ディープ・エフ
窓の外から、小鳥のさえずる声がする。
私は目を覚まし、ゆっくりと起き上がった。壁にかかった時計を見やると、針は6時を示している。
私は、カーテンを開けた。
季節は冬の真っただ中。まだ6時では外は薄暗く、窓ガラスに反射した自分の顔がよく見えた。
私はカーテンを閉めなおし、ベッドから降りた。寝ている間にくしゃくしゃになった自分の髪を、早く整えたいと思ったのだ。
それから今日は日直当番なので、いつもより早めに家を出なければならない。まずは最初に職員室に寄って、日直日誌を担任教師から受け取らなければならないのだ。憂鬱だ。もうひとりの当番は金岡だが、どうせ時間通りには来ないに違いない。いつもいつも適当なことばかりやっている不良生徒のくせに、友達には恵まれている。
なんてことを心の中で呟きつつ、私――市丸皐月は、自分の部屋を後にした。
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髪を軽くとかした後、私は台所へ向かった。
テーブルの上にはいつもの通り雑誌や新聞紙などが積まれていた。底にコーヒーの跡を残したマグカップやソースの付いたままの皿が、その隙間に押し込まれるように放置されている。
ここで最後に食事をとったのはいつだろうか?椅子の背に積もった埃の量が、無言でその問いに答えているようだった。
台所とリビングを隔てている引き戸の向こう側から、男の声がする。実際にそこにいる人間の声ではなく、録画された動画の音声のようだ。
『え~、こらんだチャンネルをご覧の皆様。こんにちはこんばんは~。初めましての方は初めまして』
男の声は、くだらない話を喋り続ける。その合間合間に、女の低い笑い声が挟まった。
女の声は、動画の音声ではない。この引き戸の向こう側で、確かに存在している人間だ。いつからか台所に立たなくなり、雑誌も食器も散らかすばかりで片付けることをしなくなった――そんな女だ。
冷蔵庫を開けた。中は色とりどりのフルーツが描かれたお酒の缶ばかり、後は茶色い油汚れがところどころにへばりついているだけだった。昨日、学校の帰りにコンビニでサンドイッチを買って入れておいたはずなのに。
奇妙な消失事件の謎は、ビニールを破く音が引き戸の向こう側から聞こえてきたことにより、あっさり解決することとなった。
『――あ、先週発売の“スマートブラザーズ”新作、早速買って送って下さった方。ありがとうございます~。ハンドルネームですね、「May」さん! ありがとうございます~さっそくプレイ動画を近々上げたいと思いますのでね……』
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制服に着替え、髪をひとまとめにして、私は無言で家を出た。
時刻は7時30分。いつもより人気の少ない通学路を、私はとぼとぼと進んでいく。部活の朝練がある生徒はもっと早く家を出るし、朝練がなければ日直でもない生徒は、こんな時間にはそうそういない。
……そのはずなのだが、10メートルほど前方に、同じ学校の制服を着た人間の姿があった。
ひとりは、金岡だった。本人曰くあくまで地毛らしいライトブラウンの髪は、後ろ姿でもよく目立つ。
小学生の時から遅刻とすっぽかしの常習犯であった金岡が、日直の仕事を忘れなかったなんて。意外な光景に、私は目を疑った。
しかし、彼の隣を歩く人物の存在に気付いた瞬間合点がいった。
朝府あい。
しっかり者で、友達も多くて、教師からの人望も厚い。そんな彼女はここ最近、毎日のように金岡と一緒に登下校しているのだ。
ふたりとの距離をなんとなく詰められないまま、私は校門をくぐり、昇降口で上履きに履き替え、職員室へと向かった。10メートル先の金岡も、全く同じ行動を取る。そして、朝府も。
金岡と朝府が、並んで職員室へ入っていくのが見えた。私は10メートルぶん遅れて、職員室前に到着する。
私は日直当番なので、職員室に入って日誌を預かるべきなのだ。それなのに、なぜか足は動かない。私は日直当番なので、ふたりで並んで職員室に入って日誌を預かるべきなのに。
金岡と私が、日直当番なのに。
目の前のドアが、急に開けられた。
