1Lv「0Lvで冒険者脱落」
穏やかな日差し、少し暑すぎるけど・・そしてゆったりと流れる風、ゆったり過ぎて
暑苦しい・・・
「おかしいだろ!!普通はもっとこう!選ばれた人みたいに、すごい能力とかもってんだろ!!
普通は!!」
俺は、文句を言いつつも家になるもの物色をした。家の中にはいろんなものはあるけど
それほど使えそうなものがなかった。
「えーとなになに・・」
俺が装備したものはこれ。
スマホ:充電満タン・食料:ほぼおやつ・借りているCD:もうすぐで返却
「・・・・これでどうすれば」
この持ち物をいかに有効活用するかがゲーマの俺に与えられたミッション!
俺は迷わず家から出て家からでも見えた街に行った。街には沢山の人たちがいた。
家の外装とかはみんな統一されててRPG感が出てるような店もあった。
「いろいろあるけど・・・まずはだな!」
俺は一直線にある場所に向かった。そうゲームではお約束の
「ギルド館・・だぜ!やはり序盤ではここに行くのは当然!そして俺は
ここで有名になり伝説となるのだー!・・あ」
あまりにも声が大きかったため、他の人たちがクスクスと笑ってた。同時に俺の顔が真っ赤になった。
なれるわけがない・・・ここはお遊びではない、負けたら死ぬ。
「だからって・・・こんな所では!」
俺はギルド館に入って役所につこうと思った。ここから始まる異世界生活!
俺の希望と胸が高鳴るぜ!!と思ったが。
「あのー・・えっと・・ですね」
絶望した。受付に行って現在の俺のレベルを診てもらった・・が!
俺の現在のレベルは0Lv!!
「まぁ!まぁーそこまで落ち込まないでください!!冒険者にはなれないですけど・・
きっといつかは・・」
「じゃあせめて武器とかください」
「それでしたら構いませんよ、冒険者じゃなくても武器の使用は許されてるので
ではあちらの受付に行ってください」
一先ずは武器の確保はできる。まさか冒険者ではなく・・村人の称号がつくなんて・・
落ち込みながらも受付の人に言われた通りにそこに行った。
「あれ・・誰もいないようだが・・まさか騙された?」
「ちょっと!なにボケてんの!!」
急に誰もいない受付から声がした。よく見てみると背が小さなミディアムエアリーカールのような
髪型した女の子がいた。いかにも誰が見ても小学生と思うほどの身長差だった。
「しょ・・小学4年ぐらいかな」
「何言ってるの・・まさか私がチビなんて言うんでしょうねー!」
「うん」
「は!ムキーー!!ムカつくの!!」
「お、怒るとちょいかわいい・・」
「何でかわいいんだよの!!」
「いや、なんつかーさぁ?怒っている奴も意外に可愛いって・・」
「とにかく!ハイこれ!!武器よ」
「お!あっさりとくれるもんだな!こうゆうのは案外くれないものだと・・」
「あんたと話してるとムカつくの!!」
「はいはい!じゃーな!小4!」
「小4・・・って何の?」
俺は武器を持ち笑顔になりながらギルド館を後にする。一先ずは装備的には大丈夫だろう。
剣もある、後は俺が死なないような生活をするだけだなと思い、家に帰る。だがそこには
俺の知ってる家が・・・ない。
「家・・が」
家は壊れていた。ボロボロになってて家の近くには二人血だまりになってる死体があった。
「どうゆう・・・こと」
グサッ!鈍い音がして俺は倒れた。消えゆく意識の中で思った。余りにも早すぎてあっけないと。
俺、睦月柳沼は死んだ。原因:異世界で瞬殺。
短いけど続く!