ダンジョン37
あれからガイコツを倒して回り、階段の所まで戻ってきた。
その間に手に入った(ほぼ置いてきたが)アイテムの種類がこちら。
・骨(使用用途分からず)
・DP玉 1p分
約100体ちょっとガイコツを倒し、出てきたのはこの2種類だけだ。
正確に数えてはないが、大体骨は2体に1体ぐらいの確率で出てきて、DP玉は10体に1体だったはず。
ゲーム風に言うと、『骨 ノーマル 50%』『DP玉 アンコモン 10%』といったところか。
DPが増えてくれるのは助かるが、出来れば他にもレアなアイテムがあってほしいところだ。
そしてやはり骨の使い道が分からん。
とりあえず、いつまでも此処にいる訳にもいかないので、一度拠点に戻ることにした。
「しかし骨って何に使うんだろうな…。」
「そうだね…、畑なんかがあったら粉々にして肥料に使えるかもしれないけど。」
「ダンジョンに畑ねぇ…、可能性がありそうなところが怖いよな。」
拠点に戻り昼食を食べながらリコと話し合う。
「ヘルプでも『ガイコツのドロップした骨』としか出てこないし、これはやっぱり鑑定をセットでとった方がいいかもな。」
そう、ヘルプ機能は基本的に自分の知識が元になっているものが多く、知らないことを検索してもある程度の答えしか得られない。
必要最低限の事は分かるようになってるようだが、それ以上については自分で試せと言う事だろうか。
「それならやっぱり、今日は5階に行かずに4階を回った方が良いのかな?ドロップ品を入れる袋とかもあった方が良いと思うし。」
そうだな、結局あれから骨は全部ダンジョンに置いてきた。
5階以降で何か良いものがドロップした時に、容れ物が無いから持って行けませんとなっては勿体なすぎる。
そう考えると、やはり今日はもう一日4階を回って、鑑定と何か入れ物を準備するようにした方が良いな。
今日の予定を決め直し、昼からまたダンジョンに入る。
とりあえず4階では袋は無くても良いだろうと判断し、午前中と同じように4階を回った。
午後からの一週目、特に午前中と変わりなし。
ドロップした骨も全て置きっぱなしにする。
と、ここで気付いたのだが、午前中置きっぱなしにしていた骨が全て無くなっていた。
一応ヘルプで調べてみると、ドロップ品をダンジョン内で置きっぱなしにしておくと一定時間で消えてなくなってしまうとの事。
レアなアイテムを置きっぱなしにして無くしてしまうのだけは絶対に避けたいところだな。
一旦拠点でMPを回復させてもう一周。
ルート上の大体の3/4を超えた辺りにて、ついに今まで出たことのないアイテムがドロップした。
落としたのは剣を持ったガイコツで、光の粒となって消えたその後に骨よりも大きな物が残っていた。
それは、手に持つとしっかりした重みがあり、使い込んだか無茶をしたのか、刃こぼれが有り一部錆がきている一本の剣だった。
「これは…あのガイコツの使っていた剣か…?」
何となく見覚えのあるような剣を手にとり眺める。
おそらくDPで交換するなら『ボロい剣(刃こぼれ)100p』のレベルだろう。
ガイコツが使っていたものと考えると、何となく嫌な感じはするが贅沢は言ってられない。
せっかくドロップしたものだし有り難く使わせてもらおうと思う。
何せ今武器として使っている棒がかなり限界近かったからな。
以前ガイコツ8体と同時に戦った時以来、新しいものを取ろうかと何度も考えたが、まだ使えない訳でもなく、大分愛着の湧いたこの棒を手放す気には中々なれず、今までずっと使ってきた。
この一週間も、武器だけじゃなく体術スキルを鍛える為に蹴り等も駆使して戦ってきたから何とかここまでもってくれていた。
しかしそろそろ限界なのは感じていたし、新しい武器について頭の隅っこでは考えていたところだ。
名残惜しくはあるがこの機に引退してもらおうと思う。
と言ってもこのままここに置いていくのも忍びないので、右手に剣、左手に棒を持って二刀流っぽくしてみる。
お?中々いい感じじゃないか?
そう思ってリコの方を見るも、「それで大丈夫なの?」といった表情をしている。
全く…わかってないな。二刀流は男のロマンなんだぞ?
次の戦闘でどれだけ二刀流が素晴らしいか教えてやろう!
結果、二刀流失敗でした。
現れたのはガイコツが4体だったが、先ず魔法を打とうとしても両手が塞がっており打てなかった。
そこで一旦棒を置いて魔法を打ったが、手間取った分ガイコツは近づいてきていた。
棒を左手に持ち迫ってくるガイコツを迎撃しようとするも、慣れていない為に振り回した棒がリコの目の前を通過したらしい。
何とかガイコツは倒すことができたが、結果は良くても経過が伴ってないって訳で…。
目の前にはリコの呆れた顔。
はい、すいませんでした!私が間違っておりました!