日誌を小脇に抱えた金岡が、私を見つめ返している。その隣の朝府も、怪訝そうにこちらを見据えていた。
私は何かを言おうとして、しかし、何も言葉にならなかった。
金岡はすぐに目線を私から外し、スタスタと歩き去っていった。朝府はちらちらとこちらを警戒するような視線を送りつつ、金岡の後に続く。
廊下の古びた壁掛け時計が、鐘の音を鳴らし始めた。
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この日の最後の授業は、数学だった。
「問1の答えを、朝府さん」
「時速30kmです」
「はい、正解です。では、問2の答えを……市丸さん」
「5時間後です」
「はい、正解です」
数学教師は無感情に言い放ち、淡々と授業を進行していく。
「では問3を、金岡くん。……金岡くん? かなおかー?」
数学教師は眉間にしわを寄せ、私の後ろの席の生徒の名を何度か呼んだ。
振り返って見てみれば、金岡は机に突っ伏して寝に入っている。彼の5時間目はいつも、大体こんな調子だ。
金岡の居眠りに気付いた数学教師は、意地悪そうにニヤリと笑った。彼は静かに教壇から降り、金岡の席までゆっくりと近づく。そして手にしたバインダーで、金岡の頭を軽くはたいた。
金岡は情けない声を漏らしつつ、びくりと起き上がった。彼の間抜けな姿を見たクラスメイトがどっと笑うと同時に、終業を告げるチャイムが鳴った。
「あーあ、金岡が寝てたせいで5時間目が終わっちまったよ」
数学教師はくだけた口調で、友人のように金岡にそう言った。金岡も慣れたものといった様子で、へらへらとした笑顔を返す。
「えぇ~……スミマセン。許してくださいなんでもしますから」
「あ、なんでもするの。そう。じゃあこれ、備品室に片付けておいて」
数学教師は金岡の机の上に、授業で使った備品を次々に置いていく。教材をかたっぱしから持ってきたらしく、瞬く間に金岡の机は表面が見えなくなった。
「いや~先生、なんでもしますからってネタですよ~ネタ……」
「いいから持ってけ。お前日直当番だろう」
「まずこれ、ひとりじゃ無理っす」
金岡の訴え通り、彼の机を覆いつくす量の教材は、到底ひとりでは運べそうに無い。
「まあ、確かに。じゃあ、もうひとりの日直は――」
数学教師は頷いた。そして、黒板に書かれた日直当番の名前を確認しようとしたのだろう――振り返ろうと体を右にひねったところで、女の声がそれを制した。
「あっ先生、あたしが行きます!」
声は、私の前の席から発せられた。
声の主が朝府あいであることを認めたクラスメイトは、一様にニヤニヤ笑いを浮かべた。あからさまにからかいの言葉を投げかけるお調子者さえいた。
しかし朝府は、それらを意にも介さない。涼しい顔で教材の半分ほどを両腕に抱え、金岡に残りを持つよう促した。金岡はだるそうに立ち上がり、それに従った。
ふたりは並んで、教室を後にしていった。
数学教師は心底愉快そうな表情で、興奮した様子でクラスに投げかける。
「なに、あいつら、デキてんの?」
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下卑た話題で大盛り上がりの教室に戻ってきたクラス担任は、開口一番こう言ったのだった。
「おーい、今日の日直いるか? 帰りのホームルームで配布するプリントがちょっと多いんで、手伝ってくれないか」
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1日にふたりいるはずの日直当番は、その時教室にはひとりしかおらず。
仕方なく私は、指示に従うことにした。
なお数学教師は「配布するプリントが」の辺りで、ばつが悪そうに退散していった。
職員室に入室し、プリントの束を受け取った瞬間、職員室の電話がけたたましく鳴り始めた。
周りに他の教員は見当たらず、クラス担任が受話器を取った。電話の向こうの相手と形式的な挨拶を交わしつつ、担任はジェスチャーで「先に教室へ戻っていろ」というような意思を伝えてくる。
プリントの束を抱えたまま、私は職員室を後にした。目線を下に落としてみると、持たされたのは数学の課題プリントだったらしい。数学教師のイタいノリを思い出して、少し嫌な気分になる。
“なに、あいつら、デキてんの?”
