」
俺はもしも夢でも楽しもうと思った。そして俺はドキドキしながら自分の服装を見た。薄い服に長いだぼだぼのズボン。黒いコート。
「これ....違うだろ、勇者じゃねぇ。どちらかと言うと勇者に倒されるモブ...いやいやと言うことはもしかしてこれは...自力で目指せと!」
なるほどと納得していると、矢が俺の後ろの木に刺さる。貫通しなかったものの左頬から血が出る。どうやら少しあたってしまったようだ。
「(なんだ?....いきなり敵か!?えーっと武器になるものとかないのか!?)」
俺は周りをくるりと見たものの何も見当たらない。俺が焦っているともう次の矢が飛んできた。
「っぶね!しゃがんでなかったら死んでたな....」
だがここは夢の世界。死んだとしても夢から覚めるだけだろう。
だが、俺は死にたく無かった。覚めたくないからだ。憧れていた異世界だったから。
「オマエ、人間?」
いきなり耳の生えた黒髪の少女が言う。丁度18位だろう。
俺は驚きながら少女をじっと見た。
「へぇ.....やっぱり猫耳いるんだ。異世界だ...」
黒髪の少女は剣を抜いて俺に突きつける。あと少しでおでこに当たりそうな位近くに。
「早く答えろ。発言次第でお前を殺す。」
俺はどうやら―――――――――ヤバいらしい。多分だがこの質問を察するに人間と戦っている→人間恨む→お前も道連れと言うような事だろう。きっと今人間と行った瞬間剣で頭を貫かれるのだろう。
「俺は...」
すると猫耳少女は剣を俺の目の前から移動させ、いきなり構え始めたのだ。
「もういい。時間がない。とりあえず早くこの森から出ることだ。さもなければお前はここが墓地になる。」
そう言いはなった瞬間さっきと同じ矢が沢山飛んでくる。俺ではかわせないだろう。それを少女は見事に剣で弾き飛ばし始めた。その光景はまるで剣の舞と言わんばかりな剣使いに思わず見とれるほどだった。剣はカンカンカンカンと大きな弾く音を出して何処からともなく飛んでくる矢をどんどん突き飛ばすのだ。
「早くしろ!何をぼさっとしている!邪魔だ!!」
俺はハッとして必死に足を動かそうとしようとしたその時。
足が―――――――――動かなかった。それと共に剣の音が静まる。
振り向くと猫耳少女は魔法で火傷をしてしまったのだ。
「っがあ!クソッ!この人間どもめぇぇえ!外道があぁぁあああ!」
そう言い放つと、さっきから戦っていた為疲れていたのか眠るように気絶してしまった。その先にいたのは3人の騎士達だった。なにやら声が聞こえる。そしてだんだん茂みの中から出てきたのだ。
「かなりの上玉だなぁ...、結構な額で売れるぞこりゃ...」
「おい!俺が先に目をつけたんだよ!俺にもわけろよ金!」
と言うような趣味の悪い話し声が聞こえた。すると俺は目があってしまった。俺は怖くて足が動かなかった。「恐怖」その物が俺の体をも縛り付けたのだ。どうしたらいいのかすら分からず、怖くてものも言えない。もしも勇者になったとしてこんな勇者が人なんかを守れるのだろうか。そんなことを考えると自分への絶望が止まらない。そんな中で頭に出てくる誰かの声を掴んだ。
『コワセバイインダ』
「おい!そこのお前!この事外部に言ったらどうなるか分かってるよな....って聴こえてねぇか....あ!?」
今まで怖がっていたのが嘘のように消え、とりあえず壊すと言うことだけが頭の中で渦巻いていた。
「あ....悪魔ぁぁああああ!」
さっきまで剣を構えていた騎士は剣を捨てて、ぼやける視界の中で死に物狂いで逃げていくのが見えた。視界が真っ暗になっていく。俺は死ぬのか....もう、終わりか。
「おいおい....これはどういう...」
少女が火傷の所を押さえながらゆっくりと起きた時には何もかもが終わっていた。赤くなった地面、人間の攻撃とは思えないほどの傷を負っている2人の騎士の死体。その横で無傷で気絶しているだけの青年。何も分からない少女は混乱しながらも状況を読み取って行く。少女は青年を肩に担ぎながら森を抜けていった。
閲覧ありがとうございます。次回からはもっと明るくなる(?)と思うよ!