ダンジョン6
暫くの間メニュー画面とにらめっこし、拠点メニューの使い方を調べた。
まあ大体は思った通りであったが。
先ず先程考えた通り、このリストに載っているものはDPと交換することができるようだ。
リストの内容も多種多様で、生活に必須の食事類や布団などの家具類、そして部屋の追加なんかもできるらしい。
他にも戦闘を有利にできるスキルや武具等のアイテムもあった。
ネタとしてだろうが元の世界の娯楽品、テレビや漫画なんかもあったがそれらは必要DPが桁違いに高かった。
ではDPを得る方法だが、主にはダンジョンで魔物を倒すと手に入るらしい。ほかにも方法はあるようだが今は閲覧不能との事。
このタイミングで機能が解放されたのは、ダンジョン攻略の意志有りと認められたからだと思う。
確かに最初から最低限でも生活できる環境が整っているなら、それ以上望まない可能性もあるからな。
つまりこれからは、ダンジョンに潜り魔物を倒してDPを得て生活をしていく必要があるということだ。
何よりそうしないと今日の食事が無い。
食事の欄を見ても、『固いパン』や『美味しくない水』等は非常に少ないDPで交換できたが、『黒毛和牛』や『伊勢エビ』等は流石に高かった。というより、そんな物まであるのかと思ったが。
やっぱりある程度美味しいものは食べたいし、頑張ってDPを稼がねば。
ちなみに魔物の強さによって手に入るDPは違うようだ。
でないとある程度の強さを身に着けたら弱い魔物相手に無双して、奥に進まなくなるからな。
では、今日の飯の為に再びダンジョンへ潜るとしよう。
扉をくぐり、先ほどと同じ道を進む。
入るたびに形が変わったりすることは無いようだ。
一度進んだ道なので先程より早い時間でガイコツと戦闘した場所にたどり着いた。
ちなみにDPについて調べてる時についでに魔物について調べてみた。
どうやら魔物は一定時間たつと新しくダンジョン内に生まれるらしい。
これで魔物を倒しつくしてDPが得られないということは無いので一安心。
さて、通路の先を見ると数刻前と同じようにガイコツがウロウロしていた。
向うはまだ気づいておらす、さらに弱さも分かっているので今度はこちらから仕掛ける。
全力で走りガイコツに体当たりする。
ガイコツも途中でこちらに気付くもまるで対応できずにそのまま砕けて光の粒へと姿を変える。
【 経験値1を得た 】
【 1DPを得た 】
きちんとDPを手に入れれたようだ。
一回目に倒した時には無かったということは、この機能が解放されて初めて手に入れることができるんだろう。
メニューを開いて確認してみる。
DPの項目の中に
現在所有DP 1p
とあった。
メニューがリンクしたことにより、拠点にいなくても機能は使えるようだ。
試しに1pで交換できるものを探してみたが、たいしたものが無かったのでメニューを閉じる。
スキルに「体当たり」とかあったけど、なくても今してるもんな。
もしかしたら威力が上がるとかか?
など考えつつ先に進むことにする。
道はさらに入り組んでおり何度も分かれ道があった。
忘れないように今回は全て左の道を進んだ。
その間現れた魔物は全てガイコツのみで、強さも変わらずだった。
少し疲労感を感じ、無理する前に帰ろうと判断する。
来た道を戻り拠点の扉へとたどり着く。
帰り道で一番最初に倒したガイコツが復活していたが、時計も無い為どのくらいの時間で復活したかは分からない。大凡一時間ぐらいか?
拠点に入り、その場に腰を落とす。勢い余って大の字に寝転がってしまった。
どうやら思ったより疲れがたまっていたらしい。
寝ころんだままでメニューを開く。
今回の探索で倒したガイコツの数は7体だ。DPメニューには確かに「現在所有DP 7p」とある。
今日はもうダンジョンに潜る元気は無いので7pで食事と寝床を確保せねばならない。
リストを確認し、必要なものと交換する。
固いパン 1p
普通の水 3p
トイレ 壺 1p
わらの敷布団 1p
このポイントでは大したものは交換できないな。
本当に必要最低限だ。
水に関してはお腹を下すのも嫌だし、普通の水以下の水は却下。何しろこの下は「美味しくない水1p」「そんなにおいしくない水 2p」だ。
トイレは食事を選んでる最中に思い出した。
まあポイントが無いからあくまで「何も無いよりマシ」だが。
布団もせめて何かないかと探したら一番ポイントが安かったのがこれだ。
その名の通り敷布団のみ。掛け布団や枕はついていない。
そうこうしてたら残りは2p。明日の朝ごはんも考えると1p残しておこうと思いこうなった。
固いパンを水でふやかしながら食べる。
とても惨めな気持ちになってくるが仕方がない。
明日はもっと稼げるようにならないとな。