私だけが知っている。その答えは「No」である。
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金岡とは家が近所ということもあって、幼稚園の頃からの知り合いだった。小学校の高学年になっても、ふたりきりで遊ぶことは珍しくはなかった。
遊ぶ場所は、もっぱら私の家だった。私も金岡も外遊びが好きではなかったことがひとつめの理由。もうひとつは、当時の金岡曰く「おかあさんがゆるさないから」金岡の家では遊べないといったものだった。
リビングでテレビゲームをして遊んだり、私の部屋で一緒にお絵かきをしたり。小5の冬休みに、たこ焼きパーティなんかをしたこともあった。私の両親と、金岡の母親も一緒だった。
だがそれは、私と金岡が小学6年生の2学期を迎える頃にはぷっつりと無くなってしまったのだった。様々な事情から、私の家が他人を呼べる状態でなくなったからだ。台所のテーブルが食事をする場所から雑誌置き場に変わったのは、まさにその頃のことだ。
私の家で遊びたいという金岡の頼みを何度も断るたびに、なぜ遊べなくなったのかという金岡の追求に口をつぐむたびに、次第にふたりの関係も離れていってしまったのだった。
そんなことになってしまう直前に、金岡が私の家に泊まりに来たことがあった。小学6年の夏休みが終わる頃だった。金岡は持ち前のいい加減さが祟って、宿題を溜めに溜めていたのだった。とっくに宿題を終わらせていた私は、彼の白紙同然のワークブックやら読む本すら決めていない段階だった読書感想文やらに全面協力してやっていた。
それは確か、国語の宿題プリントに出てきた物語だったと記憶している。
とある少女が、自分の家の仕事を懸命に手伝う少年の姿を見て、今まで経験したことのないくらい激しく暖かな感情を知る話。美しい暗喩で少女の感情を描写したその話を読み切った後、金岡はつまらなそうな声でこう言った。
「なんかごちゃごちゃ書いてあるけど、要は好きになっちゃったってことでしょ、つまり」
全く感情移入ができないといった様子で、金岡は鉛筆を投げ出した。
あまりの一言に、私は呆れてこう返したことを覚えている。
「そりゃそうだけど、なんかその言い方って冷めすぎ」
「アタシ誰々くんが好きなの~とか、どうでもいいし」
金岡はそう吐き捨て、いよいよ仰向けに寝転んでしまった。
まだまだ残っている宿題が山積みの状態で眠りに入らせる訳にはいかないと、私は彼の手をつかんで無理やり起こそうとした。
「起きろー! 誰に付き合ってやってると思ってんだ!」
「ああ~、許してくださいなんでもしますから」
「そのネタやめろ! うざい!」
「……あのさ、さつき」
金岡はそこで急に真面目な顔つきになり、私をじっと見据えてきたのだった。私はびっくりして彼の手を離してしまい、結果、彼の上体は重力に負けて床に叩きつけられる格好となった。
「いてっ! 急に離すな!」
「ご、ごめん」
その時、私はすごくどきどきして、まともに金岡の顔が見られなかった。ワークブックの問題を解くのを再開したふりをして、彼の方を見ないようにしていた。
金岡は寝っ転がるのをやめて、私の方をじっと見つめているようだった。やがて、大真面目な声色で、彼はこう言った。
「お前は、誰々が好き~みたいな気持ちって理解できる?」
「え?」
私はどきどきも忘れて、思わず金岡を見つめ返した。
ふたりの間に、しばらく沈黙が流れた。
「……好きなやついるの、とかではなく?」
私の真っ当な問いかけを、金岡はバカにしたように笑った。
「いや、お前の好きなやつとか別に聞きたくないわ~」
「…………」
あっけにとられている私のことは全く気にしていない様子で、金岡は腕組みをして首をひねって見せた。
「なんか、クラスのやつとかがさ~、誰が好きとか誰がかわいいかっこいいとか最近言ってるじゃん? 正直よくわかんないってか……ヒドイこと言うけど、ちょっと気持ち悪いんだよね。俺、男と女がチュ~するようなドラマとかも大嫌いだし。全員友達でいればいいじゃん? なんで好きとかになるの」
「……友達の好きとそういう好きは、全然違うものでしょ」
「そうなの? お前もやっぱ誰かが好きなの?」
「いや、そうは言ってないじゃん! 誰かを好きにならなくてもフツーに分かるし! フツーの、当たり前のことでしょ!」
ムキになって怒ってみせても、金岡にはあまり響いていないようだった。ぽけーっとした顔で私の言葉を受け取った後、見ていて気の抜けるような屈託のない笑顔を見せたのだった。
「まあ、どうでもいいや! 俺たぶん一生結婚とかしね~しカノジョとかもいらない! 友達がいればそれでいい!」
そう勝手に結論づけて、そして彼はプリントの問題を解く作業に戻ってしまったので、その話はそこでおしまいになってしまった。
私は、どうしても言いたいことがあって口を開きかけたが、それも叶わなかった。時計を見た金岡が叫んだ声に、言葉も気持ちも遮られてしまったのだ。
「あ、7時! ラビット・ムーンが始まっちゃう!」
金岡が口にしたのは、当時爆発的にヒットしていた女児向けアニメのタイトルだった。金岡はリモコンを勝手に探し出し、テレビを点けて望みのチャンネルに合わせる。退屈なコマーシャルが何本か流れた後、アップテンポな曲をバックに『ラビット・ムーン』のオープニング映像が流れ始めた。