平謝りして何とか場を取り繕う。
もうちょっと考えてよね!と思ってそうな顔をひたすら拝み倒して何とか先に進む。
道中、棒の属性に杖とあったはずなので棒の先から魔法が出ないかと思い試してみると、きちんと魔法が発動した。
先程はいつもの癖で手の平から出そうとしたから失敗したんだろう。
ただ、いきなり魔法を発動した俺に、リコがジトッとした視線を向ける。
ウゥッ…、ゴメンナサイ……。
拠点に戻り人化したリコにペコペコと謝る。
別にもういいよーと許しを得たので、ササっと話題を変えてこれからについて話し合う。
「今現在のDPは966pだから、とりあえず鑑定を取ろうか。」
リストから鑑定を選択する。
俺にはヘルプがあるし、リコに覚えてもらった方が良いだろうな。
そう思いつつ一応確認を取る。
「鑑定はリコでいいよな?俺は一応ヘルプがあるし。」
すると意外なことにリコは違う意見を言ってきた。
「ん~…、ちょっと考えたんだけど、守さんのスキルって条件が満たされると色んなことが起こるじゃない?前聞いた話ではメニューと拠点のメニューがリンクしたって聞いたし。で、そう考えると、もしかしたら鑑定とヘルプがリンクしたりはしないのかな?似てるようで微妙に違うものだからバージョンアップみたいな感じで。」
ふむ…、確かに可能性は0とは言えないが…。
「でもいいのか?うまくいかない可能性もあるのに。」
「うん、その時はその時だよ。別に今の状況ならどちらが鑑定持っていても問題は無いでしょ?ならさらに可能性があるほうを選んでもみてもいいんじゃないかなって。」
そこまで言うなら俺がとることにしようか。
ま、うまくいけば儲けものぐらいのつもりでいればいいし。
最悪DPが溜まったら2人とも鑑定を取るのも良いだろう。
意見がまとまったところで、自分自身を選択し鑑定を習得する。
さて、どうなるか…
【 檀上守 はスキル 『鑑定』 を得た 】
【 条件を満たした為 スキル『鑑定』とスキル『メニュー』のヘルプがリンクします 】
【 接続中… …接続完了 】
よし来た!
「リコの予想通りだ!ヘルプがリンクした!」
予想通りだったことに喜ぶ俺とリコ。
早速どうなったのかを調べてみることにする。
分かりやすい所で武器の剣や棒から始め、DPで交換した食事、それから念のため最後に1本だけ持って帰ったガイコツのドロップした骨など、気になるものを全部調べてみた。
その結果分かったのは、鑑定スキルに関してはある程度予想していた通り、一定の物に対して一定の説明が出るというもので、例えば骨なんかはこんな感じで出た。
『魔物の骨』 素材
錬金術などの素材として使用される
何の骨かは不明
続いて剣。
『ぼろい剣』 武器(剣)
魔物が使っていたであろう武器
扱い方が悪く刃こぼれがあり錆がきている
切るというより叩き潰すといった方が正しいかもしれない
さらにヘルプで同じものを検索するとほぼ同じ文面が出てきた。
そしてさらに、今まで簡単な説明しか分からなかったメニュー内部についても、鑑定とリンクしたことによってある程度詳しい説明が見れるようになった。
例えばステータス
STRは今まで「力 物理的な攻撃力」としか無かったが、今ではこうなっている。
STR
力強さ 腕力
自身や近接武器等による物理的な攻撃の威力に関わる
遠距離でも弓を引く強さ等に影響する
数値が高ければ高いほど力強くなり、重たいものも持ち上げれるようになる
ちなみに拠点中央の岩を鑑定してみるとこんなものが出た。
『 ??? 』
【 鑑定レベルが足りません 】
さらにもしやと思いリコに向けて鑑定を使ってみると、
RACE ニワ・トリ(亜種)
NAME ??
Lv ??/??
【 鑑定レベルが足りません 】
やはりレベルが足りないようだ。
調べた結果を逐一リコに説明しながら見ていると急に鑑定が使えなくなる。
【 MPが足りません 】
そう、実は鑑定のスキルを使用するにはMPが1必要なのだ。
今は拠点の中なのでスキルの共有を解除してMPが許す限り使っていたが、これは本格的に俺にもMP自動回復が必要になるな。
MPを回復させつつ鑑定を繰り返し、その都度リコと話して情報を共有する。
2人とも鑑定が楽しくて夕飯を食べるのを忘れていたので、とりあえず一区切り。
夕飯を食べながら今度は袋について話をする。
結果、探索や戦闘に邪魔にならないように背中に背負えて、割と丈夫な物で、さらにDPもそれなりな物ということで、麻の袋を取ることにした。
麻袋 400p
紐が付いているので、何とか背中に背負って固定できそうだ。
まあ当然普通の袋なので、ゲームなどの四次元ポ〇ットの如く何でもいくらでも入るわけではない。
リストの中にはそんな袋も載っていたが、やはり必要DPは非常に高かった為、今の時点では無理だった。
まあ何にせよこれで一応の準備は出来た。
明日からは今度こそ5階の探索に入るし、今日はもう寝ることにしよう。
それじゃあ、お休みなさい。