元々は私が好んで観ていたアニメだったのだが、いつの間にか金岡の方がハマっていたのだった。当時は女子であれば誰でも観ていた作品だったが、私が感想を語り合う相手は、常に金岡だったのだ。だって一番そばにいてくれて、一番気が合って、一番好きなのは、彼だったのだから。
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山のように積まれたプリントの束は結構重く、2階まで階段を上がるだけで息切れを起こしてしまった。重さのせいもあるが、運動不足が祟ったかもしれない。それから、あまり気分の良くない思い出に浸ったせいもあるかも。
ともあれ――その日に本人が語った通り、金岡には恋愛感情が無いのだ。というか、そういうのを嫌悪さえしている。その後、彼には何度かの「チャンス」があった。しかし金岡はそれをすべてフイにしてしまったのだ。断りの文句にデリカシーが無かったとかなんとかの噂が女子の間で広まったこともあって、「チャンス」が再び巡ってくることは無くなってしまったらしい。
朝府あい。彼女は中学に進学して半年経ってから、転校生としてやってきた。だから、そういう事情をよく分かっていないのだ。周囲が彼女のバレバレの恋を冷やかすのも、「よくまあ無駄なことを」という感情を含んでのこと。恐らく近しい友人は諦めるよう説得しているだろうが、あの真っ直ぐすぎる性格では、聞き入れているかは正直怪しい。
渡り廊下を使って向かいの校舎まで移動し、突き当たりを右に曲がる。私のクラスである2年6組は、一番奥の教室だ。
もうひとふんばりだ。そう自分に気合を入れ、プリントの山を抱え直した瞬間だった。ふと、一番手前の部屋の扉が開き、そこからふたりの生徒が出て来たのだ。
一番手前の部屋は2年1組の教室ではなく、備品置き場として使われている空き教室だ。そこから出て来たふたりは、一方は男子で、もう一方は女子。男子の方のライトブラウンの髪は、私にとって馴染み深いものだった。
ふたりと私との距離は、ちょうど10メートルほどだろうか。ふたりはお互いを見つめるばかりで、こちらに気付いている様子はない。
ふたりはやがて、廊下の奥へと歩き出した。私と同じ進行方向、2年6組の方角へ。
ふたりとの距離をなんとなく詰められないまま、私はプリントを抱えたまま廊下を進み続けた。10メートル先のふたりは、不自然に黙ったまま歩き続けている。
ふたりが並んで2年6組の教室へ入っていくのが見えた。私は10メートルぶん遅れて、教室前に到着する。
後は扉を開けて、プリントを教卓に降ろして、それから金岡と一緒に配布するだけだ。後は帰りの会の司会を金岡と務めて、日直日誌を金岡と書いて、最後に日誌を金岡と一緒にクラス担任に返して――
「ええーっ!?」
教室の中で、誰かが驚愕の声をあげた。クラス中が、何かにざわついている様子だ。
扉のすりガラスを通して、ぼんやりと教室の中の様子を伺うことができた。教卓付近に立っているふたりが、男子生徒らしき影に話し掛けられているようだ。
「俺、絶対ムリな方に賭けてたのに! ひでーな金岡、俺を裏切ったのかよ」
ふたりに話し掛ける影は、そんな台詞をのたまった。囃し立てるように、他の男子の声がそれに続く。
「ひとの恋路で賭けすんなやー」
「うわマジかー、こうなるとは思ってなかったわ」
なぜ、私はここで立ち止まっているんだろう。
私は日直当番なので、教室に入ってプリントを配るべきだ。それなのに、なぜか足は動かない。私は日直当番だけれど、ふたりで並んで教卓の前にいる彼らは誰?
金岡と私が日直当番なので、ふたりで並んで教卓の前にいるべきなのだ。
金岡と私が日直当番なので、ふたりでいなくてはならないのだ。
金岡と私が日直当番なので、彼の隣にいるべきは私なのだ。
金岡は恋愛感情が無くて恋愛を嫌悪しているので、一生結婚とかしないしカノジョとかも作らない。
それは、2年前の話。
せめて友達としていられればそれでいいやって、悲しくて辛かったけれど自分を納得させて。
それは、2年前の話。
でも友達としてすらいられなくなって、何もかもが壊れていって。
それは、2年前からの話。
日直当番を一緒にできるだけでも嬉しい、これをきっかけに、また昔みたいに仲良しに戻れたら良いなって思ってて。
それは、今日の話。
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こうだったら良いのに、という願望の中で延々と立ち止まっているうちに、私は彼からも、世界からも……すべてに置いてけぼりにされていたんだ。
ようやく私は、2年間という時間が作り出した、私と彼との距離をつかむことができたようで。
それは、たった今の話。
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頬をなぜる風が気持ちいい。
私はようやく、前に進むことに決めた。
一歩踏み出すと、風が一気に強くなった。私の体は、空気を切り裂いていく。
目的地にはすぐ着くように思えたが、案外時間がかかることが意外だった。
時間というより、体感時間というべきだろうか。世界が、スローモーションになったかのように感じられる。
なんてことを考えているうちに、目的地が近づいてきた。
眼前にアスファ×××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××
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